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仇敵 手打新蕎麦  黄表紙・そば
 
文化4年版(1807)南杣笑楚満人作 歌川豊広画の黄表紙で「仇敵 手打新蕎麦(あだがたき てうちしんそば)」。画面には麺棒が複数本で四つ出しをしているようにも見える。他にも切ったそばを入れる生舟、包丁の重量感などそば切りの時代考証としても貴重である。*黄表紙は、江戸時代中期以降に流行した草双紙。*「生舟」の項参照


「江戸・中腰でそばを打つ図」
 :座位の姿勢だが 同時に立った体勢でも打てる



黄表紙仇敵 手打新蕎麦」文化四年版(1807)南杣笑楚満人作 歌川豊広画
そば屋は親の仇を追う武士で髷が異なる

この時代になると長短・複数の麺棒が見え 単なる巻き延しでなく四つ出しにも見える
職人の後ろに三箱重ねているのは生舟(なまぶね)といって 切った蕎麦を入れておく木箱

画面右端中央に黒い包丁を立てているが 現在私たちが使っている柄が刃の中心付近まで侵入したそば切り包丁は まだ認められない 従って小間板もまだ登場しない
 
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