室生寺五重塔

所在地 奈良県宇陀市室生区室生 種別 寺院(真言宗室生寺派)
構造形式 三間五重塔婆、檜皮葺
時代区分 平安前期 年代 奈良末〜平安初
指定年月日 1951.06.09 所有者 室生寺
室生寺については、室生寺金堂の頁を参照。
本堂から奥の院へ続く長い階段への入り口の高台に建つ。屋外に建つ五重塔としては日本最小。総高が16.1mであり、一般の五重塔の三分の一の高さ。ちなみに日本一高い教王護国寺五重塔は54.8m。


平面の広さに対して塔高が比率的に高く、ほっそりと繊細な、女性的な印象で、人気が高いという。
平成十年に台風で倒れた杉の木により大きな損傷を受けたが、平成十一年に修復・落慶。全体を朱色に塗り、軒先裏側の裏甲と下の軒付を白く縁取りのように塗った塗装は、創建当時を再現したものとされる。


組物は軒を支える丸桁を三手先で受ける三手先組(組物の構成部材は室生寺本堂を参照)。
空海が一夜で建てたという伝説があるが、軒の組物の三手先や丸い地垂木などは奈良時代末期の様式であり、空海以前の時代の建立であると考えられている。室生寺で最も古い建物。
相輪の宝輪(九輪)の上は普通、水煙であるが、水煙のかわりに宝瓶と宝鐸となっている。(相輪については海住山寺五重塔を参照)

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