足の指の間が痒くなる心意気

2002年8月24日(土) 「まいう〜♪」

本日はコチラを開きながらご覧下さい→「本日のまいう〜」

 「まいう〜」である。いわゆる業界用語で「うまい」の逆読み。親指をピッと立てつつ、口の中に噛みかけの食べ物を若干残したモゴモゴ口調で、かつ相手に不快感を与えない程度(咀嚼中の食べ物を露出しない程度)に、白い歯をむき出しにして言うのが正しいとされる。主に食い物の味にハゲしく感動したときに用いられる。レッツ「まいう〜」。

 さていったい何が「まいう〜」なのか? 毎度のネタで恐縮だが、本日もわんこと行ってきた。結婚式の会場探しの試食である。しかし本日は今までとはケタが違う。なんと2万円のフルコース料理が4千円! いったい原価はナンボやねん、と突っ込んでしまいたくなるのを必死で堪えつつ、桂雀三郎(故・桂枝雀の二番弟子。「ヨーデル食べ放題」のヒットで知られる)に似た支配人に導かれ、いざ食卓へ。

 芦屋の山の手の高級レストラン。神戸や大阪湾の美しい夜景が食欲に火をつける。店内には他の客は一切いない。静かだ…。フォークやナイフの立てる音さえ騒がしく感じる。しかし、美味い。コレが言わずにいられようか。

「わんこわんこ」
「ん?なになに?」
「美味いなぁ」
「うん。美味しい」
「こんな時、やっぱり言うやろ?」
「ん?なんて言うの?美味しい?」
「ちゃうちゃう」

ワタクシは親指をピッと立ててわんこにニカッと前歯を見せる。

「まいう〜!」

わんこのフォークの動きがぴたっと止まった。

「あのね。ココはそういう店やないんとちゃう?」
「いや、でも、まいう〜やろ。ココは」
「そら、美味しいけど」
「ほな、一緒にやろ。まいう〜。ほら」
「いやや」

ややがっかりしつつ、次の料理。またしても、まいう〜。ギャルソンが立ち去ったのを待ちかねて、わんこに白い歯を見せる。

「まいう〜っ!」

これをデザートまで繰り返すこと数度。なんだか最後は味を確かめるよりも「まいう〜」を繰り出すタイミングに集中力を削られてしまった感は否めないが、それでも満足。心残りはわんこと一緒に「まいう〜」できなかったことだが、それは本番までとっておこう。

 メインテーブルで新郎新婦が揃って「まいう〜」。さぞかし微笑ましい披露宴になること請け合いではないか。

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片言隻句

フォアグラに 己が肝臓 かへりみて

大きな人に 食われてパイプ〜
志さま

やめようと思う でもやめられない  3太郎
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