牧場を抜ける小道

 footpath

 湖水地方のゆったりした丘を越えて行くとき、牧場を抜けていく小道をのんびり歩いたことと、そのときのゆったりした時間の流れは忘れられない思い出になっています。
 農場の牧草地はヒツジなどが逃げ出さないように柵で囲われています。この私有地の牧場を横切って、歩いていけるように、パブリック フットパスがつくられています。文字通り、みんなが通れる歩くための小道です。
 わたしが歩いたのは、まずコニストン湖の西岸を南へとすすむ道を行きました。はじめはキャンプ場や牧場の道でしたが、やがて南にすすむにつれてシダに覆われた細い小道になりました。崖にヒースがいっぱい咲いているのを見つけたのもここです。
 コニストン村からホックスヘッドへ抜ける道はずっと牧場の中を歩いていける丘の道でした。起伏が緩やかに続いて木陰もあり、さわやかな風に包まれていける道です。
gate  アンブルサイドからグラスミア湖へもフットパスを歩きました。ここは散歩のひとがたくさんおられました。出会う方と挨拶をしたり、お気に入りの木の枝を加えて散歩にやってきている犬にも会いました。
 牧場はヒツジや牛などが逃げてしまわないような柵に囲まれていますが、その中をフットパスが通り抜けていることがあります。 ヒツジには通れなくて、人は通れるようにこの柵を越える入り口がいろいろ工夫されています。柵がドアのように開くものは 人が開けても動物には開けられないようになってました。踏み台に乗って柵をまたぐものや、小さな階段を登って越えていくものなど 人だけが通れるように いろんなゲートがありました。

gate

 フットパスを歩くといろんな自然に出会います。牛さんの大量のわすれものがあったり、道ばたの野草の花も、日本では見かけないハチさんにも出会えるのも楽しみです。
 自転車も通りません、歩く旅でしか味わえないイングランドの風に出会えます。今夜の宿舎であるつぎのユースホステルに向かってザックひとつで丘を越えていきました。


 日本の野山では、田んぼの畦道でもこわさないように歩けば、どこでも好きなルートをとれます。でも、ここでは農道のあちこちに立ち入り禁止 " Private no entry " の札が立てられていて、道があっても畑や牧場などの私有地を通り抜けることができないのが原則のようです。
 Ordinance Survey社の25000分の1の地図には 歩いてよい道が区別してきちんと描かれています。ここまで描き込まれた地図が日本にもほしいです。

footpath
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flag Footpath


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