初代クラウン用のラジオは電源部が別体で構成されている(本体回路図参照)。この電源部が紛失されていたので新たに製作した。当然ながら、バッテリーで動作する仕様である。しかし、展示室での動作には、貴重なバイブレーターの温存のためにもAC100Vで動作する電源部が望まれる。と勝手に考え専用電源を製作した。
電源部に求められる仕様は、真空管ヒーター用の12Vと、B電源用の250V(DC)である。12V電源はヒーターだけを考えればACであっても支障ないのだが、バッテリー動作の電源部と互換性が求められるからDCで供給する必要がある。
モジュレーション・ハムの対策も必要だろうとAC電源ラインのフィルターは丁寧に作った。高圧の整流には真空管を使うのがベターと思われたが、もともとバイブレーター電源でも配慮されていないので通常のダイオードを使う事にした。全回路図を下に示しておく。
専用電源回路図
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電源トランスは手持ちのジャンク品を流用した。真空管式ラジオから取り外したものなので12Vは
6.3V+5V+2.5V
と直列接続してまかなっている。ちょっと高めなので整流したあとダイオードを直列接続し調整した。
セット本体の電源スイッチがオンされるとリレーに12Vが印加され +Bラインの275Vがセットに加わるのだが、ヒーターがまだ温まっていないから電流が流れず、ドロップ抵抗の先の電圧も高いものになる。これは好ましい事ではないから整流に真空管を使いタイミングを揃えるべきなのかも知れないのだが、耐圧だけの話だから問題なかろうと判断した。下に電源外観・内部・ACフィルター部の写真を示す。
(05/1/20完)
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専用電源外観 |
電源内部 |
モジュレーション・ハム対策 |
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