Q65. 抗A,B抗体の胎盤の通過性について教えてください。
臍帯血でウラ試験を実施したところ抗体が出来ていない場合もありますが、
強い凝集の場合もあります。個人差があるのですか?

A.65

抗A抗B抗体は、生後3〜4ヶ月で抗体が産性されます。抗体は通常IgM性のものがほとんどです。
胎盤通過性のある免疫グロブリンはIgGです。
従いまして、通常、臍帯血や新生児血のウラ試験はA1血球、B血球ともに陰性となります。
しかし、お母さんがIgG性の抗A、抗Bを持っている場合は、
IgG性の抗A、抗Bが胎盤を通過しますので、臍帯血や胎児に移行しています。
このようなケースではウラ試験の反応が認められることもあります。

IgGサブクラス 
胎盤通過性能 IgG 1> IgG 3
新生児のビリルビン濃度上昇にはIgG3が強い影響あり 

参考ページ
ABO不適合妊娠

新生児の直接クームス陽性

交換輸血