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第4日目6/14(月)モニュメントバレー→アンテローフ゜キャニオン→レイクパウエル1/2
今日の走行距離 171マイル(275q)  累計走行距離 670マイル(1079q)



グールディングス・ロッジの部屋から写したモニュメントバレーのサンライズ

午前5時起床、すぐに部屋の窓のカーテンを開けると上の写真のようなモニュメントバレーの陰影ある神秘的な風景とともに、いま正に太陽が顔をのぞかせようとしている。ベランダの椅子に二人座りしばらく沈黙のままその瞬間を待つ、神々しいまでの風景だ。
ところが太陽が顔を出し5分もしないのに、真正面に見る強烈なアリゾナの太陽光線の熱気と眩しさに、我慢出来なくなってすぐ部屋に戻りカーテンを閉めもう一度ベッドに入ってしまった。

午前6時半、朝食を食べに昨夜と同じレストラン・ステージコーチへ、このグールディングス・ロッジは階段状に建てられていて一番上にレストランがあり窓からの見晴らしは抜群。昨晩は暗くて外の景色が判らなかったが、今朝はレストランの窓一面に広がるバレーの風景を堪能しながらの食事でこの上なく美味しく頂いた。

朝食後、ロッジに併設されているこじんまりとしたグールディングス博物館Goulding's Museumに寄って見学、入場料は寄付(Donation)と書かれた箱が置かれているだけで各人の気持ち次第。
ロッジの名前の由来となっているグールディングス夫妻とナバホ族の関わりや当時の交易所を模した部屋、この地をこよなく愛し数々の自身の作品に取り入れたジョンフォード監督の映画作品の紹介、その他バレーで撮影された映画、コマーシャルフィルムの紹介が展示されている。

ちなみに映画作品を挙げてみると、1939年の「駅馬車」にモニュメントバレーが初登場してから「キット・カーソン」「ビリー・ザ・キッド」「荒野の決闘」「アパッチ砦」「黄色いリボン」「捜索者」 「西部開拓史」「2001年宇宙の旅」「イージーライダー 」「アイガー・サンクション」「レジェンド・オブザ・ローンレンジャー 」「エアー・ウルフ 」「バックトゥーザ・フューチャーV」「セルマ・アンド・ルイーズ 」「フォレスト・ガンプ」 等々がここで撮影されている。

見学後ギフトショップで買い物、そして午前10時前チェックアウト、少し走った所にあるロッジ併設のガスステーションで2回目のガソリン給油。ここは先払いシステム、コンビニでポンプNOを告げて何ドルかを先払いし、給油後おつりがあれば返してもらう方式だ。給油はUNLEADED(無鉛)を7.623ガロン(約29リットル)、16.76ドルの支払いだから1ガロン=2.199ドルになりウイリアムスよりは少し安い。

今日はパウエル湖に向かうが、その前にUS-163号線を北へ10マイルほど走った所にあるView Pointフォレストガンプ・ポイントへ向かう。映画「フォレストガンプ」でトム・ハンクス扮するガンプがマラソンするシーンで使った道路、広漠たる赤茶けた大地を一直線に延びる道、その先にはビュート(Butte)といわれる大小の切り立った残丘やメサ(Mesa)といわれるテーブル型の大型岩が点在した景観、そして空は真っ青。モニュメントバレーを象徴する美しいシーンだ。
もっとも映画「フォレストガンプ」でこの象徴的な風景が知られたのではなくそれ以前からも雑誌や写真で紹介されていたが。

このシーンを撮っていたとき、突然後ろの方からドッドッドッという爆音が聞こえて来た。オートバイに乗った14、5人の集団だ。最初は何か暴走族のグループみたいで写真を撮るのも控えていたら手を振って通り過ぎて行く、よくよく見たらハーレーダビッドソンに乗ったヒゲを生やしたオジサンのグループ、一人乗りやオバサンとの二人乗りでカッコよくキチンと整列してツーリングしている。
こんな道をオートバイで風を切って疾走なんて車より気持ち良いに違いない。


こんな道をオートバイで走ったら気持ち良いに違いない

そういえば昔見た映画「イージーライダー」もこの辺で撮影されたらしい。映画はコカインの密輸で手に入れた大金で2人のヒッピーの若者がオートバイに乗り、自由というか真のアメリカを求めて放浪の旅に出る様を描いたアメリカン・ニュー・シネマの代表的作品。

映画「イージーライダー」の一場面
余談になるがこの映画のラスト・シーンで主演の2人が、すれ違った南部の農夫にライフルでいとも簡単に撃ち殺されてしまうという場面がある。

この映画が公開された2年後の1971年にアメリカをグレイハウンドのバスで周ったが、その場面が頭にこびり付いて南部は怖い所恐ろしい所、人種差別の激しい所という潜在意識があって、結局行きたかった南部のニューオリンズ行きを断念した思い出がある。
それにしてもピーター・フォンダ(“荒野の決闘”主演ヘンリー・フォンダの息子)、デニス・ホッパーの二人が乗っていたなんともカッコいいオートバイと、全編に流れるステッペンウルフ、ジミ・ヘンドリックスらのビートの効いたロック音楽、なかでもステッペンウルフの“born to be wild”はよかったなぁー。

モニュメントバレーをバックに

この後来た道を戻りモニュメントバレーのビジターセンターに再度寄る、昨日はセンターに行く前にドライブツアーに参加したのでセンターにはまだ行ってない。ゲートで昨日と同じように赤い無料券を見せたらこれでは入場出来ないと言う、昨日はこれで入ったと言ってもダメでそれ以上強く文句をいう英会話力もなく仕方なく一人5ドル計10ドル払うが、まあ2日入場で10ドルと思えば安いものだ。

駐車場には先ほど見たハーレーダビッドソンのグループもいたが、ヘルメットを脱いだ頭の髪の毛は薄く全員が60才前後とみえた。だけど体格はごつく背は高くTシャツに半パンツというラフな格好だがハーレーとは似合って様になっていた。

センターからの眺めも素晴らしい、ここからはモニュメントバレーの代表的な岩と思われる下の写真左からレフトミトン、ライトミトン、メリックビュートが望める。見ての通り二またの手袋(mitten)の形に似ていることからこの名前がついたそうで、我々を出迎えそして手を振ってお別れをしているかのようだという。またライトミトンは、てっぺんに車を置いて撮影した自動車のCMでお馴染みのところだ。

センターのギフトショップで買い物をして午前11時半過ぎモニュメントバレーといよいよお別れ、今日の目的地ペイジからパウエル湖を目指す。US-163号線をカイエンタに戻り、US-160号線を西進し州道98号線に入り北西へ一路ペイジに向かう。


ビジターセンターから見たレフト・ミトン、ライト・ミトン、メリック・ビュート(左から)




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