なんだ、公衆電話か、そう思われても仕方のない写真です。
これを撮ったのは、電話BOXに扉がないからなのです。
電話で思い出すのはプラハ中央郵便局構内の公衆電話。
この年のシンフォニー・ホールのジルベスタ・コンサートの前売予約。
シンフォニー会員の優先予約というのがありまして、予約日当日が
プラハ滞在とぶつかってしまい、早朝(深夜というべきか)3時に
宿(ホテル・パラス)を抜け出し、通りを隔てた中央郵便局へ‥。
日本との時差は8時間(冬時間)なので、あちらは午前11時、
電話予約がはじまってすでに1時間過ぎていましたが、
なに、10時〜11時は何度リダイヤルしてもつながりません。
郵便局までの距離はホテルのエントランスから100bほどの至近距離。
外へ出たら時間が時間、昼間の喧噪がウソのように水を打ったような静けさ、
人はおろか猫の子一匹おらず、おまけにいいようのないくらいの寒さ。
しかし町がたとえようもなく美しく、空も建物も、道路さえも青に染まっている。
都会であんなにきれいな夜を見たことはなかったのではないだろうか。
(3年後、夜のエディンバラ「プリンセス・ストリート」で同じような青をみた)
灯りといえば街灯だけで、余分な照明は一切なかった、それもよかった。
★ホテルの部屋にも勿論電話はあるのですが、料金がバカ高く不経済、
私はできるだけ外の公衆電話を利用します。あの時はそれが大正解、
部屋の電話を使っていたら、あの幻想的な青と出会うことはなかった。
そのとき使ったテレフォンカード、プラハ市内のキオスクで購入、
デザインはカレル4世の肖像画、市民との親密な関係を示しています★
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