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 第3日目7/9(日)イエローストーン国立公園(オールドフェイスフル→マンモス.H.S)


午前6時半起床
午前7時前夜と同じオールドフェイスフル・インのダイニングルームで、ビュッフェ式の朝食。
その後いったん部屋に戻り、午前8時前、食後の散歩とばかりに、デジカメとミネラルウォーター1本だけ持ってオールドフェイスフルガイザー周辺の大小さまざまな間欠泉、温泉プールの見物に出発。

コースは色々あるが、やはり一番人気のあるモーニンググローリー(朝顔)プール往復の、約1時間30分ぐらいの歩きコース。前日、オールドフェイスフル・インにチェックイン後の出発も一時考えたが、暑さで中止にした。やはり朝のすがすがしい空気の中の散歩の方が気持が良い。

オールドフェイスフル・インのダイニングルームで朝食

イエローストーン国立公園は世界の間欠泉の6割弱を占める。その中でもオールドフェイスフルガイザーを中心にしたアッパーガイザーベイスンから、北のノリス方面にかけての地域は、世界で最も間欠泉の集中した所といわれている。

オールドフェイスフル周辺にはGeyser(間欠泉)の他、Hot Springs (温泉)あるいはPool と表示されるものもあるが、これは地底で熱せられた地下水が地表に出る時に、噴出はせずにお湯がたまっ ている、またはお湯が流れ出ているといった状態のものをいう。

そしてこれらガイザー、プールにはそれらの形、色彩の特徴を上手く捉えた名前が付けられている。
公園最古といわれている城の形をしたキャッスル・ガイザー、蜂の巣のビーハイブ・ガイザー、沈殿物が木を埋めて洞穴のような形をしたグロット・ガイザー、川べりにあるのはリバーサイド・ガイザーである。日本の別府温泉の血の池地獄、坊主地獄、海地獄、竜巻地獄と同じネーミングだが、温泉玉子なんかは、さすがに売ってない。

ガイザーやプールに沿ってはボードウォーク(遊歩道、木道)が設けられ、それを外れて歩いたりすることは禁止されている。ボードウォークの行き止まりは朝顔の形をしたモーニング・グローリー・プールである。温泉・プールの緑、黄、青、赤、茶等の水の色合いは、温度や酸性度によって異なるバクテリアと、鉱物の組み合わせにより、作り出されている。従って温泉に手を浸けたり、物を投げ込むことは、バクテリアの繁殖に微妙な影響を及ぼすので厳禁されている。


プラム・ガイザー

ビューティ・プール


ビーハイフ゛・ガイザー

グロット・ガイザー
キャッスル・ガイザー


朝顔の花に似ているとして名付けられたモーニンググローリー(朝顔)プール

オールドフェイスフルガイザー周辺のガイザー、温泉プールを見物してホテルに帰ってきたのは、午前10時少し前、あちらこちらとブラブラ歩いていたので約2時間ほどかかっている。リバーサイド・ガイザーでは20分ほど噴出を待っていたがダメで、しびれを切らして離れた。
部屋に戻ってシャワーを浴び、11時前チェックアウト。

アメリカ人の憧れのホテルに泊まれて、それなりに満足しているが、ただちょっと残念なのは、オールドフェイスフル・インに泊まっていながら、目の前にある一番有名なオールドフェイスフルガイザーの噴出を1回しか見てないことである。

このホテルに泊まったら最低でも2、3回は楽々噴出を見れると思っていたのに期待ハズレで少しがっかりだ。
まあこちらも時間管理をしっかりしなかったり、微妙にタイミングがずれたこともあるが。

今日は、朝のうち、オールドフェイスフルガイザー周辺の様々なガイザー、温泉プールを見物してから、今度は車で北上し、 道路沿いのユニークな各ガイザーを見物、そして目指すはマンモスホットスプリングスだ。
ブラック・サンド・ベイスン(Black Sand Basin)
オールドフェイスフルガイザーのあるアッパー・ガイザー・ベイスンと道路を隔てた反対側にある温泉域。
車で2,3分で行ける近さにある。このベイスンにはクリフガイザーやレインボープールがあるが、このベイスンで一番有名なのが、エメラルド・プール。水中の藻の色に空の青さが合わさってエメラルド色になるという。

クリフガイザー

レインボープール


エメラルド・プール

ブラック・サンド・ベイスンから7,8分走ると、ビスケット・ベイスン(Biscuit Basin)
このベイスンで見逃せないのはサファイァ・プール。吸い込まれそうなほど透明なブルーの水が素晴らしい、この他、宝石のようなジュウェル・ガイザー、貝の形のシェル・スプリングがある。


