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ギャンプスは、ギターアンプの製作・修理・MODを専門とするショップです。

コンセプトconcept

コンセプト

1. 常にギターをプレーするギタリストの立場からものごとを考え、開発・設計・製作・修理を行います。
2. 電気用品安全法や古物商売買に関わるコンプライアンスを重視し、ギタリストに安心される商品を提供します。
3. 納期や価格よりも安全性と信頼性とサウンドを重視します。

GAMPS オリジナルアンプのコンセプトについては、ブログの記述を参考にしてください 2016 OCT
またアウトレット販売のページにはオリジナルアンプ開発の概念を記述しています。 2016 OCT


聴き手に心地よい音を考える

ライブのオーディエンスにとって心地よい音であること。聴き手に心地よい音を考える「こんな音でいいかと妥協し、聴き手のオーディエンスが渋い顔をしていることに気づかない」そんな状況に陥らないことが必要です。
どんなサウンドでオーディエンスに聞こえるのかを大切にする。
ダイナミックなサウンドをこころがけ、聴いている人々に満足してもらうことも意識する。サウンドの基本はここからはじまります。


弾き手に心地よい音を考える

音楽的な創造性を引き出してくれるサウンドであること。弾き手に心地よい音を考えるギターを弾いているギタリストが不満な音で良いアドリブなんかできっこない。音が「遅い」、音が「痛い」ではやる気が失せてしまう。車の運転を想像してみてください。ハイスピードでコーナリングするとき、ステアリングの操舵感に遅れることなく車の挙動が一致してくること。アクセルの開度と連動してエンジンがレスポンスしてくれること。そして、いつまでも運転し続けていたくなるサウンドがあること。これがあってはじめてプレイヤーが音楽性を発揮し、独自のインプロヴイゼーションを発揮できます。


バンド全体の音のバランスを考える

大きすぎず小さすぎず、ベースやドラムにかき消されず。バンド全体の音のバランスを考えるバンドのアンサンブルでギターが気持ちの良い音圧にセットする。他のパートから「うるさい」と苦情が。やむなくレベルを下げると、ドラムやキーボードに埋もれてギタリストが自分で何を弾いているのかさえわからなくなる。バンドの音に埋もれることなく、ギタリストに心地よい音でありなが他のメンバーにらうるさく無い音、心地よい音が得られるアンプが存在します。その反対のアンプも存在します。その差に着目します。音楽的な創造性を引き出してくれるサウンドであること。これはドラムにとってもベースにとってもボーカルにとっても必要なことなのです。

修理コンセプト

何よりも使えるアンプにすることを大切にします。それには 下記の 3つのことが大切です。

  1. 故障の真の原因の解明
    単に壊れている部品を交換することはギャンプスでは修理とは呼びません。
    きちんと故障解析をしておかないと、将来再発するケースがあるからです。
    英語で PD ( Problem Determination ) をして Root Cause ( 真の原因)を Hunt するといいます。
    Debug ( 真の原因を虫にたとえた言い回し) ともいいます。
    なぜその部品が壊れたのか、他の部位の不具合で壊されたのではないか、ということを常に検証し、真の原因を Debug することを修理と呼びます。
     
    例) プリチューブが壊れており、ガラスが白濁している場合、ソケット部の不具合、あるいはカソード抵抗の破損が原因でチューブを壊していることがあります。
     
    例) リバーブ・パン( スプリング・リバーブユニット)の内部の機械部分が破損し、交換が必要な場合、リバーブ・ドライバー回路の 12AT7 やその周辺起動回路に不具合があり、リバーブ・パンを壊した可能性があります。( 全てのケースは載せられないのでこの2例に留めておきます)
     
    ギャンプスではこれら、あらゆる可能性を想定し、壊れた部品以外の不具合を発見し、万全の対策をすることを常としています。ギャンプスの提唱するオーバーホールとはこれらの作業を全て含む修理のことです。
     
  2. 潜在的な故障の除去
    故障が起こる前に事前に部品を交換したり、部品にストレスを与えるような配線の取り回しを是正したり、高電圧ケーブルの絶縁性能を高めたり、未然に防止できるトラブルを防ぎます
     
