MBBS(テーパーモノレール方式)



     プレーニングフォーム/各方式が有り、自作も可能。
    下の写真はランドロックの「MBBS」プレーニングモノレール。

  
  特徴     1)テーパーが自由に設定可能。スウェルバットにも対応。      2)モノレールは延長可能なので長尺ワンピースロッドの製作も容易。    3)一度設定したテーパーはモノレールごと交換、保存が可能でリピー      トに対応出来る。また、「Vプレーナー(V刃カンナ)」のアジャ      スト範囲であればテーパーを削り直してモノレールを再利用可能。    4)竹断面の2辺と1角(60度)が固定されているので常に正三角形      の断面に削れる(因に72度だと五角形、90度だと四角形のロッ      ドの竹素材1片が削れる)。    5)竹の2面を一度に削るので作業が速い。また切削する両面に均等に      力が加わるので竹の「繊維」に沿って直線に削りやすい。    6)「チップ(刃)」は耐久性があり3辺の刃が使える。また荒削り、      仕上げ削りは同じ「チップ」で良いし、交換して中空加工も可能。    7)基本的に「チップ」がモノレールに接触しないので消耗が少ない。      全体を樹脂系等の材料で製作可能。     
  用具      「プレーニングモノレール」、「Vプレーナー(V刃カンナ)」、カ      ンナ類、ゲージ類(ハイトゲージ、ノギス等)、ノコギリ、竹割り(      ナタ等、先を加工したドライバーも便利)、筆記具(マーカー等)、      小型の万力、サンドペーパー、麻糸、焼き入れ用装置、温度計、接着      剤(リゾルシン系等)、小型の刷毛、ウレタン系等の塗料、薄め液、      その他
      製作手順    1)テーパーの設定/プレーニングモノレール沍^の場合、竹をセットす      るモノレールにテーパーを設定する。設定にはダイヤルゲージ(ハイ      トゲージ)と洋カンナが必要。まずモノレール左右側面を各30度に      削る。目安はモノレール上面の幅をトップ(穂先1/6の三角形の断      面の1辺の先端幅)に合わせる(当然、最終的にテーパー設定を完了      したモノレール上面はロッドの1/6の三角形のテーパー面と相似形      になっている)。この削りは和カンナが便利。仕上げにV刃カンナが      利用出来る。次にモノレール上面の高さを削って行く。トップ、穂持      ち、バットと大まかなポイントの値を把握して削る。削りの『コツ』      はトップかバット方向に約20センチの範囲で削り、次ぎの20セン      チ範囲のポイントとの「落差」をクロスオーバーさせて削って行く。      注意点はモノレール上面を水平に滑らかに仕上げる事。(なお、ラン      ドロックオリジナルのMBBS(モダンバンブーロッドビルデイング      システム)「プレーニングモノレール弐型」に『テーパー設定装置』      が内蔵され上記「洋カンナ」と『コツ』が不要になりました)          2)竹割り/ナタは、必ず両刃(V型の断面)の物で、なるべく幅の狭い      小型の物を選ぶと竹を「コジ」やすくて使いやすい。分割用竹割り等      の専用道具もある。        3)節合わせ/使用する6本(2ピースなら6本X2セット)を4センチ      ずつ節をずらして両端を切断する(穂先き部分の節の位置を考慮して       おく。また両端に少し余分を見ておく)。1、2、3、4、5、6の      ナンバーを竹に記入しておく。組み合わせは1、5、3、6、2、4      念の為に、、、(他の組み合わせ法もあり)。        4)節の整形/ヒートガン等で節部分に熱を加え万力でプレスしておく。      (節部分の繊維の並びをきれいにするのと削った後の「アバレ」[クセ      、曲がり]の防止の為)。        5)曲がり直し/竹に過熱して縦、横方向の曲がりを真直ぐにする。黒く      焦がさない様に注意!(竹内部が濃い色になり「焼き」が入り固くな      る)。なお、皮を取ってからアブラない。同じく竹の色が濃くなり焼      きが入ってしまう。    6)皮剥き/モノレールにセットする竹の節部分はグラインダーで他の部      分はハンドサンダー等で平らにする。皮を全部取る必要は無いが皮の      厚さが平均する様に削る(削り過ぎより残しておく方が安全!V刃で      簡単に削れる)。節部分は滑らかにしておく(引っ掛かりが有るとそ      の部分から竹繊維が剥がれる)。          7)素材作り/モノレールにセット出来るサイズに細くする。細くて端か      ら裂きにくければ竹の内側から先を加工したドライバー等で何ケ所か      「割り」を入れていく方法も利用出来る。和カンナで竹断面を台形に      削って減量しておくと作業が速い。    8)荒削り/モノレール部にクランプで竹を固定する。なお、余り強くク      ランプで固定しない方が竹に無理な力が加わった時、クランプがはず      れて「安全装置」として働き竹をリリースする。削りは皮部分の厚み      を揃えて基準面とすると便利。カンナのV刃の「出」を調整しながら      削る。また、作業の要所でゲージ類を使用して各寸法をチェックする。      仕上げ寸法より少し大きめで削りを止め(「焼き入れ」後の修正シロ      を残すのとトップの焼き入れの効き過ぎ防止等の為)、糸で仮組する。    9)焼き入れ/各方式(ヒーター棒等)がある。方式に適した温度調節器      と時間を設定する。温度計はテンプラ等の。料理用温度計も利用可能      。ロッドメーキングの過程で時間は短いが非常に重要な行程。   10)仕上げ削り/焼き入れ後、仕上げ寸法に近ずけて削る(「接着」の後      、表面を「磨き」仕上げするのを考慮しておく。「仕上げ削り」は必      ず行う!荒削りでキッチリ接合面が出来ていても「焼き入れ」による      「ヤセ」[収縮]や歪みが発生する!)。   11)接着/接着剤を接合面に塗り、糸で固定し接着を待つ。注意点は正確      に上皿テンビン等で接着剤の混合量の計量と、接着剤をトップ部分に      はみ出す位充分に塗っておく事!(トップの剥がれは致命的!)と充      分な接着時間!。接着はロッドメーキングの過程で一番長い時間がか      かる。「焼き入れ」と同じ位重要!   12)仕上げ/接着が完全に済んだ後、糸を外し、目の細かいサンドペーパ      ー等で表面に残った皮や、はみ出した接着剤、細かな傷を取り除く。      先端部約30センチはバットからトップに向けて1方向に磨く(逆方      向に戻るとトップを引っ掛けて折る恐れが有る!)。小さな曲がり等      の修正をする。   13)塗装/ウレタン系等の塗料の「塗り」「乾燥」その他(フェルール加      工等)を経てブランクに仕上げる。   最注意点!    1)集中力が無くなったら休憩する!(失敗の元)。    2)各寸法の記録とチェックを励行する(作りっ放しはダメ!次作に経験      を生かす)。
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