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私達大人の女性ににあう、いいえ、大人の女性でないと着こなせない浴衣・・・・・・とれが藍染めの浴衣ではないでしょうか?

けばけばしく暑苦しい浴衣は小娘ちゃんにまかせて、私達はしっとりと、涼やかにお色気を漂わせて、彼を悩殺してしまいましょう。(笑)


いま、私が読んでいる 森村誠一 の「コールガール」 という本にも、この藍染めの浴衣を効果的に使って逢瀬を楽しむ、
いいえ、もっと正確に言えば大人のセックスを楽しんでいる場面があります。



舞台は、とある高級クラブ「庵」。
そこでは、最高級の身体を持った女性たちによる、<特接>と呼ばれる接待が日夜行われています。

セックスが命取りのスキャンダルになって、その地位と名誉をなくしかねないような、政界、財界、官界、芸能界などのトップたちが、
その心と下半身を特接されているのです。

いつもはプロの女性が男性を特接するのですが、今回はちょっと趣向がちがいます。

今回の特接相手は、42歳の未亡人。
夫亡き後、その事業を引き継ぎ、以来、孤閨を守っているその業界ではそこそこ有名な女性です。

そして、その幸運なお相手に選ばれたのが、柚木という地方の名士なのです。

かれは高鳴る胸をおさえながら、指定されたホテルの部屋へとむかいます。
そして、


          ドアの外側にたたずんでいた柚木は、おもわず我が目を疑った。
         明らかにホテルの備えつけではない、紺地に白の模様を打ち抜いた粋な浴衣をまとった、
         どう見ても三十代半ば、いや、30代前後と見えないこともない艶やかな女性が、
         柔らかな笑みを浮かべて立っている。身辺に清潔な、上品な香りが漂っている。

                                                 褐カ冬舎  森村誠一  コールガール (下) より」



「紺地に白の模様を打ち抜いた粋な浴衣・・・・・・・」   藍染めの浴衣のことでしょうね。
いったいどんな模様なのでしょう? きもの好きとしては、そこまで書いて欲しいところです。(笑)

二人はお互いに一目で気に入り、小夜というその女性は、柚木にバスをすすめます。
そして、一汗流した柚木を待っていたものは・・・・・・・



          バスを使って柚木が出て来ると、小夜は一枚の新しい浴衣を差し出して、
         「差し出がましいとおもいましたけれど、今夜のために対の浴衣をつくりましたの。おいやでなかったらおめしになってくださいまし」
         と言った。

          柚木はまた、小夜の憎いばかりの演出に驚かされた。

          早速、身体にまとうと、白地に紺の柄模様をおいた浴衣である。小夜の鮮やかな紺地に白を抜いた浴衣と、見事な対をなしている。
         「差し出がましいなんて、とんでもない。感激しています」
                                                 褐カ冬舎  森村誠一  コールガール (下) より」




心憎い演出ですね。コレだけで、小夜という人物がこの逢瀬をどんなに楽しみにしていたか、わかろうと言うものです。

実は柚木がこの小夜の心ずかいにこんない感激しているのには、前回の彼の苦い特接の思い出があるのです。

前回かれは憧れの往年のスターとの一夜を実現させます。

浪費癖のあるこの元スターは、一夜300万円でその身体を売って、破産をのがれようとします。

でも、ウキウキわくわくの柚木の前に現れたのは、「見にくい肉塊と化した身体を、過ぎた昔の虚名でかざりたて」そのうえ、
「さらに憎悪するようなひどい素顔と服装であらわれた」のです。

それにくらべ、この小夜の心ずかいのなんと可愛らしいことでしょう。

女が自分を美しくみせようとするのは、もちろん自分の為なのですが、パートナーを喜ばせたいという思いもたくさんあるんですよね。
その気持ちが相手に届いた時、二人の間にさらになにかハートフルなものが生まれるのではないでしょうか?


粋な藍染めの浴衣を身体にまとい、豪華なスゥィートルームで向かい合っている、大人の男女の宴は続きます・・・・・・・




          食事はすでに二人の前戯である。彼はこの夢のような現実を確認したくなった。

         「小夜さん、お願いがあるのですが」
          柚木はおもいきって申し出た。

         「なにかしら」

          小夜は優雅な手つきでフォークとナイフを繰りかえしながら、小首をかしげた。

         「怒らないでくださいね。私が美しい女性に対して憧れているシーンなのです」

         「お上手。私にできることであれば、今夜はなんでも聞いてあげるわ」

         「浴衣の裾をしどけなく乱して、ちらりと見せていただけませんか」

         「あら、まあ」
          小夜は小娘のように頬を染めた。その様子が、実年齢がしんじられないほど初々しい。

         「やっぱりいけませんか」

         「恥ずかしいけれど、あなたがお望みなら」

          小夜はリスエストされた通り、下肢を扇情的に組み合わせて、裾を乱した。

          柚木が予想ゥしたように下にはなにも着けていない。だが、柚木の視野にしどけないポーズを取りながらも、
         あたかも計算したかのように、秘所はほの暗い奥に隠されている。
         充分に成熟した白い肌と、裾を乱した魂の浴衣の織りなす、粋を呑むばかりに挑発的な構図であるが、
         肝心の部位は見えそうで決して見えない。それが男の想像力をかき立てる死角となって、吹きつけるような艶色を孕んでいる。

         「もう少し裾を開いてください」
          耐えかねて、柚木は求めた。

         「だめ、あとはベッドの中で」
         小夜は自ら取ったあられもない姿態に興奮したようである。


                                                 褐カ冬舎  森村誠一  コールガール (下) より」



どうです?藍色の浴衣からこぼれでる白い脚・・・・・・・

この柚木と小夜のような一夜限りの間柄でなくとも、
いつもの逢瀬に何か新しい趣向をひとつくわえたら、楽しいのではないかしら。

大人のおもちゃやハードな道具もいいけれど、小夜を見習って、粋な浴衣を身にまとってみてはどうでしょう。

いつものあなたではない、あなた自身も知らないような新しいあなたを発見できるかもしれませんよ。

その時の浴衣には是非、是非 藍染めの浴衣をお召しになってみてください。

今まで着てきた、どんな浴衣よりもあなたを美しくみせてくれることうけあいです。


今年も暑い夏がもうじきやって来ます。

新しく作った藍染めの浴衣、花火大会だけでなく彼との逢瀬でも活躍させたいものですね。  


                                     ( こちらであなたに似合いそうな藍染めの浴衣をあつめてみました・・・・・・)

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         大人の女をひきたたせる藍染めの浴衣

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