本文へジャンプ
乳がんからあなたをまもりたい ――
 はじめに
 甲状腺のはたらき
 甲状腺の病気
 バセドウ病と橋本病

乳がんからあなたをまもりたい ――


甲状腺のはたらき


甲状腺は、のどぼとけの下に、蝶が羽を広げて気管を抱くような形で存在しています。大きさは、左右に広く縦4cm厚さ1cmで重さは15g、正常の甲状腺は柔らかいので外からは触ってもわかりません。

甲状腺では体の成長や新陳代謝を調節するのに必要な甲状腺ホルモンが作られています。ホルモンとはからだの中で作り出される、微量で大切な働きをするものの総称です。これまで50以上のホルモンが見つかっていますが、甲状腺ホルモンはそのなかでも最も重要なものの一つです。甲状腺から分泌されたホルモンは、血液によって全身に運ばれて働きます。

甲状腺ホルモンの主な作用は新陳代謝を活発にすること、すなわち食物に含まれる各種の栄養素がうまく体内で利用されるように働きます。甲状腺ホルモンが不足すると、この新陳代謝が低下するために、体の様々なの働きが鈍くなります。脈が遅くなったり、便秘になったり、頭の回転も悪くなり、子供では身長がのびにくくなります。新生児では、脳の発育や成長が遅くなり、知能障害や身長が伸びないクレチン症という先天性甲状腺機能低下症の病気を引き起こす原因となります。
逆に過剰になると代謝が活発になりすぎて、食べているのにやせてきたり、常に脈が速く汗をかいて、いつもマラソンをしているような状態になり、疲れやすくなります。

このように、甲状腺ホルモンは発育や成長に欠かすことができず、また全身(脳、心臓、消化官、骨、筋肉、皮膚、その他)の新陳代謝を活発にする働きがあり、精神神経や身体の活動の調整にも働きます。


           うえにし乳腺消化器クリニック