  3. 音質と品質重視の部品選択
    たとえば Sprague のオレンジ・ドロップは音質的に優れたコンデンサーです。しかし、アンプの全ての箇所に同じオレンジ・ドロップでよいのかというとそうではありません。ある部分では SIZUKI が勝ります。
    ある部分は Mallory のリイシューが勝ります。ある部分ではムラタのセラミックディスクが勝ります。
    また、場所によってはオレンジドロップのポリエステル・フィルムとポリプロピレンとを使い分けた方が音がよくなります。
    カーボン・コンポジットはアンプと相性が良い抵抗です。だからといって高電圧のかかるデカップリング抵抗にカーボン・コンポジットを使うとアンプの寿命は短くなり、ノイズの多いアンプとなることがあります。この回路には音質を保ちつつ、カーボンよりも長寿命な抵抗を使うべきです。
    こういう知識は知識として得られるのではありません。音を聞きながら様々な部品実験を試した経験をいかに多く蓄積しているかがキーなのです。

Motivation (ギャンプス開設の動機)

あれは1994年ごろのことです。当時まだ会社勤めをしていた私は業務で多忙でした。電気回路が専門とはいえ自分のアンプの修理にまで手がまわりませんでした。それで自分のアンプの修理を人にまかせざるをえませんでした。

(A) 楽器やさん経由で JCM800 を修理に出しました。
症状は「Volume ポットの耳障りな大きなガリとともに音が大きくなったり小さくなったりする」です。
帰ってきたアンプはガリは無くなり、音量の変動はなくなったものの、目盛り2ぐらいで以前の5ぐらいの音量になってしまいました。原因はポットの AカーブとBカーブが誤って装着されていたことによります。
 
(B) しばらくして、今度は Bassman 50 を修理に出しました。
症状は「ガサゴソ・ノイズ」です。電源コンデンサー、デカップリング抵抗、プレート抵抗の劣化が原因で、典型的なオーバーホールの対処が必要でした。私は楽器やさんに上記の部品交換をしてくれるように頼みました。
帰ってきたアンプはガサゴソ・ノイズは消えていました。しかし、同時に肝心なギター・サウンドが見事に削られていました。原因は電源コンデンサーに安物のIC製が使われ、プレート抵抗にカーボン・コンポジツトではなく安価なカーボン皮膜抵抗が使われ、修理されていたことによります。
 
こんな経験をしているのは私だけではないと思いました。私と同じ思いをしているギタリストが大勢いることが上記(A)(B)の経験から容易に類推できました。いつか必ず納得できる修理やアンプを他のギタリストに提供したいと思い続けておりました。運よく2004年に会社を早期定年退職するチャンスに恵まれ、2年間の準備期間の後2006年に念願の起業に踏み切りました。

起業し自営となったからには経営を考えないと潰れてしまいます。しかし、修理の手を抜いたり、アンプの品質をおとすことは、起業した意味がなくなってしまいます。品質に手を抜かず、少しでも息長くこの仕事を続けるために採算を合わせるにはどうしたらよいのかを試行錯誤いたしておるところです。
「起業した動機 Motivation を常に忘れないこと」これが私のポリシーです。
  

アウトレット販売のコンセプト

部品販売、アセンブリー販売について
ネット上や電気街などでかなりの部品やアイテムは購入可能です。しかし、なかなか見つからなかったり、あってもギターアンプ向けを想定せずに販売されていて買いにくかったりするものがあります。そういう入手しずらいと思われるものを実際に私が修理に使っている部品の中から販売します。

アンプ販売について
起業以来、多くのアンプを修理してきました。その中には「メンテ済み」というふれこみで購入なされたにも関わらず、不具合を持ったアンプが数多く見受けられました。その不具合の中身は、本来の故障を直さずにバイパスしてあり音がおかしくなっていたり、間違った修理がされていて正常だった部品が壊されていたり、オーバーホールというにはあまりにも簡略なメンテナンスしかなされておらず、劣化し交換すべき抵抗やコンデンサー部品が放置されてあったりと様々なケースが見受けられました。ギタリストの立場になって冷静に考えてみると、アンプの購入先に高いお金を払った上に、さらに私どものような修理屋に修理代金を払って直さないと使えるアンプにならないのです。もしも自分がそのギタリストだったらと思うと、やるせない気持ちです。
よく考えた結果、良心的な中古アンプ販売を立ち上げることにいたしました。「使えるアンプにメンテナンスしなおしたアンプをギタリストに使ってもらおう」と思い立ちました。そうすればギタリストの2度手間が省けると同時にギタリストのお金が節約できます。
当然のことながら、真空管などの消耗品を除き、ご購入後の故障は責任をもって直します。
修理屋がアンプ販売をするメリットがここにあります。安心してご購入ください。

一般修理受付するアンプの作業と、販売するアンプの作業との兼ね合いが難しくなっています。数多くはお売りできないかもしれません。悪しからずご了承ください。