50MHz AM ミニトラの製作

海のかざり

2001/10/11
Last update : 2009/7/13

花のアニメ概要



「AM ミニトラ」外観

300mW AM TRX」では受信部に FCZ研究所「#214 50/AMスポット受信機」キットを使わなかったのですが、やはり面白そうなキットであり、作ってみたくなりました。また、同社「#067 50MHz/AM ポケトラ」=10mW で交信成立したのですが、受信感度がいまひとつだったので (作り方が悪いのだと思いますが・・・)、10mW の送信機と受信感度が良いと思われる #214 とを組み合わせてみたくなりました。

送信部は、「#067 50MHz/AM ポケトラ」の送信部とほぼ同じ構成、かつ、よく知られている「#009 出力 10mW 50MHz AM 送信機」キットを用いました。

当初、「#067 50MHz/AM ポケトラ」と同じ大きさ〜体積比で2倍程度にしたかったのですが、ポケットに入れて持ち歩くわけでもないので結局デスクトップ型にしました。ケースはタカチの「UC10-4-14AA」(W100×H40×D140)を使いました。「ポケトラ」より大きいので「ミニトラ」と呼んでいます(2001年7月完成)。

50MHz AM は出ている局が少ないですが、Phone という条件で、簡単に作れるトランシーバを作ってみたいという方にはおすすめです(超再生の調整が必要な「#067 50MHz/AM ポケトラ」より作りやすいと思います)。


花のアニメ低消費電力と送受信切り替え



「AM ミニトラ」構成図

今回は、低消費電力を意識しているため、以下のようにしました。

その結果、送受信の総消費電力=(TX 8.6V×23mA)+(RX 3.1V×11.5mA)≒約250mW となりました。
RX と TX を切り替えスイッチは、図でも分かるように3回路(9P)のものが必要になります。


「AM ミニトラ」内部
(下が送信部、左上が受信部、右上には 006P(6LR61) と単5 の2種類の電池が見える)


花のアニメ送信部

「AM ミニトラ」送信部

「AM ミニトラ」送信部
(「#233 万能AM送信機基板」を用い、T型フィルタ(左中央)もつけた)

FCZ研究所「#009 出力 10mW 50MHz AM 送信機」キットを使いました。

キットでは FCZ基板の上に組み立てることになっていますが、今回は使わず、「#233 万能AM送信機基板」を別途買ってその上に組みました。

マイク用電源を作っている LED は表面パネルに出して、送信表示に使っています。

別途調達の部品にて、1N60×2個使用のマイクコンプレッサ(FCZ #111 と同様の回路)を追加しました。マイクコンプレッサをつけたので、LM-386 @〜Gのコンデンサはつけませんでした。

同じく、T型フィルタ(FCZ #089 と同様の回路)を追加しました。T型フィルタが無くてもスプリアスは法規を十分クリアしますが、せっかく場所があるのでつけました。

AFの周波数帯域制限などのため、マイクアンプ周辺を変更しています。

水晶発振回路のバイアスに使われている 100kΩ と 10kΩ ですが、好みにより、470kΩ の固定バイアスに変えました。送信出力が 約 6mW になったため、330kΩ に変更し、約 9mW になりました。ぴったり 10mW に合わせるため、後日 270〜300kΩ に変更する予定です。

AM変調度の調整ですが、RF出力を、FCZ研究所の「#205 QRPパワーメータ (M)」を使ってAM検波し、その波形をポケットオシロ(ハイレル HH972 ポケットスコープ)で見ながら調整しています。安定してきれいな波形であることを確認しています。


花のアニメ受信部

「AM ミニトラ」受信部

「AM ミニトラ」受信部
(右上の橙色のパーツはセラミックフィルタ(SFZ455Aと表示))

FCZ研究所「#214 50/AMスポット受信機」を使いました。

音量調整ができるよう、C11(0.068μF)の代わりに、2個の 0.1μF ではさんで、10kΩ(A)のS付きボリウムをつけました。2個の 0.1μF はボリウムの端子にて空中配線です。最初積層セラコンにするつもりでしたが、空中配線ではハンダ付け時に割れるため、セラコンにしました(後日マイラに変える予定)。一度も受信していないので何とも言えませんが、もともと出力が小さいので、キットどおり、ボリウムは無くても良いと思います。

調整は LA1600 のHの直流電圧を目安に行いました(無信号時 173mV、信号があると例えば 279mV)。


花のアニメその後・・・

2002/4/14、ローカル局のご協力により、初受信ができました。音は小さく(実用上問題なく音質も良い)、やはり音量調整用ボリウムは不要だったな、と思いました。

2005/5/3、ローカル局のご協力により、初交信ができました。作ってから4年弱かかりました。


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