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★ 第5日目7/9(木) カランバカ・メテオラ観光 → アテネ ★


ギリシャの世界遺産、メテオラの修道院群観光の拠点となるのは、ギリシャ本土のほぼ中央に位置するテッサリア地方の都市で、人口1万2000人ほどの小さな町、カランバカ
ギリシヤの他の町と同じく輝くばかりの白壁と赤い屋根の町並みがとてもキレイだ。奇岩群の岩山が町のすぐ近くまで迫り、その上には小さく修道院も見えている。デルフィと違って平地にある町だけに車も多く走っているが、背景が背景だけに敬虔な気持ちになる。

メテオラの修道院群は1988年に世界遺産に登録された自然遺産と文化遺産の複合遺産。
世界に類を見ない奇岩群の岩山が自然遺産と認められ、なおかつその上に建つギリシャ正教の修道院群が文化遺産として認められたことから複合遺産として世界遺産に登録されている。

奇岩群についてはトルコのカッパドキアやアメリカのグランドキャニオンに似ているとの指摘があるが、私はむしろアメリカのザイオン国立公園の岩山群に似ていると思うが?。いずれにしても長年の風化、雨水や川の浸食、地震による亀裂等の自然現象で奇岩が形成されたことは間違いないと思われる。

「メテオラ」はギリシャ語で「中空に浮いている」の意味だそうだが、見る角度、場所によっては断崖絶壁の上に建てられた修道院がまさに空中にぽっかりと浮かんでいるかのように見える。このメテオラにキリスト教修道士たちが住み着いたのは11世紀ごろ、時代の流れとともに修道士たちは増えて断崖絶壁の奇岩群の上に修道院を建てるようになった。世俗と隔絶した信仰に生きる修道士にとっては恰好の場所だった。15〜16世紀にかけての最盛期には24を数えた修道院も、現在では6つの修道院にしか人が住んでいない。現在も活動中の修道院は次の通り。

  ・アギオス・ニコラウス修道院
  ・ルサヌー修道院    断崖絶壁に建つ尼僧院
  ・ヴァルラーム修道院
  ・メガロ・メテオロン修道院   メテオラの修道院の中で一番大きい、今回唯一つ歩いて入場観光
  ・アギア・トリアダ修道院   メテオラの典型的な景観として、絵葉書やポスターに出ている
  ・アギオス・ステファノス修道院   尼僧院、カランバカの町から見える
  
午前9時バスでカランバカのホテル・オルフェアスを出発、メテオラの修道院群までは約5kmの道のり。
少し走って山道に入り、最初に見えるのは左手にニコラウス修道院、ここでバスを止めて写真タイム、さらに3.4分走ってルサヌー修道院が建つ断崖絶壁の下で2回目の写真タイム、また3.4分走って3つの修道院が見える場所で3回目の写真タイム、そして最後はメテオラの修道院群の一番奥まったところにある今回の唯一つ入場観光予定のメガロ・メテオロン修道院の駐車場に到着。


アギオス・ニコラウス修道院・町から山に入って最初に見える小さな修道院


ルサヌー修道院・断崖絶壁に建つ尼僧院


中央の岩山の上がヴァルラーム修道院、その左の岩山の右端に映っている建物がメガロ・メテオロン修道院

メガロ・メテオロン修道院の駐車場から歩き始め、一旦は谷に降りて行くように階段を下り、谷を渡った後は岩の斜面に掘られた115段の階段を登り頂上にあるメガロ・メテオロン修道院にたどり着くことができる。途中には岩山をくり抜いたトンネルもあり、一番最初に修道院建設に取り組んだ修道士たちの苦労を思うと頭が下がる思いだ。まさに宗教(信仰)の力は偉大なり。

14世紀建造のメガロ・メテオロン修道院は、メテオラの地名の由来となった修道院。メテオラ最大の規模をもち、中はギリシア正教のイコン画やフレスコ画で飾られた教会、食堂、厨房、ワイン庫など、当時の修道士たちの生活の様子が窺える。 昔の最盛期には100人もいた修道士も、今では3人しかいない、とは現地ガイドの説明。


メガロ・メテオロン修道院、日光いろは坂のようなつづれ折れの階段を上って行く

メガロ・メテオロン修道院、中央の塔から荷物を吊り上げていた

メガロ・メテオロン修道院の中庭

フレスコ画

亡くなった修道士達の頭蓋骨

ワイン庫
メガロ・メテオロン修道院はメテオラの1番奥まった、また1番高い所(標高616m)にある。14世紀に創建者アサナシオスという修道士が聖地アトス山の同志とともに、最初は頂上付近の岩肌の穴を礼拝堂にしていたが、当時、この地方を治めていたセルビア王国の資金援助も受けて1356年に修道院を完成させた。

修道院の中に入る時は、男性はどんな恰好でも良いが、女性はスカートの着用が義務付けられている。女性の華美な服装、タンクトップ、ミニスカート、長ズボンも体のラインが見えるとかでダメで、修道院の入口にはスカートを持参しなかった人に無料で貸し出すスカートが用意されていた。入場者が多いと足りなくなる怖れもあるので、家内の場合は最初から持参していた。修道院内部はほとんどが撮影禁止。

メガロ・メテオロン修道院の展望台から見たカランバカの町


ヴァルラーム修道院・メガロメテオロンの東側、標高600mの岩山の上に建っている


アギア・トリアダ修道院・中央の岩山の上、メテオラの典型的な景観として、絵葉書やポスターによく出ている


アギオス・ステファノス修道院(尼僧院)、崖の下はカランバカの町、ホテル・オルフェアス前から見えたのはこの修道院


メテオラの修道院の観光を終わって麓のレストランで昼食(スブラキ・肉の串焼き)。
その後はアテネまで約345km約6時間のドライブ、一日としては今回の最長走行距離を記録。
最初は地方道を走っていたが、途中で高速道路に入り、その間2回のトイレ休憩をはさんで走り続ける。トイレ休憩もツアー客全員で12人なので早いから楽だ。

ドライバーは腹の突き出た、いかにも運動不足を思わせる60才を過ぎたおじさんで一人運転で大丈夫かなと思っていたが、初日から今日まで何とか無事故で乗りきってくれた。
アテネに入って市内の中華レストランで夕食、そして午後7時半アテネ市内中心部のホテル・オスカーに到着。

昼食はスブラキ(肉の串焼き)




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