Just Fuchsias by YoYo
>> 育て方
さまざまなトリフィラ・タイプ
varieties
トリフィラ・タイプに見られる花形や葉の違い
トリフィラ・タイプにも血統の違いがあることが外見から感じられます。
後続の説明にある育種年、育種者名、国名、交配親は、Leo Boullemier による The Checklist of Species, Hybrids and Cultivars of the Genus Fuchsia に基づいています 1)。Bornemann's Beste の年号のみオランダフクシア協会のデータベースに基づいています。Edwin Goulding 育種のフクシアについては、本人の書著 FUCHSIAS The Complete Guide に基づいています 2)。
花が細長くて銅葉の典型的なトリフィラ・タイプ
トリフィラ・タイプと言った場合に誰もが連想するのは、この花が細長くて銅葉のタイプです。
右は有名な Gartenmeister Bonstedt (ガルテンマイスター・ボンシュテット) (1905 Bonstedt、ドイツ)。
拙宅では尺鉢に植えて通年戸外で栽培しています。
濃くて鮮やかな朱色の花と、厚めでベルベッティな葉が特徴です。葉裏は赤紫です。
右は有名な Gartenmeister Bonstedt (ガルテンマイスター・ボンシュテット) (1905 Bonstedt、ドイツ)。
拙宅では尺鉢に植えて通年戸外で栽培しています。
濃くて鮮やかな朱色の花と、厚めでベルベッティな葉が特徴です。葉裏は赤紫です。
2010年5月26日追記：
G. Bonstedt として入手した上記品種は、別品種の可能性があります。
拙サイトの写真を同定の基準にしないようお願いします。(追記終了)
G. Bonstedt として入手した上記品種は、別品種の可能性があります。
拙サイトの写真を同定の基準にしないようお願いします。(追記終了)
右の品種名は不明です。
上記品種よりも葉が薄く、葉の光沢は金属的です。
両者の違いは肉眼で見ると明らかですが、写真だけで自信を持って同定するのは困難でしょう。
これらの2品種は、春先に遅効性の有機肥料を与えて、その後は夏越しから回復するまで追肥なしで育てています。
「トリフィラ・タイプの施肥」 を参照してください。
上記品種よりも葉が薄く、葉の光沢は金属的です。
両者の違いは肉眼で見ると明らかですが、写真だけで自信を持って同定するのは困難でしょう。
これらの2品種は、春先に遅効性の有機肥料を与えて、その後は夏越しから回復するまで追肥なしで育てています。
「トリフィラ・タイプの施肥」 を参照してください。
Billy Green (ビリー・グリーン) (1966 育種者不明、イギリス) のようにピンク系の花を咲かせる品種や、Orient Express
(オリエント・エクスプレス) (1985 Goulding、イギリス) のようにバイカラー (2色) の品種もあります。
花があまり細長くないタイプ
写真は Bornemann's Beste (ボーネマンズ・ベステ) (1905 Bonstedt、ドイツ) という品種です。
寸胴な花は、片親が F. triphylla であっても、もう一方の親は上記の系統とは異なることを窺わせます。
Goulding は片親が F. splendens であることを示唆しています 3)。
この品種はマゲラニカ・タイプと同じ施肥方法で良好な結果を得ています。
寸胴な花は、片親が F. triphylla であっても、もう一方の親は上記の系統とは異なることを窺わせます。
Goulding は片親が F. splendens であることを示唆しています 3)。
この品種はマゲラニカ・タイプと同じ施肥方法で良好な結果を得ています。
また、最初に紹介した2品種ほどの耐暑性はなく、拙宅では戸外の栽培には耐えません。
F. corymbiflora の影響を受けたタイプ
写真は Mary (メアリ) (1894 Bonstedt、ドイツ) という品種です。
交配は F. triphylla x F. corymbiflora とされています 4)。
F. corymbiflora を F. boliviana のシノニムとする情報もありますが、BFSの ALL ABOUT FUCHSIAS 5)、Goulding の FUCHSIAS The Complete Guide 6)、Euro-fuchsia 7) では別種扱いです。
交配は F. triphylla x F. corymbiflora とされています 4)。
F. corymbiflora を F. boliviana のシノニムとする情報もありますが、BFSの ALL ABOUT FUCHSIAS 5)、Goulding の FUCHSIAS The Complete Guide 6)、Euro-fuchsia 7) では別種扱いです。
Mary のガクは、先に紹介したトリフィラ・タイプと異なり、完全に上向きに反り返ります。
葉や樹形全体から受ける印象も、先に紹介した3品種とはかなり異なります。
性質は栽培経験がないのでわかりません。
じつは、Mary と混同されやすい Superba という品種があり、こちらは F. triphylla x F. boliviana だそうです 8)。
トリフィラ・タイプは、マゲラニカ・タイプと比較してガク筒が細長くガクや花冠が小さいという点で共通しています。しかしながら、交配親に起因する個性も併せ持つバラエティに富んだ品種群です。
(2009年11月10日)
葉や樹形全体から受ける印象も、先に紹介した3品種とはかなり異なります。
性質は栽培経験がないのでわかりません。
じつは、Mary と混同されやすい Superba という品種があり、こちらは F. triphylla x F. boliviana だそうです 8)。
トリフィラ・タイプは、マゲラニカ・タイプと比較してガク筒が細長くガクや花冠が小さいという点で共通しています。しかしながら、交配親に起因する個性も併せ持つバラエティに富んだ品種群です。
(2009年11月10日)
参考 (数字をクリックするとページ内のリンク先へジャンプします)：
- 1) BOULLEMIER, L、 The Checklist of Species, Hybrids,and Cultivars of the Genus Fuchsia 、Blandford Press (1985)、pp. 160、102、214
- 2) GOULDING, E.、FUCHSIAS The Complete Guide、TIMBER PRESS Inc. (2002)、p.166
- 3) GOULDING, E.、FUCHSIAS The Complete Guide、TIMBER PRESS Inc. (2002)、p.11
- 4) BOULLEMIER, L、 The Checklist of Species, Hybrids,and Cultivars of the Genus Fuchsia 、Blandford Press (1985)、p. 214
- 5) ALL ABOUT FUCHSIAS、The British Fuchsia Society (2000)、p.46
- 6) GOULDING, E.、FUCHSIAS The Complete Guide、TIMBER PRESS Inc. (2002)、p.137
- 7) Euro-fuchsia の Section Fuchsia (2009年7月22日参照)
- 8) BOULLEMIER, L、 The Checklist of Species, Hybrids,and Cultivars of the Genus Fuchsia 、Blandford Press (1985)、p. 281
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