石川虚舟
▲ TOP PAGE
 
『悟真庵』水路
石川虚舟 2016~
 
『悟真庵』石段
 
『悟真庵』庭園
 
《天空の踏石》
 
《谷神》無の用
 
《谷神》天地根
 
離火の孔
 
石庭内経図への小径
 
玄牝坂
 
せせらぎの径
 
石庭内経図
 
稲荷来迎
 
仙人の郷
 
デュシャン・ガーデンズ
 
 
 

如拙《瓢鮎図》
(妙心寺退蔵院蔵)
 
如拙の《瓢鮎図》(妙心寺退蔵院蔵)の主題は、「瓢箪で鯰をおさえとることができるか」という公案(禅問答)である。2017年9月、その「捕らえ所のない」公案を題材に、《悟真庵》水路に「瓢箪」と「鯰」を彫り始める。
「瓢箪で鯰をおさえとる」行為は、まずは「滑稽」な状況を想起させる。しかし、「鮎魚竹竿に上る」という中国の諺の如く、努力すればなんとかなる。すべすべした竹竿にも節があり、猿回しの猿は、節を利用して竹竿を巧みに上り下りする。
《瓢鮎図》に描かれる「山並み」は波打ち、稜線が天空と大地を区切る。
その稜線の起伏に似た「瓢箪」は、その空洞が「壺中天」として崇められる。「鯰」は壷中天の気分で葦の繁る「沼」を住処とするが、「葦の髄から天井を覗く」(いろはかるた)日常である。
その沼に注ぐ「谷川」は岩が節をなし、紆余曲折して「天空」に上る。
くびれた瓢箪を鯉のごとく操り、「鯰」を「天空」へと誘導する戦略はいかに。鯉は龍魚となり、さらに龍となって「天空」に登るが、鯰には鯉を仲間とみなす習性がある。
 
   ⇒ 《悟真庵》水路

 
 
 

《舟石》 (水路中央)     photo 2017. 9. 27
 
2017年9月27日、《谷神》入口から《舟石》を移設。