画像 ピロリ菌の除菌(除去)

 胃かいようや胃がんの原因の一つとされるピロリ菌だが、太古の昔から日本人だけでなく世界各地の人々の胃の中に生息していた。なぜ、こんなに高率に感染し続けたのであろうか。  ピロリ菌は深海底の熱水墳出口に生息する特殊な微生物が祖先だったことが、海洋研究開発機構のゲノム解析で明らかとなった。この微生物は熱水に含まれる硫化水素などを栄養源にしており、病原性はないが、貝類などと共生する能力が高い細菌であることがわかった。この菌の感染性に関する遺伝子がピロリ菌と共通していたのだった。  ピロリ菌は人類が誕生したときから人の胃の中にすんでいたと考えられる。各地の先住民族から採取したピロリ菌遺伝子の変化の度合いを比べてみると、人類が約五万八千年前に東アフリカから世界中に広がったことが確認された。その後、三万年以上前と五千年前の二度に分けてアジアから太平洋に向けて広がったことも明らかとなった。  このピロリ菌の感染が人間の血液型と関係していたことも明らかとなった。(ピロリ菌は人間の血液型を利用して巧みに進化している)  胃の粘膜の細胞には糖鎖が異なるABO血液型物質が存在する。一方、ピロリ菌は胃の粘膜にとりつくための「接着因子」を持っている。この接着因子が胃の粘膜の血液型物質に付着していたのだ。  採取した373株のピロリ菌について、ABO血液型物質との付着状況を調べたところ、欧州や日本で分離された菌は、95%がABOのどの血液型物質にも付着する万能タイプだった。人口の多くが○型の血液型で占められているペルーなどで分離された南米の菌は62%がほぼ○型血液型物質にのみ付着する特定タイプのピロリ菌だった。  ピロリ菌はペルーなどの人々に感染しやすくするために、自らO型物質に付着しやすい形に変化していった可能性が考えられる。


 ピロリ菌のニュース(4) -ピロリ菌に高率感染-

ニュース(1)(ピロリ菌を抑え疲労回復)
ニュース(2)(ピロリ菌の功罪)
ニュース(3)(ピロリ菌除去の判断は負の側面も考えて)
ニュース(4)(ピロリ菌に高率感染)
 
ピロリ菌のニュース画像(3)
ニュース(1)(ピロリ菌を抑え疲労回復)
ニュース(2)(ピロリ菌の功罪)
ニュース(3)(ピロリ菌除去の判断は負の側面も考えて)
ニュース(4)(ピロリ菌に高率感染)
 





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