男の子のですな、毎日毎日川にばかりゆきたがって、どうにもならん。親が困って、なんしにゆきよるか思うて、つけていたら、川の方へどんどんあるいていく。男の子がなにやらひたしゅうあそぶ相手がいるので、かげからじっとみていたら、それはガワッパやったそうな。
世知原町長生橋の河童 やがてかえってきた男の子がいうには、友だちが、お盆の十五日にまたすもうばとろうというたって、親に話したんで、何時ごろねと聞くと、二時ごろこいというたと答えた。
親は、十五日の二時がこん子の災難の時かと思うて、なんとか「時はずれ」の方法はないもんかと思うた。
佐々川・長生橋の河童 そこで、十五日になると親は、男の子にカラムスビしたカシワダンゴをといてたべとるうちにとうとう「時はずれ」 となり、男の子は無事災難がなく帰ってきたという。
こうしてカシワダンゴは、からむすびにするようになったわけですたい。
⇒世知原町 河童の話その1 ガワッパとチマキダンゴ へ
<世知原町郷土誌 世知原町 平成2年10月発行より>
⇒壱岐郷の浦町にも、同じような話が伝わっています。
河童と飴
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