■ '04年12月13日(携帯電話)
おなじ電車で乗り合わせた中年男性の勇気ある行動に感動した。それは車内に携帯電話の使用を控えるアナウンスが流れた直後のことであった。若い茶髪の男が電話を掛けはじめた。最初は穏やかな話し振りであったが話が弾んできたのか声も大きくなって来た。大変不愉快ではあったが注意を呼びかける勇気はなかった。 むしろ、その男に関わりたくないというのが本音である。
その矢先、還暦を向えるほどの年配の男性が大きな声でやめんか≠ニ言ったが、なにくわぬ顔で一方的に相手の電話に話しかけるため、耳にあてがっていた受話器をとろうとしてもみ合いになったがその若い男は言うことを聞かないため、次の駅で降りろ!公安室で話を付けようと無理やり引きずりおろした。
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■ '04年11月13日(贈り物)
妻に、朝5時20分〜のこれこれしたテレビ番組を見ているかと訊ねると、そんなもん見てへんわ!小さい映りの悪いテレビやのに・・・、そういえば妻の部屋には昔、子供達が車に乗せて退屈しないようにと思って買った車用のテレビを見ていたのであった。そこで内緒で液晶テレビ買って驚かしてやろ うとテレビを持ち帰ったところ、また何を買ってきたんやと、やや不機嫌そうであったが、事情を説明し妻へのプレゼント解り平常心にもどった。箱から取り出すと自分からマニアルを参照、セットアップ完了させた。
それにしても我が家では、これがはじめての液晶テレビでもあり妻も内心喜んだであろうと思う。
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■ '04年10月(感激)
スクールキーパーという職について1ヶ月、土日は休校で、当然先生方も休みある。
この日も校内の巡視、施錠の確認などを行いその日の業務報告書を出すために職員室に向っていた。 すると静まり返った廊下の向こうから足音が近づいてきた。誰もいないはずなの職員室から女教務さんだと気がついた。
ほほ笑えみながら紙袋に入ったものを差し出し"ビール″といって手渡してくれた。まだ何度かあいさつを交わしやっとお顔を覚えた程度の先生に突然思いがけないプレゼントに心が熱くなるものを感じた。
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■ '04年9月(幸運)
シルバー人材センター派遣業務のひとつにスクールキーパー(学校園施設管理補助業務)という仕事がある。その就業に応募し適正試験、面接をへての合格の知らせである。
ダメだと思っていた矢先の採用通知に大変うれしく思ったが、それと同時にどうして採用なのか少し疑問に思った。
それにはある人からの推薦のお陰で合格できたことを知り大変驚きました。それというのも推薦者とは以前の仕事上で、挨拶程度の知り合いだったからです。にもかかわらず 推薦して頂いたことに大変感謝をしています。このご恩をいつまでも忘れることなく新しい業務で精一杯の努力し、新しい業務での期待に報えるよう頑張ります。
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■ '04年8月(思い出)
今年は例年以上の猛暑が続き家中で居ると気がいらいらするほどである。現在、失業中でもあり自由な時間を利用して体力づくりにウォーキングを日課としている。
たまには違ったコースを歩いてみるのも新鮮味もあり、あたらしい発見もある。そう思い立ち、23年振りに約22年勤めた会社の周辺まで歩ることにした。距離は片道8キロ前後だが、大半が高速道路に面した日陰なので汗もそんなに掻かずにいられた。
やがて25年ほど前まで乗り降りしていた駅、阪堺線東湊駅に近づいた。しかし、周囲はびっくりする変わり駅がなければ通り過ぎていただろう。道路は広くスーパーや商店は活気に溢れていた。会社までこの駅から歩いて10分程度のところでだが、とにかく駅周辺を行ったりきたり、時にはその場に立ちすくみ思い出と懐かしさに心を奪われていた。
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■ '04年7月(退職)
半年ほど勤めたスーパーマーケットの仕事を辞めることにした。ほかに仕事の当ても、金銭的余裕もなかったが、辞めたいという気持ちが高まり気分が優れず疲れを感じはじめるようになった。しかし、今やめると二度と仕事につけない不安が先立ち決心がつかなかったが、今は自分のなりに辛抱しながら続けるより心身ともに楽になりたい気持ち優先させた。それでもまた、新たな仕事へのチャンス訪れることを期待したい。
