季節の歳時記 1年間の行事と解説


12ヶ月の主な行事と解説

1月の行事

◆1月の行事と解説◆

1月(睦月・むつき)の季語:初春/松の内/厳冬/寒風/厳冬の候/極寒のみぎり/松の内も明けて・・・など。
【新春の行事 お正月】お正月は、年神様が家々を訪れ、一年の幸福を授けてくれると言われています。
そしてお正月に飾る「門松」は、年神様が最初に降りてこられる所(依代・よりしろ)として、玄関脇に置きます。 門松やしめなわを飾るのは、12月の26、27、28日くらいが良いでしょう。 29日は「苦立て」、大晦日の31日は「一夜飾り」といい、この日に飾り付けをするのは嫌う風習があります。
≪その他1月の行事≫ 鏡開き(お正月に床の間などに飾った鏡餅を食べる。11日または20日に行う)・ どんど焼き(14日の夜または15日の朝、お正月に飾った門松や注連飾り、書き初めで書いた物を焼く行事)・ 成人式(成人の日またはその前日に二十歳を祝う式典)など。誕生石は【ガーネット】

2月の行事

◆2月の行事と解説◆

2月(如月・きさらぎ)の季語:晩冬/余寒/春寒/立春/三寒四温/余寒の候/晩冬のみぎり/余寒なお厳しいこの頃・・・など。
【邪気を祓い厄を落とす 節分】もともと節分は、立春・立夏・立秋・立冬のそれぞれの前日を指し、年四回ありましたが 立春の前日だけを特にいうようになったのは、昔の暦で「年の変わり目の重要な日」にあたっていたからと言われています。 節分には魔除けとして、ヒイラギの枝に鰯の頭を刺したものを軒先にかけることもあります。そして一家の主人や子供が、 外に向かって「鬼は外」、内に向かって「福は内」と大声で叫んで豆をまき、終ったらみんなでそれぞれの年の数だけ豆を食べ、一年の無病息災を祈ります。
≪その他2月の行事≫ 初午(2月の最初の午の日に、商売繁盛を願い稲荷神社に参拝する)・針供養(裁縫の上達を祈願する)・ バレンタインデー(チョコレートを贈り愛の告白をする)など。誕生石は【アメジスト】

3月の行事

◆3月の行事と解説◆

3月(弥生・やよい)の季語:早春/春暖/仲春/春雪/雪解け/早春の候/春近づく頃/ひな祭りも過ぎ・・・など。
【身の穢れを祓うことが始まり ひな祭り】厄払いなどに使われる人形(ひとがた)。この人形(ひとがた)が 次第に手の込んだ立派な人形(にんぎょう)になり、ひな人形になったと考えられています。 ひな人形は、3月3日の二週間ぐらい前から飾りますが、一夜飾り(前日に飾ること)は避けましょう。また、節句が終ったら翌日にはしまったほうが良いといわれています。
≪その他3月の行事≫ お彼岸(祖先の霊を供養する日で、春は牡丹餅(ぼたもち)・秋はお萩(おはぎ)を作り供えます。)・ホワイトデー (バレンタインデーにチョコレートなどプレゼントを貰った男性が、お返しとしてマシュマロ・ホワイトチョコレートなどのプレゼントを女性へ贈る日)・ 春分の日(昼と夜の長さが等しくなる日といわれる)など。誕生石は【アクアマリン・珊瑚】

4月の行事

◆4月の行事と解説◆

4月(卯月・うづき)の季語:春暖/陽春/春風/花曇り/花冷え/春暖の候/陽春のみぎり/花冷えの頃・・・など。
【お釈迦様の誕生日を祝う 花祭り】花祭りは、釈迦牟尼(お釈迦様)の誕生日といわれる、陰暦4月8日に行われる仏教の行事です。 参拝者は、竹の柄杓で釈迦像に甘茶を三回注ぎ拝みます。この甘茶は参拝者にもふるまわれ、これを飲むと無病息災でいられると言われます。
≪その他4月の行事≫ エイプリルフール(4月1日は「エイプリルフールの日」とされ、この日は嘘をついたり人をかついだり、驚かせても許されることになっています。)・ イースター(キリストは死後三日目に蘇ったといわれ、これを祝うキリスト教徒の祝日がイースターで、復活祭とも呼ばれます。 この日キリスト教の信者たちは、イースターエッグと呼ばれる綺麗に彩色したゆで卵を贈りあったりします。)誕生石は【ダイヤモンド】

