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COLUMN

ここには、日頃の診療で役立つと思うアドバイス、私の考えを少しずつ載せていきます。
(※許可なく記載内容を転載したり、公表することを堅くお断りします。)
   9, 薬長めにもらえますか?と言われますが・・・。
薬の処方日数はお子さんの状態によって、保護者の理解度、社会的条件によって考えています。
 
 症状が変化しやすいような場合は、薬がなくなれば受診するきっかけになるようにと短めに処方します。心配のあまり、明日再診を、というこどもさんには1日分のみ処方ということもあります。
 症状は軽いだろうけれど長引きそうだ、という時は長めに。何度も再診を受けなくてもいいように、悪くなった時の再診の目安を説明して、薬があってもその時は再診を受けるようにと、説明して帰します。
 もちろん喘息などの慢性の病気は急性期(病状の悪い時)の時期でなければ、2週間から4週間の処方が中心となります。
 保護者の理解度というのは、薬をもらうと安心してしまい、こどもの状態が悪くなっても家で様子をみてしまい、受診のタイミングが遅れてしまいそうな場合を言います。
 社会的な理由と言うのは、年末年始、お盆など、長期間の休みの時期、長期帰省前などを考慮して長めの処方をすることがあります。
 
 処方日数には訳があります。長めに欲しい方はその都度相談してください。(わりと私は長めに処方する方ですが。)
更新日時:
2007/01/08
   8, 最近の待合混雑について
混雑軽減のため、携帯、パソコン予約を上手くご利用ください。
 
 例年以上にノロウイルスの胃腸炎が流行り、11月から患者さんの受診が多く、待合での込み具合が気になっております。午前が極端に込んだり、受付終了間際に急に込んだり、予測しがたいところです。しかし、休診日の前後、雨の日の翌日が多くなるのは当然のようです。
 来院時、重症感のある患者さんは看護師のほうで様子を伺い、まれに診察を早めるということも行っています。ご了承ください。順番が待てないほど状態が悪いと思れる時は電話で連絡を頂き、話の状況から看護師医師の判断で順番抜きで早急の受診診察を促すことがありますが、こちらで順番通りでよいと判断した場合は指示に従ってくださいますようお願いします。
 診察に関しては、診察だけで説明なしで流し、薬出します、で3分診療にならないように心がけています。したがって、待ち時間も他院より長いでしょう。しかし、説明不足による帰宅後の不安、治りが悪く繰り返し受診する再受診率、これらの軽減に努めることが結果的に良いと思っています。
 皆さん早く自分の順番を向かえ診てもらいたいが、自分の診察ははゆっくり診察と説明に時間をとってほしいと思っているのが普通です。でも冷静になればおかしいですよね。皆さんに自分が納得する時間の診察と説明をすると、現状は混雑することもあります。当然混んでくればそれなりに急いで診させてはいただいているのですが、私の性格上手抜きは出来ません。ですから出来る限り携帯、パソコンで予約の上、遅れないよう順番どおりに受診して下さいますようお願いいたします。
 
 手抜きは出来ません。早い診察よりも、安心を、出来るだけ再診が減るように、を心がけております。信じて受診してくださる患者様にうちに来て損した、とは思わせないよう日々緊張感をもってがんばっております。
更新日時:
2006/12/20
   7, 受診のタイミング
他の病気うつされたら、って言ってないで必要な時は受診を。
 
 最近寒くなり、外に出るのも少しおっくうになってきました。流行のノロウイルスの感染、これからインフルエンザの流行もあるでしょう。受診して他の病気をもらうと、と心配になる方も多いでしょう。しかし、めんどくさい、の言い訳に使ってはいませんか?受診すべき時は受診が必要です。
 どんな時か、例えば風邪かなと思ってみている時、
1, 元気そうでも熱が3日以上続く時
2, 元気そうでも咳鼻が7日以上続く時
3, 見るからにしんどそうで食欲がない時
 これらの時は普通の風邪でないことがあります。万が一に備え、一度受診の上状態を評価する必要があります。
 こどもは状態が急変しやすいです。元気そうでも悪くなってから受診では心配です。熱なら心配で慌てて受診するが、咳くらいなら。確かにそう思ってしまうでしょう。でも、少なくとも自分が1〜3に当てはまる時はどうでしょう。普通の風邪でいいのかな?医者行くか、と思いませんか。元気そうでも急変しやすいこどもの様態は、低く見積もっても大人でもこんな状態なら受診を考えるかな、と言う時には油断せず受診です。もちろんとりこし苦労も多いでしょうが、体のことで冒険することは禁物です。大事をとって損はありません。
 
急変しやすい小児は、悪くなる前に気持ち早めに受診を。
更新日時:
2006/12/20
   6, ワクチンへのこだわり
とにかく一人でも多くの人に接種していただきたいと思い、低価格にしています。
 