サファイア・プール

さらに北上して10分ほど走ると、ミッドウェイ・ガイザー・ベイスン(Midway Geyser Basin)へ。
ここの目玉は、イエローストーン国立公園内で最大の温泉、直径113mもある大プリズム温泉(Grand Prismatic Spring)。常時立ちこめる湯気で、全体像を見ることは難しいが、時々湯気の合間からきれいなエメラルド・ブルーの温泉が見える。そして温泉の周りを取り囲む地面の茶色、黄色、オレンジのグラデーションが美しい。いままで見てきたガイザーや温泉プールでは、不思議と硫黄の臭いはしなかったが、さすがにこれだけ大きな温泉プールとなると、硫黄の臭いは強くはないが臭う。



大プリズム温泉

ミッドウェイ・ガイザー・ベイスンの少し北に、ロウアー・ガイザー・ベイスン(Lower Geyser Baisin)のファウンテン・ペイント・ポットがある。熱水に泥や鉱物が混じった泥水が、ぐつぐつと湧き出て泥の池を造っている。ここも溶け込む鉱物の種類によって様々な色になる。

このファウンテン・ペイント・ポットを最後に、アッパー、ロウアーガイザーベイスンの見物を終え、マディソンとノリスの中間辺りのピクニックエリアで昼食。
公園内には、あちこちにピクニックエリアがあり、簡単なイス、テーブルが並べられ、家族連れなどが楽しげに弁当を広げている。我々も店で買ったサンドイッチ、ジュース、サラダ、フルーツ盛合わせで昼食だ。付近にはリスが走り回り、自然の中の食事も美味しい。こうしたことが出来るのも、レンタカーで気ままに旅行しているからだろう。

昼食後、ノリス・ガイザー・ベイスン(Norris Geyser Baisin)を目指してまた北上。
このベイスンはイエローストーン国立公園の中では、新しく熱水活動を始めた所で、もっとも活動的な地域。ここには世界最大の間欠泉といわれるスチーム・ボート・ガイザーがある。
オールドフェイスフルガイザーと違って噴出は不定期だが、いったん噴出すれば、オールドフェイスフルの2倍の高さ、30分もの間、大噴出するという。


スチーム・ボート・ガイザー

ノリス・ガイザー・ベイスンを午後3時頃出発し、今日の宿、マンモス・ホット・スプリングスに向かう。
距離にして21マイル(約34Km)、山間部を走るので約40分の予定だ。途中には特別これといった見物場所はないが、所々見晴らしの良い場所や、渓谷、滝があり、その度に車を止めては小休止し、また走り出すという具合にゆったりしたものだ。
山間部の走行と云っても、一車線の道路幅は平地と変わらず、日本の1.5倍から2倍はあり、すれ違いも難しいと云った個所はなく、楽々と走れる。アメリカの道路事情は本当に素晴らしい。

ところが、ゆったりと走っていたら、あと少しでマンモス・ホット・スプリングス・ホテルに到着というとこで、雨がポツリポツリと降り出してきた。空を見上げれば、真っ黒な雲が近づいてくるのが見え、その向こうは青空。夕立か通り雨であることは判るが、前回のグランドサークルで、土砂降りの雨とカミナリに痛めつけられたトラウマがよみがえり、祈るような気持で運転だ。

左手にマンモス・ホット・スプリングスのテラスマウンテンやリバティキャップが雨の中、ボンヤリと見えたが、そのまま突っ走りマンモス・ホット・スプリングス・ホテルに何とか到着。ヤレヤレと思うと同時に土砂降りの雨とカミナリが10分ほど続いた。


マンモス・ホット・スプリングス・ホテル

別棟のダイニングルーム
マンモス・ホット・スプリングス・ホテルのフロントでチェックインの手続を済ませ、車で少し離れた所にある右のキャビンへ。
狭いが一戸建てバス・トイレ付き、2ベツドで99ドル(税込み)。前庭にはリスが走り回り、各キャビンでは宿泊客がイスに座って談笑している。

夕食はまた車に乗って別棟のダイニングルームへ、何を食べようかと迷ったが、ウエイターの勧めに従ってバイソン・サーロインの肉料理。
勿論、野生のバイソンではなく、食肉用に飼育されたものだろうが、繊維質が多く、肉質は少し固めで大味、あまり美味しいといえる代物ではない。
その分、前夜食べたモンタナ・ビーフの2/3の値段、話題づくりで食べたが、もう一度食べる気はしないなあ〜。




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