5月の行事

◆5月の行事と解説◆

5月(皐月・さつき)の季語:晩春/惜春/軽暑/薫風/新緑/新緑の候/薫風のみぎり/風薫る・・・など。
【端午の節句 こどもの日】端午とは、月の初めの午(うま)の日。古代中国で5月を物忌みの月としていて、5が重なる5月5日に様々な邪気を祓う行事を行いました。 これがやがて日本に伝わり、ヨモギや菖蒲(しょうぶ)で厄除けするようになり、武家社会になって男の子の出世を祝う日になったそうです。 【鯉のぼりの由来】男の子の出世を願い、鯉が滝を上って竜になるという中国の故事にちなんだもの。
≪その他5月の行事≫ 母の日(5月の第二日曜。アメリカから生まれた習慣で、母の愛に感謝をささげる日)・八十八夜(立春から数えて八十八日目にあたる日で、だいたい5月の始め頃(2日前後)。 稲や野菜などの種まきの目安とされ、この日を境に茶摘みが最盛期に入り、この日に摘んだお茶を飲むと長生きするといわれます。)誕生石は【エメラルド・ひすい】

6月の行事

◆6月の行事と解説◆

6月(水無月・みなづき)の季語:初夏/麦秋/五月雨/梅雨/向夏/初夏の候/向夏のみぎり/梅雨の季節を迎え・・・など。
【子供との結びつきを確認 父の日】6月の第3日曜。発祥地はアメリカで、母の日は毎年盛んになるのに、父の日が無いのは不公平だと考えたドット夫人が、亡父の墓に白いバラを捧げたことが始まりと言われています。 母の日のカーネーションほど有名ではありませんが、父の日のシンボルフラワーはバラとされています。
≪その他6月の行事≫ 衣替え(季節の変化がはっきりしている日本特有の習慣。和服でもこの習慣が守られていて、その日の気候にかかわらず6月1日からは「単(ひとえ)」10月1日からは「袷(あわせ)」と決められています。)・ 入梅(梅雨入り宣言の日。これ以後、約一ヶ月間ほど雨が続く鬱陶しい期間になります。「梅雨」という言葉は、ちょうど梅の実が熟すころ雨が降ることからつけられたものといわれています。) 誕生石は【真珠・ムーンストーン】

7月の行事

◆7月の行事と解説◆

7月(文月・ふみづき/ふづき)の季語:仲夏/盛夏/炎暑/酷暑/猛暑/盛夏の候/炎暑のみぎり/暑さ厳しきおりから・・・など。
【技芸の上達を願う星祭 七夕】七夕といえば牽牛と織姫の伝説ですが、これは中国から伝わったもので、牽牛に恋した織姫が仕事の機織をやめてしまったため天帝の怒りにふれて、罰として天の川をはさんで引き離され、毎年7月7日の夕だけ会うことを許された…というものです。 また日本では奈良時代から、乙女が小屋にこもって神を迎えみそぎをするという、棚機女(たなばたひめ)を信仰する祭事があり、それらが合わさって七夕祭りの形が出来上がったといわれています。
≪その他7月の行事≫ お中元(一年の上半期のくぎりの意味を込め、7月上旬~15日頃までの間に、日頃お世話になっている人に贈り物をします。)・ 土用(本来は立春・立夏・立秋・立冬の前18日間を言いますが、今では立秋の前だけを土用と呼び、土用の間の丑の日は「うの字」のつくものを食べる習慣があります。)誕生石は【ルビー】

8月の行事

◆8月の行事と解説◆

8月(葉月・はづき)の季語:残暑/晩夏/秋暑/新涼/立秋/残暑の候/晩夏の季節/夏の盛りも過ぎ・・・など。
【立秋の前日までに出す 暑中見舞い】暑中とは、二十四節気の中の「大暑」にあたる期間のことで、7月20日ごろから8月8日ごろの立秋の前日までをさします。 なので暑中見舞いもこの間に、先方に着くように出します。その期間が過ぎたら「残暑見舞い」として出すのが正式です。
≪その他8月の行事≫ お盆(8月15日を中心として行われる先祖供養の仏教行事。盆迎えの朝に盆棚を作り、季節の野菜や果物、水、団子などを供え、ご先祖の乗り物になる、 きゅうりやナスに割り箸で足をつけ馬の形にした物を並べます。)・終戦の日(8月15日。日本において第二次世界大戦が終結したとされる日で、政府主催の全国戦没者追悼式が行われます。) 誕生石は【サードニクス・ぺリドット】

