1998.9.5-10
ROMA
FIRENZE
アカデミア美術館
ダヴィデのお尻
キューポラ
ユーロスター座席の謎
VENEZIA
ゴンドラ
ヴェネツィアの猫
サンマルコ
Cafe
仮面屋さん
旅のIndex
ヴェネツィアに着いたのは3時半。宿探しには少々出遅れた感は否めない。実際駅周辺の宿はいっぱいで、結局は駅のツーリストインフォメーションに頼ることにした。
ヴェネツィアのツーリストインフォメーションは小さくてお姉さんが一人で対応していた。 「10万リラ以下で駅に近いところ、シングルルームを探してください。」と言うと、 お姉さんは、そんなの無いわよと言わんばかりにため息を吐いた。
コンピューターのキーボードを叩いて「駅の近くじゃなかったらあるわよ。」と言う。 そして、「本当に10万リラ払えるの？10万よ。」と言って、わざわざ紙に“100,000”と書いて見せた。
なんか失礼だな、私ってそんなに貧乏くさいの？と思いつつ“Yes.”と答えると、 手数料3000リラ(２００円ちょっと)と引き換えにサンマルコ広場近くのホテルを紹介してくれた。 ホテルのパンフの地図で丁寧に道を教え、最後に「38番のボートに乗るのよ。」と念を押した。
その口調が言ってきかせるという感じで、馬鹿にされている気がしたが、 話の内容は親切なので、この人はこんな話し方なんだろうと思うことにした。 紹介してくれたホテルもパンフを見ると三つ星で、10万リラは立地から言っても破格である。
ホテルに着いて、フロントにお姉さんからもらった伝票を差し出して驚いた。 私の名前は“Mr.SUMI”になっていたのだ。
あのお姉さんは私のことを坊やだと思っていたらしい。 それで、金があるかどうか心配したり、子供に言い聞かすみたいに喋ったりしていたのだ。 やっぱりあの人は親切な人だったんだ。
ゴンドラにつづく
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