 予防接種は接種した人だけが予防されると思っていませんか?予防接種は、接種者が増えれば増えるほど、接種しない人もその病気にかかりにくくなるって知っていましたか?簡単に言うと、たくさんの人がうつとその病気の流行が小さくなるため、うたない人もかかりにくくなるということです。世の中にはうちたくてもアレルギーだとかでうてない人もいるわけです。そういうことも考慮し、接種可能な人はできるだけうって欲しいと思っているのです。
 しかし、ワクチン高いですよね。比較的安いインフルエンザワクチンでも家族全員ででうつと1万円前後かかりますし。かからないかもしれない病気の予防にお金をかけるのも辛い。持ってても使うかどうかわからないものを買い揃えてしまうのに似ているかも。でも、これは災害と同じと考えてください。遭遇した時の事の重大さを考えて平穏な時から備えるのです。
 救急病院勤務医時代、インフルエンザでけいれん重積(けいれんが20-30分以上続く状態)のこども、さらには脳症の診断で高度機能病院(一般の病院では設備、マンパワーで対応できない重症患者さんを診る病院)へ、救急車に同乗して転送することも毎年経験しました。そんな経験から、是非ともインフルエンザをはじめとするワクチンの接種を少しでも多くの人にして欲しいと願うのです。
 今とは違いインフルエンザワクチンを、かつて小学校で毎年全校生徒に2回接種を行っていた時代がありました。統計上明らかに、学校での接種を行わなくなり接種率が低下、インフルエンザ肺炎、インフルエンザ脳症など致死的な合併症にいたる人が増えたのです。
 インフルエンザワクチンは確かに他のワクチンと比較すると有効率が低いのですが、肺炎、脳症といった重症化は明らかに低下させるのです。ですから、ならないためにでもあるのですが、重症化させないために主眼をおいて接種を勧めています。
 
かからない、かかっても肺炎や脳症といった重症化を防ぐために、多くの方に接種をしてもらいたいと思います。 
更新日時:
2006/12/05
   5, かかりつけ医とかかりつけ患者さんの関係とは(私見)
患者さんの側からは、病気について何でも聞ける間柄だと思うのです。医師の立場からは、心配のあまり、たまには手厳しい苦言も言うでしょう。
 
 かつて救急外来の勤務の時です。喘息発作のこどもさんを連れて来られたお母さんです。こどもさんは運良く吸入で発作は改善し、帰るころにはお母さんの腕の中で眠り始めていました。夜間に発作での救急病院受診は3回目、もう喘息の診断はついてしかるべき、「かかりつけの先生は喘息の治療を続けてくれていますか?方針など聞いていますよね?」とお母さんに聞くと、「説明は受けてない。発作が出たらまた受診を、と言われただけ。」との返事。加えて、処方されている薬の名前もわからないほどのコミュニケーション不足が露呈しました。
 このようなケースは少なくありませんでした。以前にも触れた事があると思いますが、ここではもちろんかかりつけ医の説明不足も問題ですが、患者さんの側からも説明を聞かなかったことに疑問を持ってないこと、聞かずに済ましてしまったこと(先生が怖くて聞けなかったケースも含めて)が問題です。
 かかりつけの関係である以上は、何でも聞けて普通だと思うのです。1度や2度の受診でかかりつけ、と言うのは無理ですが、風邪などで小さいころから受診と言えばここ、と決めている先生がいれば、かかりつけでしょう。かかりつけ医とかかりつけ患者さんは互いにパートナーと考えてください。信頼関係のあるつながりです。病気を抱えるこどもと、職業として報酬をもらって診療をする医師がそこにいるのですが、信頼関係という目に見えないものがそこには芽生えているのです。「治してほしい、治してあげたい。」、「心配できました、少しでも安心して帰ってください。」の関係です。
 説明しない、質問できない、説明を聞けない、と言う間柄では困ります。たまに道で会釈するだけの間ではないのですから、ましてや体や心の病気のことで一緒に付き合っていく大事な間柄なのですから。喘息の患者さんなどは、慢性の病気ですからしっかりとした病気の説明と薬の内容を知っておくことが大切です。発作が起これば救急病院にかかり、かかりつけ医以外に診てもらうこともあるでしょう。旅先で万一運悪く発作が出てしまったらどうしましょう?。服用していれば、薬が重複しないようにしないといけないし、知らないと余計な心配が増えるかもしれません。聞いても説明を渋るような医者なら変えた方がいいでしょう。
 
人と人との関係は一方通行ではありません。説明してくれ、と求めるばかりでなく、互いに謙虚になりしっかりとした信頼関係が築ければ自然と説明も増えるものです。医者も時間がない中がんばって信頼を得るべく、説明をできるだけしましょう。かくいう私もまだまだ不十分ではありますので、心がけるようにしていきたいと思っております。
 
 先生に説明を聞くこつ、それは、ずばり教えろ、説明しろ、ではなく、やんわりと聞いてください。もっと聞きたいことがあれば、「いただく薬飲んでいれば大丈夫ですか、家で気をつけるような注意点はありますか?」、「悪くなった時のサインはどうですか、どんな時に次の受診を考えればいいですか?」というふうに。医者って変わった人が多い(私も含めて?)ので難しいと思いますが、聞き方次第で予想以上に詳しい説明がもらえることもありますよ。
 
更新日時:
2006/11/16

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Last updated: 2012/7/5

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