トップページ   プロフィール   心のノート   血液データー   リンク集   掲示板

ひろみママの「急性リンパ性白血病」闘病日記
〜空に捧ぐ〜

闘病日記 目次

寛解導入療法 第1ステップ ('06.8.1〜8.30)


  • 寛解とは
    治療により血液や骨髄の血液細胞の数は正常となり、白血病細胞がほぼ消失した状態をいいます。もちろん白血病に関連した症状は消失します。しかし、顕微鏡では発見できないがん細胞が骨髄内に温存している可能性もあり血液ガンの場合は治癒という言葉は使えず寛解といいます。しかし寛解となっても常に再発する可能性があるため白血病治療では寛解導入後、寛解維持及び地固め療法という抗がん剤投与が約1年〜2年にわたり行われます。
    しかし成人急性リンパ性白血病の場合は抗がん剤投与による化学療法よりも第一寛解期での移植(骨髄,臍帯血)治療を行うことが予後良好で再発の可能性が低いと言われています。

  • 寛解の定義:骨髄穿刺(マルク)による検査で骨髄内のがん細胞が5%以下であること。


    2006.8.1抗がん剤治療始まる。「薬剤 アドリアシン オンコビン プレドニン」
    アドリアシンの赤い色の点滴がなんとも言えず気持ち悪い。白血病との闘いが始まったのだ。頑張るぞ!ドキドキしたが特にひどい副作用もなく無事に一日目終了!K医師より予後不良因子といわれる フィラデルフィア染色体は陰性だったと報告があり、とりあえずホッとする。

    8.7今日、初めて赤血球の輸血をした。輸血=エイズ、肝炎、大丈夫ぅ?なんて思ってたけど、今となっては人の善意(献血)で生かされてるんだぁと思うと感謝です!顔も名前も知らないあなたの善意に感謝です!ありがとう!気のせいか輸血で身体も心もあったかくなったように感じるよ。

    8.8 骨髄穿刺(以下、マルク)をした。これが最大に恐怖なのだ。怖い、痛い、なんとも言えず気持ち悪い!「出産よりは痛くない!」と臨むも心臓ドキドキ、貧血でぶっ倒れそうだった。結果は、残念ながら骨髄中のガン細胞は70%残存・・・そんなに最初からうまくはいかないか・・・

    8.11 今日からクリーンベッドルーム生活始まる。空気の流れる音がうるさいけど、きれいな空気の中にいるんだと思えば、その音もなんとなく爽やかに感じたり、、、するわけないよね。しばらく、息子と会えなくなることが辛いなー。

    8.14 副作用バンバン登場!熱はでて下がらない!口内炎で口の中真っ白!血小板の輸血もする。血小板ってきれいな黄色なんだね。髪の毛も、ものすごい勢いで抜けはじめた。おもしろいほど簡単に抜ける。思い切って看護師さんに詰め所で坊主にしてもらう。今の私にとって、髪の毛なんてどうでもいいことなのねぇ・・・

    8.16 今日は誕生日!で40歳になりました。闘う40歳です!そして、ひとり寂しいクリーンベッドルームでのお誕生日です!白血球110、ヘマトクリット17.6%、血小板13,000で赤血球輸血、血小板輸血。抗生剤、輸液の点滴、輸血の一日。胸のレントゲンは異常なしでホッー。そんな感じのお誕生日は口内炎の痛みとともに終了!息子からのお誕生日プレゼントの私の似顔絵に描かれた「はやくげんきになってね。」のメッセージに泣きながら眠った。

    8.18 口内炎がひどく、しゃべるのもつらい。主治医U医師に口の中を見せる。「痛いわ、痛いわ、こりや痛いわ」担当医K医師も「うわーぁ、痛そうー」とにかく、担当医2人も驚く口の中なのだ。食事もまったくとれない。唾液を飲み込むのも勇気がいる。解熱鎮痛剤のロキソニンを水で喉に流し込むのが精一杯だ。辛いよー・・・座薬も効かず、モルヒネの点滴をするが、ぼっーとして、おまけに気持ち悪くなってゲロゲロ吐いてしまった。

    8.19 口から何も食べられなくなり、とうとう今日から絶食。飲み薬もほとんどが点滴にかわる。口内炎でこんなに苦しむとは・・・痛くて口も開けられない。あいかわらず熱も下がらず、今日は40度をこえてしまった。

    8.21 ついに中心静脈カテーテルを右鎖骨に入れる。麻酔の注射が痛かったけど、何をされているのかわからないまま痛くなく無事に終了。ホッー。相変わらず舌と喉が痛い。明日のオンコビン投与は口内炎がひどい為、中止となった。嬉しいような、不安なような・・・複雑な気持ち。

    8.23 白血球が2,700にあがり、13日間のクリーンベッドルーム生活から無事脱出。嬉しい。息子とも会うことができる。だけど、今日、主治医U医師から、たった一人の兄とHLAがまったく一致していなかったと報告を受ける。そのうえ、骨髄バンクにも私とHLAが一致するドナーが一人もいないらしい。 臍帯血に望みをつなぐしかなくなってしまった・・・本当にわかったことは、白血病という病気は人の善意なしでは生きていけない病気だということ。医師の力はもちろんだけれど、献血してくれる人、ドナーになってくれる人がいなければ、私たちはどんなに頑張っても生きてはいけないことが現実なのだ。まあ、くよくよ落ち込んでも仕方ない。なるようになるさで前向きに頑張ろう!

    8.25 相室へ移動。個室も気楽でいいけど静かで孤独だし、相室の方が病友と励ましあえるし、何より孤独ではないことがいい。熱もでなくなり、口内炎もほとんど痛くなくなってきた。ただ、舌が少し痛いのと味覚が変になっているのか、食事に味がしなくてとにかく食べるもの全てがまずい!

    8.26 今日で入院1カ月。2週間ぶりに息子と会えた。「ママ、好き好きー」と言って甘えてくれて嬉しかったよー!元気なときにもっといっぱい遊んであげればよかった・・・いらいらして、ひとりの時間がほしい。なんて思ってたけど、息子と一緒にすごしてた時間がどんなに幸せだったのか今更ながら身にしみる・・・元気なママじゃなくなってごめんね。だけど、絶対元気になるよ。そしたら、いっぱいいっぱい遊ぼうね。

    8.28 3回目のマルク。今日は本当に痛かった。結果はガン細胞はまだ20%残存・・・がっかり。マルクショックではないだろうけど、夕方、突然寒気がして、38.3度の発熱。どうしたんだろう?明日から抗癌剤投与第2ステップに入るのに不安がよぎる。

    8.30 今日は息子の5歳のお誕生日。毎年ホールのケーキと私の手料理でお祝いしていたのに、今年はママが入院中で、一緒にお祝いしてあげられなくてごめんね。次のお誕生日は親子3人でお祝いしようね。自転車、補助なしで上手に乗れるようになったなんてすごい!すごい! あなたが元気にすくすく育ってくれることをママは心から願っています。そして、私は、熱が続いて下がらない。寒気がしてたまらない。39度の熱がでる。抗癌剤投与は延期になってしまった。こういうつまづきが気分をへこませる。だけど、、神様がくれた休息だと思って前向きに頑張ろう。明日こそは、熱がさがりますように・・・

    先頭ページへ

    このHPに関する感想やご意見は私までメールください