感じて楽しむ高校の音楽

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1合唱授業の準備(1)

 合唱の授業をする時、先ず、その練習場所である音楽室の特徴を掴んでおきましょう。 音楽室での「声の響き具合」はどうですか。よく響く音楽室は、合わせた時に綺麗に鳴りますが、 細かな音の動きが聞こえないので、生徒の間違いなどに気づかないことがあります。逆に、よく響かない音楽室は、 個々のパートの音がはっきり聞こえてきて、音取り練習をする時にはいいのですが、ハーモニーが聞こえにくくて、 生徒も自分たちが合っているのか分からない場合があります。このような響きの違いに対応する方法としては、 よく響く音楽室では、遮音カーテンを吊り、練習の時にはカーテンを閉めて、響きを抑えるのがいいでしょう。 逆に、響かない音楽室では、全員が同じ方向に座って歌うのではなく、ハの字型やコの字型に生徒を座らせて、 声が少しでも響きやすくなる状況を作ってから、合わせる練習をするといいでしょう。音楽室を、縦に使うか横に使うか、 といったことだけでも、声の聞こえ方が変わってきます。部屋の状態によって、歌いやすい・歌いにくい、 他のパート音を聞きやすい・聞きにくいといった変化があるので、先ず、練習場所の特徴を把握して合唱しましょう。

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2.合唱授業の準備(2)

 音取り練習をする時の楽器は、ピアノですね。ところが、ここに落とし穴があります。 ピアノは、音が出た後すぐに減衰することが特徴です。このことが声に影響を与えます。 テンポの速い曲の場合は良いのですが、ゆっくりした曲の場合、ピアノを使っていると、 生徒が表現する音は短かく、切れがちになり、音を持続できない歌い方になります。 こんな時には、鍵盤を押している間は音が持続する、オルガン系の音色を持つ機器を使うといいでしょう。 しかも、この練習は、息を長く使って歌うことを体感出来て効率的です。 ピアノしかない場合は、拍数の分だけ四分音符などを繰り返して弾くなど、工夫をしましょう。

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3.耳を育てる(1)

 合唱の授業の時には、時間の制約もあって、「音がちゃんと取れたどうか」が、到達目標になりがちです。 生徒も自分のパートを歌うのに一生懸命で、「他のパートと合わせよう」という合唱授業の目的の一つを意識するところまでは、 なかなか進めません。この状況を変え、単に繰り返して歌うだけの練習から脱却していかないと、授業の中で、 ハーモニーは育っていきません。そのためには、声を育てると同時に、生徒の耳を育てることが大切です。 この生徒の耳を育てるという観点を持って授業を進めると、ただ、歌って合わせるという状態から、一歩先へ行けます。

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4.耳を育てる(2)

 まず、生徒の耳を育てるには、聞く練習をする必要があります。しかし、「よく聞いて歌って」という注意をしても、 聞く耳は育ちません。普段の練習の中に、生徒が注意を払って、ハーモニーに耳を傾ける時間を取り入れる工夫が必要です。 例えば、四部合唱の場合、一つの声部だけ歌うのを止めて、他の三声部で合わせて、歌うのを止めている声部の生徒は、 聞き役に回る。他に、全声部を二つに分けて、片方の四部だけで合わせ、他の人は聞く。また、一つの和音を、 パートの順番を変えて重ねていく。これらの時間を、練習の中で設定することで、音取り練習をしながら、 生徒の耳を育てていくことが出来ます。

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5.耳を育てる(3)

 「耳を育てる(2)」の練習をしようとすると、授業での座席の配置も工夫がいります。生徒の集中を高めるためには、 全員が先生の方を向いて座る方が効果的でしょう。しかし、合唱のためには、馬蹄形やコの字型に座って歌う方が効果的です。 つまり、他のパートが良く聞こえる座り方にするのです。このような配置の工夫をするだけで、 練習の中で他のパートをしっかり聞くことができ、生徒の耳を育てます。

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6.声を育てる(1)

準備中。

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7.声を育てる(2)

準備中。

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8.声を育てる(3)

準備中。

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9.ハーモニーの作り方(1)

準備中。

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10.ハーモニーの作り方(2)

準備中。

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11.耳にやさしい母音の練習(1)

 歌詞で練習していると、音の処理の仕方が発音に影響されて、歌っている歌詞自体がだんだん短くなっていく傾向がみられます。 こうなると、発音が固くなりハーモニーが響き合わなくなります。こんな時は、歌詞で歌うのを止めて、 「ア」や「オ」の母音で歌う練習を取り入れましょう。この練習により、曲にレガートの表現が戻ってきます。 この、レガートの響きを覚えたうえで、歌詞を入れましょう。 この練習の後には、豊かな響きのサウンドが戻ってきているでしょう。準備中。

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12.耳にやさしい母音の練習(2)NEW

 「耳にやさしい母音の練習(1)」で「ア」や「オ」の母音で歌う練習を取り入れました。その練習方法の注意点です。 まず、「ア」の母音で練習する場合ですが、母音の性格から、音色が明るくなり伸びやかな声になります、しかし、 音の響きか薄くなることがあるので、気を付けましょう。一方、「オ」の母音で練習する場合、響きが深く豊かになるのですが、 音色が暗くなることがあります。曲想によって、うまく使い分けることが大切です。

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