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★第4日目6/14(月)モニュメントバレー→アンテローフ゜キャニオン→レイクパウエル★2/2 |
![]() 今日のコース、モニュメントバレーからペイジ・パウエル湖へ |
モニュメントバレーと別れ今日の目的地ペイジからパウエル湖を目指す。US-163号線をカイエンタに戻り、US-160号線を西進し州道98号線に入り北西へ一路ペイジに向かう。 左の地図を見てもらったら判るが、昨日といい今日といい殆どがナバホ族居留地(ピンク色)内を走っている。 別に道路にゲートや柵がある訳でなし、“ここからナバホ族居留地”という標識もないので走っていても全然判らないが、その道路脇の赤茶けた広漠たる不毛の大地を見ていれば、居留地内の置かれている劣悪な住生活環境に同情を禁じ得ない。 |
コロンブスがアメリカ大陸を発見した時以来、先住民=アメリカ・インディアン(現在ではNative Americanと呼ぶ)は白人との戦闘・迫害の中から土地、住居、権利、生命までも奪い取られてきたという悲惨な歴史を持っている。そして政府は先住民を一定の居留地に追いやり、白人とは別の世界に閉じ込めようとしてきた。 ナバホ族は、ユタ、アリゾナ、コロラド、ニューメキシコの4州にまたがる約43,000平方kmもの広大な土地を与えられたが、その大半は穀物も育たない不毛の大地。その中の一部にたまたまモニュメントバレーという景勝の地があったから観光客が行くだけで、もしモニュメントバレーが無かったらだれがあんな何にもない辺ぴな所へ行くものかと思う。 ペイジの町に着いたのが午後2時20分頃。アンテロープキャニオン・ツアー会社は何処かなとメインストリートを流しながらキョロキョロ探していて最初に見つけたのがパウエル博物館、たしかここでもキャニオン・ツアーを催行していると書いてあったと思い出し、駐車場へ車を止め受付の女の子に聞くと午後3時出発のツアーはここで受付しますとのコト。 |
で、申し込むと何やら書類を書いてこれを持って200mほど離れたツアー会社へ行って欲しいという。 博物館が直接ツアーをやるのではなく紹介するだけらしい、仕方なく博物館前の道路を渡り少し離れたツアー会社まで歩いて申込みに行く。 GRAND CIRCLE ADVENTURES SCENIC TOURSという会社、ツアー料金二人で51ドル(税込み)。歩くといっても直ぐ近くで3軒ほどのツアー会社があって、これなら直接ツアー会社に申し込んだ方が良かったかも知れない。 その一軒で申込みを済ませやれやれと思ってたら、午後3時に迎えに行くから博物館の駐車場で待っていて下さいというので又博物館まで戻った。途中でケンタッキーフライドチキンをみつけまだ昼食も取ってなかったので、適当に注文して車まで持って行って食べる。 午後3時ジャストにツアー会社の迎えのRVがやってきた、チキンも全部食べられず残したまま急いでRVに乗込む。白人のドライバー兼ガイド(本職はプロゴルファーの卵とか言っていた)に客は日系アメリカ人老夫婦と我々二人の計4人だけ。このカリフォルニア在住の日系アメリカ人は勿論英語も日本語も達者で良く通訳を務めてくれて大変助かった。 アンテロープ・キャニオンAntelope Canyonの入口はペイジから州道98号線を南東方面に車で10分ほど走ったナバホ族居留地内にあり、許可をもらったガイドと一緒でないと個人で自由に立ち入ることは出来ない。この入口から峡谷までは砂地のダートを5分ほど走る。このキャニオンは国立公園や国定公園ではなくモニュメントバレーと同じくNavajo Tribal Park。 大きな峡谷ではなく、わずか150m余りの小さな峡谷というか洞窟だが、その内部は暗闇の中に上から差し込む太陽光線と波打つ岩肌が作り出す幻想的・神秘的な美しい光景に、別世界に足を踏み入れたかのような錯覚にとらわれる。 このキャニオンはパウエル湖に流れ込むアンテロープ・クリークCreek(小川)だが、普段は枯れていて上流に大量の雨が降ると一転して川となり、狭いキャニオンを通って鉄砲水となって流れて行く。 こうした長年にわたる風雨、鉄砲水により岩肌が削り取られ磨き上げられ緩やかな曲線を持つシマ模様の美しい岩肌が形成されたという。 今でも上流に大量の雨が降るとキャニオンでは晴れていても催行は中止になるし、最近でもキャニオンに入っていた観光客が突然の鉄砲水で押し流され死亡している。 1931年に羊の群れを追っていた12才のナバホ族の少女により発見されたというこのキャニオンは、その美しさから多くの写真家によって紹介され、近年は大変な人気になっている。 下は素人写真で三脚も使わず普通のフィルムで写したものですが、その美しさの一端でもご想像頂けたらと思います。 |
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アンテロープ・キャニオンは太陽が真上にある正午頃が一番美しい写真が撮れるということで、シーズン中(4月〜9月)正午前後のツアーは人数が多くしかも全員が名カメラマンに変身するので場所取りが大変で、上の写真のように誰も観光客がいない空間で撮ることは大変難しい。 私もこのツアーは翌日の昼頃にとも思ったが、その後の予定がタイトになるので諦め3時のツアーに参加したが、我々はたった5人でこのキャニオンを占拠したみたいで存分に写真を撮り見学できた。 キャニオンには正味4、50分いてパウエル博物館の駐車場まで戻ってきたが、途中で日系アメリカ人が突然に「なんぼ握らす?」と聞いてきた。こちらは「ん、???」でキョトンとしていると「心付けだよ!アメリカではこれは仕方ないんだよ!」なるほど「で、いくらほど渡したらいいですか?」「まあ夫婦二人で5ドルでいいのと違う」「では私も同じ金額渡します!」。 なるほどそうゆうことか前日モニュメントバレーでガイドに、多いか少ないか判らずに10ドルのチップを渡したが、やはりあれは多く渡し過ぎたのだ!5ドルでよかったんだ。日常的にチップをやり取りしていれば相場は判るが、ポッと来た観光客にはなかなか難しい。 だけどあの日系アメリカ人は、「こんな日本人の夫婦は絶対にチップを渡すことなど考えてもいないだろう、渡さずにバイバイしたら日系の恥になる、だからそれとはなしに忠告してあげよう」と考えて親切心で言ってくれたのかも知れない。実際我々はチップの事などつゆとも考えていなかったのだから。 博物館の駐車場から車に乗って、グレン・キャニオン・ダムを通りレイクパウエル湖畔のワーウィープ・ロッジを目指す、時間にして15分ほどだ。ワーウィープ・マリーナWahweap Marinaの南ゲートで入園料を請求されたがナショナル・パークス・パスを見せたら無料で入れてくれた。 ワーウィープ・ロッジに着いたのが午後5時過ぎ、チェックインして部屋に入りシャワーを浴びてパジャマに着替えてゴロゴロとくつろいでいたら、ディナーのためにもう一度着替えてロッジのレストランまで行くのが面倒になって、昼の残り物のチキンやパン・ビスケットを食べて夕食を済ませる。 やはり旅行も中日になって連日の早起きに疲れもたまった感じで午後9時半には寝てしまった。 |