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■ '04年6月(O B会)
梅雨のさなか、3年振りに香川県に出向いた。目的は元会社のOB総会と親睦をはかるためのいわば飲み会である。会話の中心は定年後の健康問題や今の仕事、趣味などが主で過去の思い出話はない。それに会に参加すべき何人かの人が来ていなかったことが気になるところでもあった。OB会発足後16年、会社は出先機関の営業で社員が30〜40名ほどで退職を迎える人が僅かであるため、発足当時から50歳以上の現役者と退職者との共同参加で行っている。私も現役時代から参加を重ねてきたが関西に越したため会を辞退していたが、久し振りのOB会に出席し旧友、先輩達と和やかな雰囲気の中で酒の酌み交わし在職中を振り返りそれを思い出させたせるひと時でもあった。
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■ '04年5月(おつかい)
アルバイト先のスーパーで、しゃがみ込んで「品だし」作業をしていた。すると突然紙切れが顔の前に現れる。振り返ると、千円札とメモをもった幼い男の坊やがそこに立っていた。メモを見てみると「いたこんにゃく、べにしょうが、ぶたにく、おこのみやきのこな」と、本人が言われるままに書いたと思われる字で、きっと坊やはお好み焼きが好きでお母さんが自分で買い物をしてくればお好み焼きを作ってあげるなどと勝手な想像をしながら商品を捜しはじめた。
まだ幼い坊やにとって1人でスーパーなどで何が欲しいと言葉で買い物するには早そうに感じたが、勇気を持ってメモを渡す行為の中にこの坊やも大事なお客様の1人であるこを実感すると共に、立派におつかいを果せた親と子に思わず拍手を送りたい気持ちであった。
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■ '04年4月(初対面のひと)
シルバー人材センターの仕事で同じ町内にある市営住宅の清掃業務をしている。
今日も屋外の植え込みの手入れを行っていたら背中の方で若い女の人の声が聞こえた。すぐに自分に話しかけられたことは分かったが、「こんな所で話しかけくるのはどうせ販売セールスぐらいだらう。話には乗らない!という気持ちで後ろを振り向いた」。
ここへ仕事にこられている方ですかと訊ねられ、はい、そうですと答えると手にしていた紙袋を差しだし頂き物ですが食べて下さいといわれた。
初対面の人から物を頂くことなどありえないことなので驚いた。話を伺うとこの住宅に住まれているということが解かり安堵すると同時にそのやさしさに熱くなるものを感じた。
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■ '04年3月(自転車)
ウォーキングをはじめて5年ほどになる。もともと歩くことが好きなので暇さえあれば歩きに出る。幸い近くの川沿いに設けられたウォーキングコースがある。今日もそのコースを歩いていると、前方で自転車を前にして二人の女の子がしゃがみ込んでいた。どうしたの?と声をかけるとチエンが外れてたんですと答えた。
そこで、おっちゃんが直してあげようよう。といって外れたチエンを掛けてが意外と伸びていて直ぐに外れそうであった。とりあえず、家の人にチエンを張ってもらうようにいいなさい。と言い残しまたウォーキングをつづけ始めた。勇気を惜しまず声をかけたことが心の変化をもたらし先よりも足の運びが軽やかになったことを感じた。
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■ '04年2月(あいさつ)
先月より近くのスーパーに勤めだした仕事は「品だし」と言って売れた商品の補給をする仕事です。何もかも初めてなので戸惑うことが多く特に商品を出す棚を見つけるのに時間がかかり混み合う店内で冷や汗をかくことも
今日も駐輪場に自転車を置き歩いて店内に向かい始めたとき、前から人が歩いてくる人が腕時計を見ながらすれ違った。気が付くのが遅れたが勤め先の店長である。その時、出勤時間をチャックされたような気がした。そんな小さなことに一瞬、ひがみ根性を覚えた。
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