04'03/10    平成の隠居

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初代クラウン用自動車ラジオ回路図

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昭和30年、トヨタの初代クラウンに使われていたラジオの回路図。セットに貼り付けられていた結線図からCAD入力し作成したものです。

 Ant.入力回路に複同調が使われているのは非常に珍しい。多分、設計の参考とした受信機が米国製であったためではないかと思われる。 米国では近接した周波数で多数の放送局が存在し、混変調妨害発生防止のため複同調回路が効果的であったと思われる。 
 低周波回路では、珍しくNFBが施されており音質重視の設計思想が伺える。しかし回路図のようなフィードバックのかけ方であると音量を 完全に絞り込むことができない。 実際に聞いてみると音は豊かで現在のラジオに引けをとらない。しかしやはり音量が絞りきれないのは若干気になる。
 回路図には表れないが同調はµ同調機が使われている。そのプリセット精度はやや甘い感じがする。 また発振回路の温度特性も現在の電子同調受信機から比べると一桁劣るような気がする。