伊庭御殿

 所 在 地   滋賀県東近江市能登川町  別 名    ―
 遺 構   石垣井戸跡  形 式   平城
 築 城 者   徳川氏  築 城 年   寛永11年(1634)
 歴  史  伊庭御殿は、永原御殿と同様、徳川将軍が上洛する際の宿泊施設であり、御茶屋御殿とも呼ばれる。
伊庭御殿は徳川家光の上洛に伴い寛永11年(1634)に造営されたものである。設計は小堀政一(小堀遠州)になるものであり、工事は幕府大工頭の中井大和守があたった。
将軍の上洛が途絶えて、永原御殿は貞享2年(1685)に廃止されたので、伊庭御殿もその頃に廃止されたと考えられる。
歴 代 城 主 徳川氏


わずかに残る石垣 御殿の敷地
手前がゲートボール場、奥が御旅所


中井大和守の子孫である中井家に、伊庭御殿に関する古文書(「寛永十一年甲戌年 一、伊庭御茶屋御作事之時、小堀遠州守」)と古指図(「寛永十一戌年伊庭御茶屋御指図二枚」と表記)が残っており、指図と現状の地形がほぼ一致することが確認されている。
伊庭御殿の遺構は、御殿西側の石垣の一部が残っているだけであり、敷地は、ゲートボール場や、愛宕神社の御旅所として利用されている。
将軍専用の御茶屋御殿は、近江の国内に、東海道沿いに水口城、中仙道沿いに柏原御殿、朝鮮人街道沿いに永原御殿、伊庭御殿の4箇所がある。


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