ジェロントロジー・高齢社会の人間学をテーマにしています      癌を生きる ② 

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 すばらしき人々 気をつけたい言葉と行動 活動内容



                 四葉クローバー 癌を生きる ②

   手術後、1ヶ月と14日が過ぎました。周りの皆様の優しさが身に染みて
  感じる日々を過ごしています。緩やかではありますが、体調も整って
  来たように感じています。この病気、癌のお陰で今までに気付かなかった
  色々なことを教えられました。
   病院の先生の方々は、日曜日や休診日まで病室を訪れ声をかけてくれました。
  妻は、毎日病室を訪れ、色々なこころ遣いで接してくれました。
  癌の告知を告げられた時には気分的に落ち込み意欲を失くしていました。
   多くの方々のこころを頂き、今では、癌も私の幸せを呼び込む一つの種とさえ
  思っています。元気では気付くことがなかった幸せな日々を過ごしています。
  

マーク  1) 食事の辛さ

    食欲旺盛、お酒やワイン大好き人間の胃が3分の1となり、食事調整の
  難しさと大変さを日々味わっています。
  それ以上に1日5~6食と消化の良いものを購入し、料理してくれる妻の大変さ
  が痛いほどよく判り、自分の好き嫌い我儘などを言うこと等は許されないことで
  すが、体調の悪い時にはついつい我儘を言って妻を困らせています。
   よく噛むこと、ゆっくりと食べること、小学生の時に言われたようなことを
  実行していますが、それがこれほど難しく大変な事とは思いもしなかったことです。
  食事の大変さを一杯に味わっていますが、子供のような心境でこれも又楽しけれ。
  現在の食事は、消化の良い果物を最初に食べ、順次消化の良いもの、
  最後には消化が悪いと言われているたんぱく質の食べものと進めています。
  
 
マーク 2) 昼寝は気力を失くす

    昼寝は、楽しくこれほど贅沢はないと思いますが、ある日午後13時頃より
  15時位迄寝てしまいました。その後起きることが嫌になり、このまま寝て
  居たいと言う精神的に堕落したような気持ちになりました。

   適度な昼寝は最高の幸せですが、寝すぎると何事もする気がなくなり、
  だらしない時間が続くのではないかと気付きました。病気のせいにして昼寝を
  し過ぎると心までだらしなくなるのではないでしょうか。
  そう気付き、少々体調が悪いと感じられる場合も昼寝はほどほど(30分以内)
  と決めました。人間は、楽な方へ楽な方へと流れるものです。
   癌と言う大変な病気をしたお蔭で教えられたことの一つかも知れません。
 

マーク 3) 体力と日常生活

   癌の検査と治療を始めたのは今年(29年)2月より約12キロ痩せました。
  現在自分の裸を鏡で見ますと自分で恥ずかしいと思うほど痩せています。
  約63キロですが、これを元の体重にはしなくとも65キロ程には快復する
  ことを目的に食事と運動を頑張っています。早朝散歩約2,000歩、
  妻の買物のお尻についてスーパーなどへ行き約2,000~3,000歩。
  1日合計4,000~5,000歩の運動を実行するように努力しています。

   今年の夏の暑さにはへとへとです。
  特に外気の温度35度前後から店内の温度の差が最も身体に堪えるようです。
  休み休み、水を補給しながらの高齢者となりました。無理せず身体に合わせて
  の日々です。
   日常の生活は、このHPの作成と成年後見制度の説明会の講師の準備のみです。
  癌とか大病をしても自分はなんと恵まれている環境と感謝している日々です。
  仕事現役の方は大変と思います。
  この年齢での癌治療のお蔭で本当に贅沢な日々を過ごさせてもらっています。

   現役で癌を治療されている方々のお役に立つことをと考えていますが、
  何といっても高齢です。ほんの僅かなこと、こころのこと等出来ることは
  知れています。
      
マーク  
4) 外部との交流

   このまま、家に閉じ籠っていますと、
  増々高齢期の症状が出てきそうな感じです。
  10月には、あるNPOより成年後見制度の講演を依頼されています。
  それに迄に体調を整えることが大切ですが、一つの目標として頑張る心算です。

   3年前に始めました高齢者の集い「えんがわ」クラブは2月より休会して
  います。これも9月頃より少しずつ再スタートしたいとも考えています。
  これまでに参加して下さっている高齢な方々がそろそろ始めようと声をかけて
  下さいます。有難いことです。
   多くの方々が声掛けをして下さいます。幸せ者と言えるでしょう。

マーク 5) これから

   今回の癌治療は大変な病気と言えますが、考え方ひとつで幸せにも苦しみとも
  なるような気持ちを感じ取ることが出来ました。
  物事の受け取り方ひとつで人生の幸せがやってくるように思いました。

   以前に「運がよい」とか「運が悪い」とかについてゴールデン ライフという
  高齢者向けの雑誌に書いたことがありますが全くその通りだと思います。
  (この記事を引用しているグループもあります)
  癌が三ヵ所も発見されてこれ以上の不運はないとも思いましたが、自分の書いた
  記事を思いだし、また、現状の皆様のこころを頂いている日常を考えますと、
  癌のお蔭で本当の幸せを自身で感じる日々を送らせてもらっています。

   このこころをしっかりと抱きしめて残り少ない人生を力一杯に生き、
  何か社会にお返しをしたい気持ちです。そのためには規則正しい日常と体力の
  回復を目指して頑張りたいとこころに決めています。

  

                        シニア ライフ アドバイザー
                               岡島 貞雄


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