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 第4日目6/12(火)ミケルトン→スノーズヒル→ブロードウェイ→スタントン・スタンウェイ
             ウィンチクーム→ストーオンザウォルド→アッパースローター★
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午前8時過ぎB&Bの食堂へ、昨日と同じテーブルで昨日とは違うイギリス人の老夫妻と朝食を共にする。
朝食はやはりフル・イングリッシュ・ブレックファースト、昨日も夕食は食べてないのでフルでも大丈夫だ。
午前9時半、カードで宿泊料金の精算を済ませ出発、再度美しいチッピング・カムデン村の中を通りB4081からA44に入り北上、4、5分でブロードウェイ・タワー方面へ左折。

すぐにブロードウェイ・タワーだが、生憎曇り空にモヤがかかった状態で視界も悪く、少し駐車場に車を止めて天候の回復を待っていたが、早々に諦めてその先の細いすれ違いも難しい田舎道を5、6分走り、スノーズヒル村外れののどかな田園風景が広がっているラベンダー・ファームへ。ところがこのラベンター園のオープンも一週間後の6月18日からで、ここも仕方なく諦める。

このスノーズヒル村は映画「ブリジット・ジョーンズの日記」で、彼女の両親が住む故郷として出てくるが、本当に小さな村で教会とパブが1つずつあるだけ、アッという間に通り過ぎてしまうような小さな村だが、静かな村のたたずまいには心が癒されるような気がする。

スノーズヒル村にはナショナルトラスト管理のスノーズヒル・マナー(Snowshill Manor)と有名な庭園があるが、ここも生憎火曜日は休み。これは最初から判っていたが、万が一開いてるかもとかすかな期待を持って行ってみたがやはりクローズの表示、残念なり。
この後10分もかからずにブロードウェイに到着。


ブロードウェイの町並み

ブロードウェイはバイブリー、ボートンオンザウォーターと並んでコッツウォルズを訪れる観光客が必ず立ち寄る村のひとつ、その名前の通り村を広い通りが走っていて、観光バスも止めやすい訳だ。
ブロードウェイはオックスフォードとウスターを結ぶ幹線道路A44沿いにあり、古くから馬車の中継所となり交通の要衝として栄えた。17世紀からはHigh streetに商店や宿屋も増え、現在へと繋がっている。

スノーズヒルから北上して来て、High streetに交差する手前右側にはクラウン&トランペットという有名なパブが黄金色に輝いている。その他のHigh streetの店は、落ち着いた雰囲気の蜂蜜色のライムストーンで出来た画廊、骨董品店、雑貨店、ティールーム、レストランが並び、ウインドーショッピングを楽しみながらブラブラと散歩するのが定番となっている。真ん中には、約600年の歴史を持つ名門旅籠の
リゴン・アームズ・ホテル(The Lygon Arms)が堂々たる風格でたたずんでいる。コッツウォルズではここが最高級のホテルであると言われている。


有名なリゴン・アームズ・ホテル(The Lygon Arms Hotel)

ブロードウェイの大きな民家

ブロードウェイの目抜き通りハイストリートのショップ

次は、ブロードウェイからB4632を南下してウィンチクーム(Winchcombe)を目指す。途中にスタントン(Stanton)、スタンウェイ(Stanway)という二つの小さな村にも立ち寄る。
スタントンはガイドブックにもあまり載ってないような村で、その結果観光地化されず、本当に観光客も全然いなくて、中世からの雰囲気をそのまま残している。ライムストーンの家並みは美しく絵になる風景を楽しむことが出来る。

スタンウェイはマナーハウスのスタンウェイ・ハウスと数十軒の家があるだけの村、スタンウェイ・ハウスには英国でも有名な噴水があることで知られているが、ここもオープンは週に2日だけ、それも午後2時から5時までの3時間だけである。スタンウェイ・ハウスではかって「ピーターパン」の作者ジェームズ・バリーがコナン・ドイルや他の作家を集めてパーティを開いていたとも言われている。


スタントンの可愛い住宅

スタンウェイ・ハウス
ウインチクームに着いたのはお昼ごろ、ハイストリートの無料駐車場に車を止め、4,5軒先の日本人の樹理さん家族が経営するレストランに行ったら、本日は休業とのこと。
仕方なく駐車場に戻り、近くにいた人にシュードリー城への行き方を聞いたらすぐ近くだ。車のドアを開けて乗り込もうとしていたら、道を訊ねた人がわざわざ近づいてきて「お城まではWalking distanceだから歩いて行く方が良いよ!」と親切にもアドバイスしてくれた。
そこまで言われては「いや車で行きます!」とも言えず、幸いにも曇天で暑くも無くウォーキングにはピッタリの天気だった。森の中を20分少し歩いてお城に到着、すぐにカフェでサンドイッチの昼食。


このシュードリー城はかってヘンリー8世の未亡人キャサリン・パーが住んでいたことで有名。
チューダー王朝時代は栄華を極めた城だが、その後の革命や略奪・破壊によって200年以上も廃墟となっていた。19世紀に富豪のデント家に買い取られ、大規模補修で現在の美しい姿に蘇った。

一部残された廃墟は、そのまま庭園に生かされツタが絡み合い、それが上手く調和し何ともいえぬ風情を醸し出している。また庭も良く手入れされて素晴らしく、英国庭園コンテストで「最も美しい庭園」に選ばれたこともある。6月中旬はその中の有名なクィーンガーデンのバラも見事に満開で充分に楽しめた、バラ愛好家には必見の場所だと思う。
広大な敷地内にはセント・メアリー・チャペルもあって、ヘンリー8世の最後の妻、キャサリン・パー王妃が眠っている。このお城には、今もデント家の末裔が住んでいて一部立入禁止区域が設けられている。


シュードリー城


シュードリー城の廃墟址を利用した庭園

シュードリー城・クィーンガーデンのバラの数々


シュードリー城と庭


シュードリー城庭園の見学を終わって外に出たらカンカン照りの天気。「ここから車の置いているハイストリートの駐車場までテクテク歩いたら汗ビッショリになるな!お城まで車で来ていたら楽だったのに!あの英国人が余計なアト゜バイスをしてくれたせいや!」とブツブツ言いながら歩き始めたら、何と!何と!今朝B&Bで朝食を共にした英国人の夫妻とお城の駐車場でバッタリ再会。

夫妻もシュードリー城の庭園を見ていたらしい。少し立ち話をして直ぐに別れたが、20歩も進まずに「そ〜や!この夫妻に頼んで駐車場まで乗せていってもらったら楽チンやで!どうせハイストリートまでは出るんやから!」と意見一致だ。
また戻って夫妻に頼んだら気持ちよくOKだ。これで汗もかかず、疲れもせず以後の運転も楽になった。




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