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5分間

電車のドアがプシュウと開くと、皆足早にホームへと降りて行った。すっかり日が暮れてしまった、と思いながら私も足を進める。風が予想していたよりもずっとすずくて気持ちよかった。しかし、しばらく歩くとじんわりと汗をかいてくるのがわかった。嫌な季節だ、とまゆをひそめたことは誰も気づくはずもなく、かといって、私にとってそれが重要だったかと言うとそうでもなく、やはり、足早に家を目指すのであった。夕闇に、見慣れた風景が飲まれていた。ふと足元に目線をやると、そこには大きな黒い塊が落ちていた。カラスの死骸だった。私は、一瞬どきりとした。でも、そこに足を止める理由などなかった。<おわり>