ジェロントロジー・高齢社会の人間学をテーマにしています       こころの財産

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 すばらしき人々 気をつけたい言葉と行動 活動内容


                  “こころの財産”   マーク 

  貴方の大切なものはどのようなものでしょうか。
  
  私は、年齢と共に変化してきたような気がします。
 職務的に管理職になってから、また、50歳を過ぎてから、自分を考えだしました。
 特に阪神淡路大震災を経験して。大きく自分のこころが変化してきたようです。
 即ち、物質的な欲望からこころの財産を大切にしようとの想いに至りました。
 その手始めに仕事の時間を割いて色々な勉強会に参加するようになりました。

  最終的に自分として大切なものは高齢者問題でした。その訳は多くの悩みを抱えた
 震災被害者(高齢者)と出会ったからです。

 

マーク  南米ウルグアイの前大統領

  「世界で一番貧しい大統領」という記事を目にしました。
 その時一番に感じたことは「世界で一番こころの豊かな人」でした。
 物質で幸せになれるでしょうか。この大統領はこころの幸せで穏やかで豊かな日々を
 送っているのではないでしょうか。

  最近年齢を重ねてよく何が幸せかと自分自身に自問自答しています。
 ウルグアイの前大統領の話を聴き、もう一度自分を振り返り現状について考えて
 見たいと思います。自分にとって本当に必要なことについて考えてみました。

  
マーク  もう一度自分の大切なものについて考えてみる

 1)私が望んでいること

   生活にゆとりができるように、自分の家を持つことができるように、仕事で昇進
 出来るように等々頑張ってきましたが、両親ともに亡くなり、妻と二人きりとなり
 家族として、二人のチームとして協力し合うことが最も大切なことだと思います。

  二人で協力して長年、日々暮らしてきたこと、そのものがこれからも大切な宝と
 考えています。夫婦で話合い、散歩し、買物をし、料理を考え、健康な身体を保つ、
 小さな社会貢献等など。
 これからも大切に守ってゆきたいと何時も話し合っています。

  二人のこころの財産を一杯にして、貧しくも楽しい生活を夢見ています。
 こころの財産は、何時までも減ることはなく、増え続けることでしょう。
 社会の変動に影響されずに増え続けてゆくのが、こころの財産と思います。

 2)もう一度自分を振り返ってみる

  過去の人生を振り返ってみますと、よかったこと、悪かったこと等々思い出します。
 それらは決して無駄ではなく、悪かったと思えることも冷静に考えてみると
 現在の生活の基礎の一つとなっているようです。
 自分自身が、自分の過去に責任を持つことで、運が悪いと考えていたことも現在の
 生活に大きく役立っているような気がします。

  過去の良かったことや悪かったことをもう一度振り返り、冷静に判断して見ます
 と、長年生きてきたこととしての経験となり、色々な場面での対応が可能です。
 これからは、増々健康で楽しい生活を過去の経験から学びたいと考えています。

 3)こころのゆとり

  これからの人生も色々なことに遭遇することでしょう。年齢を重ねることで、
 病も出て来るかも知れません。必ず出て来ることでしょう。身体の動きも不自由を
 感じるようにもなることでしょう。
 それらをある程度受け入れるゆとりを持ちたいと思っています。
 どのような事態が訪れてもそれはそれとして受け入れたいと考えています。
 大変難しいことでしょう。
  先ずは、調息、呼吸を整えて、調心、こころを落ち着かせて、調体、身体を整え、
 今後の日々を歩いてゆきたいものです。

 4)優しさと感謝

  「雨にも負けず 風にも負けず 雪にも夏の暑さにも負けぬ」…。
 宮澤賢治の詩のように優しく、社会に対して自分の能力の範囲で役立つことが
 できる人生をこれからも送ることができたら最高に幸せでしょう。
  今ある、今生きていることに対して、
 自分自身に優しさと社会に感謝の気持ちを持ち続けて静かに日々を過ごすことが
 でき、最後には「良かったね」と言われる人生を心掛けたいと考えています。
 人生の終末の言葉を「ありがとう」で締めくくりたいと思います・・・。

 5)幸せとは一人ひとりちがうもの

  幸せは、一人ひとり違い自分自身のものです。
 人の幸せを羨ましがっても仕方がありません。
 私は、日々楽しい会話が家族や友達とできたらそれで十分と思っています。
 今さら、お金持ちにもなれないし、現状以上は望めないし、望まない。

  現在の平穏な日常を送ることができるのは、今まで生きてきたお蔭です。
 「みんなにでくのぼーと呼ばれ」「褒められもせず」「苦にもされず」
 「そういうものにわたしはなりたい」宮澤賢治の詩のように。

  

                        シニア ライフ アドバイザー
                               岡島 貞雄



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