| 菩薩像(1)のお話 | 
|   「菩薩」とは「菩提薩埵(ぼだいさった)」の略称であります。菩薩は本来男性で、その  まず最初に、「弥勒菩薩」ですが弥勒菩薩はわが国に「釈迦如来」と同時に請来したので | 
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					 |  弥勒菩薩と言えば何と言っても中宮寺の「弥勒菩薩 | 
| にしてもあまりにも質素すぎるのは如来に近づきつつあるのでこのような容貌となら | 
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|  弥勒菩薩は釈迦入滅後56億7000万年後に如来となって下生されるとのことでし | 
|  髪の毛を大きなたんこぶのように結い上げております |   | 
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					 次に取り上げるのは「観音菩薩」で、俗に“観音さん”と呼ばれるくらい一番親しま 
					 「観音菩薩」の正式名は「観世音菩薩」「観自在菩薩」であり、呼称の「観世音」は旧訳(く 
					 わが国では言葉の響きがよいのと親しみを感じるのか今なお観世音であります。で 
					 観世音とは苦しむ衆生の音声を聞くと直ちに救済していただけるということで観自 | 
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					 今月は「聖(しょう)観音像のお話」で来月からは「十一面観音、千手観音」などの「変 
					 聖観音は変化観音のような多面多臂(ためんたひ)ではなく我々人間と同じように顔 
					 法隆寺の「救世観音像」、「百済観音像」、「夢違観音像」、薬師寺の「聖観音像」が聖観 | 
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					 「百済観音像」「夢違観音像」共に観音のシンボルである頭上の宝冠に阿弥陀の化仏が | 
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| 両手で宝珠を持っておられる珍しいものです。救世菩薩と言えば聖観音の異称でもあります。 | 「薬師寺のお話」をご参照ください。 | 
| 画 中西 雅子 |