参加を迷っているあなたへ

RESETSTYLEにおける当面の目標は、脱力して流体になることです。
ですからトレーニングは一般の武術・武道のような闘技的なものではありません。
もちろんトレーニングが進んで流体として動くことが当たり前になれば、闘技的な内容を学ぶこともあります。
けれどもそれは、あなたが思うよりもずっと先の話です。
強くなる前に、やるべきことがある。
動き出す前に、やるべきことがある。
脱力トレーニングは本当に奥深いものなのです。

ではトレーニングに参加することで、一体何が得られるのでしょうか。
それは、普段感じることのない、身体の深い所からのリラックス。
それは、今まで動かしたことが無い部分を動かすという新しい体験。
それは、これまで気づかなかった感覚の発見。
これらはいずれも、本当の意味では説明できません。
なぜなら、いくら言葉で説明を尽くしても、知らないものは知らないから。
生まれて一度も海を見たことが無い人に、その大きさを説明できないように。
生まれて一度もリンゴを食べたことが無い人に、その味を説明できないように。
でも、海に行けば、海というものが分かるし、リンゴを食べればリンゴというものが分かる。
同じように、トレーニングに来て、脱力をして、初めて脱力というものが分かるのです。

武道家で哲学者でもある内田樹さんの著書「修行論」に、こんな言葉があります。
”修行というのは、エクササイズの開始時点で採用された度量衡では、計測できない種類の能力が身に付く”
”修行する人は、「自分が何をしているのか」を、「しおえた後」になってしか言葉にできない”
”修行は商取引とは違います。「努力」を対価として差し出すと、使用価値の明示された「商品」が手渡されるという、シンプルなプロセスではありません”
この内田さんの言葉は、そのまま脱力トレーニングにも当てはまります。

当サイトにおいても、トレーニングによって期待される効果をいくつか書いてはいます。
曰く、「楽に歩ける」「スポーツが上手くなる」「芸事の上達が早くなる」etc。
いずれもその通りなのですが、それは今のあなたが想像する、「楽に歩ける」でも「スポーツが上手くなる」でも「芸事の上達」でもありません。
おそらく、予想の斜め上をいくものになるでしょう。
それを楽しみと捉えるか、商品の説明不足と捉えるかは、あなた次第です。
ただ、もしあなたの自分自身に対する好奇心が、不安な気持ちに勝るのであれば、きっと満足するものが得られると、確信しています。