――芸術家が、忠実かつ敬虔に、自然をその隅々まで模倣しなければならない事は、
もちろんだよ。
動物を描くにしても、その骨格、脚や筋肉の状態を勝手気ままに変えて、
本来の特徴を損なうような事は、絶対に許されない事だ。
なぜならそれは、とりもなおさず自然を破壊する事だからだ。
けれども、一段と高い魂に達した芸術家は、一枚の絵を本当の絵にする方法を心得ているから、
もっと自由に描く事が出来る。
こうなれば、ルーベンスがこの風景画において二重の光を使っているように、
虚構の世界へ足を踏み入れても構わないのだ。
――Johann Wolfgang von Goethe;ゲーテ ――
指導教官
大手前大学 久木助教授
A01070 杉原徳子