9月の行事

◆9月の行事と解説◆

9月(長月・ながつき)の季語:初秋/新秋/新涼/清涼/孟秋/初秋の候/新秋のみぎり/秋の七草も咲きそろい・・・など。
【いつもいたわりの気持ちで 敬老の日】9月の第三月曜日。この前身になっているのは、昭和26年から祝われるようになった「年寄りの日」。 これが昭和41年に「敬老の日」と改称され、国民の祝日の1つとなりました。敬老の日には、お年寄りのいる家庭では、お年寄りを中心に祝い膳を囲んだり、贈り物をさしあげるなどするのが一般的な祝い方です。
≪その他9月の行事≫ お月見(収穫を月に感謝する日。満ちては欠け、欠けては満ちる月を生命の根源と考え、たくさんの農作物や団子などを供えて豊作を祈願します。)・ 秋分の日(先祖を尊びしのぶ日。1948年に「先祖を尊び、亡くなった人をしのぶ日」として法律で制定され、春の「ぼた餅」に対して、それよりも小ぶりな「おはぎ」を作り、先祖に供えます。)誕生石は【サファイア】

10月の行事

◆10月の行事と解説◆

10月(神無月・かんなづき)の季語:仲秋/秋冷/秋雨/紅葉/名月/秋冷の候/清秋のみぎり/菊花の香る頃・・・など。
【各地で運動会が開かれる 体育の日】10月の第二月曜は「体育の日」です。1964年の東京オリンピックを記念して、1966年に「国民がスポーツに親しみ、健康な心身を培う日」として祝日に制定されました。 以前は10月10日でしたが、2000年より現在のようになりました。
≪その他10月の行事≫ 秋の衣替え(日本では多くの地域で、毎年6月と10月に衣替えが行われる習慣があります。)誕生石は【オパール・トルマリン】

11月の行事

◆11月の行事と解説◆

11月(霜月・しもつき)の季語:晩秋/暮秋/落葉/向寒/初霜/晩秋の候/向寒のみぎり/紅葉の色もあせて・・・など。
【自由と平和を愛し文化をすすめる 文化の日】1948年に制定された国民の休日。文化の発展に功労のあった人々に文化勲章が授与され、また文化功労者および各種褒章の受賞者の伝達式などが行われたり、 文化庁や、自治体などの主催による芸術祭(文化祭)が開催されたりします。
≪その他11月の行事≫ 勤労感謝の日(11月23日。1948年に「勤労を尊び、生産を祝い、国民互いに感謝しあう」ことを趣旨として制定された国民の休日。)・ 七五三(おおむね11月15日頃に行われる、子供の成長を願い、子の厄を祓う行事。三歳・五歳・七歳は、身体的にも精神的にも成長の節目に当たるといわれ、子供の健やかな成長を神社などで祈願します。) 誕生石は【トパーズ・シトリン】

12月の行事

◆12月の行事と解説◆

12月(師走・しわす)の季語:初冬/寒冷/師走/孟冬/霜夜/初冬の候/寒冷のみぎり/師走に入り・・・など。
【冬の健康を願う行事 冬至】毎年12月22日頃が冬至にあたり、一年で最も昼が短く夜が長い日。冬至にはカボチャを食べたりユズ湯に入る習慣があり 「冬至までとっておいたカボチャを食べると魔よけになる」「冬至に柚子湯に入ると風邪を引かない」と言われています。
≪その他12月の行事≫ お歳暮(一年の締めくくりに、お世話になった方へ感謝の意味で品物を贈る習慣。)・クリスマス(12月25日に、キリストの誕生を祝う日として前夜のクリスマス・イヴとともに盛大なお祝いを する教会の行事。)・大晦日(おおみそか。一年の最後の日で、延命や幸せが長く続くことを祈って年越し蕎麦を食べ、除夜の鐘(人間の煩悩と同じ108回つく)とともに年を越します。) 誕生石は【トルコ石・ラピスラズリ】