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Be a KIMONO-Beauty!・・・・・・チョットHなきもののお話
身八つ口 の不思議〜あ・や・う・い きもの
《身八つ口》 って何の為にあると思います?
着崩れをふせぐため、というのが定説のようです。
じゃあ、どうして男物のきものにはないのでしょう?男物は着崩れしないの?
女のものは着物はもちろん、長襦袢・半襦袢・肌襦袢から羽織・コートにいたるまで、すべて《身八つ口》 ってありますよね。
女物で《身八つ口》のないのは、ラグラン袖のベルベットのコートぐらいでしょうか。
あれは比較的、できたのが新しいらしいですから。
寒い時に着るコートにまで、《身八つ口》がある=穴があいている(笑)なんて、不思議ですよね。
冬の木枯らしが吹く中、いくら着込んでも寒いのは、この《身八つ口》 のせいです。
反対に夏はこの《身八つ口》 が冷房の空気をとりこめる唯一の場所。少しひじを張り気味にして、袖口に向かってお扇子であおげば、
《身八つ口》 からも涼しい風が流れ込みます。
では、《身八つ口》 って夏のためにあるの?・・・・・・・・・いやぁ、そんなことないでしょ〜。
私には、男性の都合のいいように・・・・・としか思えないんです。
女性の着物に少し詳しい男性なら、どんなにカッチリと着付けた着物姿でも、いとも簡単にバストまで手を伸ばせることを知っているでしょう。
胸元から手を入れるより、よほど自然です。
あなたの彼が着物にそんなに詳しい人でないなら、こんな《身八つ口》 の存在など知らないかも。
彼の手をとって、ソォッと導いてあげてみてください。
きっと、ビックリしてコーフンすることマチガイナシ!!
そこからどうなっても、当方は責任を持ちません・・・・・・・・・・あしからず(笑)
こう考えると、着物ってケッコウ“あやうい”ものですよね。
もともと1枚の布をまとって、チョット太目の紐で巻いただけの物なんですから、当たり前といえば当たり前かも。
上半身のみならず、下半身だって同じように“あやうい”です。
着物の裾を左右にヒョイヒョイ、襦袢の裾を左右にヒョイヒョイ・・・・・・・・なんとこれだけで大切なところが丸見え状態に!
こんな民族衣装って、世界中さがしても少ないんじゃないでしょうか。
そんなに“あやうい”くせに、どんな洋服よりカッチリとしているように見える・・・・・・きものって不思議です。
でも、一度その“あやうさ” を知ってしまった男性は、きもの姿の女性にどんな感情をいだくのでしょう。
そこのところを、作家の渡辺淳一先生がこんなふうにお話されてます。
はっきりいって、男たちは、和服の裾が乱れたりすると、そこから手がするすると入っていきそうな幻想を抱く。
さらに帯を一本でも解くと、そのまま左右に割れて、美しい女体が表れてくるような期待を抱く。
それを、いやらしいといわれたらそれまでだが、世界に数ある衣装の中で、これほど妖しく、
淫らな幻想を抱かせる衣装は他にはない。
いかにきっかりと着付けていても、和服には、「触れなば落ちん」といった風情がある。
日本の男たちはもとより、世界の男たちが和服に憧れ、和服に感嘆の肥をあげるのは、美しさと気品の中に、
この妖しさが潜んでいるからである。
そしてこの、美しさの中の妖しさこそが、長年日本文化が育ててきた、和服の美、そのものである。
婦人画報社 美しいキモノ 1999年夏号 渡辺淳一 「きもの草子」より
なるほど・・・・・「触れなば落ちん」 ですか・・・・・・・・。
そういわれると、なんとなく心当たりがあるような・・・・・・・。
きもの姿で街に出ると、かならずジッと見つめてくる熱い視線に一度はぶつかります。
電車を待ってるホームだったり、電車の中だったり・・・あれは、こんなことを考えているのかもしれませんね。
まったく男と言う生き物は、とんでもなくHで・・・・・・・かわいらしいものですね。(笑)