電源回路
各種の電子機器を動作させるためには安定な直流電源が必要である。通常直流電源は工場や各家庭に送られている交流電圧を直流電圧に変換しており、この交流を直流に変換する操作を整流と呼ぶ。時間的に一定の安定した直流電源電圧にするには、交流電源からダイオードを用いた整流回路で整流化し、それを平滑回路によって平滑化し、さらに安定化回路で安定化する必要がある。
整流回路
≪半波整流回路≫
ダイオードの一方向にしか電流を流さない整流特性を利用して整流する。
1サイクルの中で順方向の波しか出力しないので半波整流と呼ばれる。

≪全波整流回路≫
ダイオードを4つ用いてブリッジを構成して整流する。
全周期にわたって同一方向に流れる波が出力されるので全波整流と呼ばれる。
◆ 入力電圧が正(+)のとき | ・ ・ ・ ・ ・ | ◆ 入力電圧が負(−)のとき |
| 電流の流れ : @→D1→A→Vo→C→D2→B | | 電流の流れ : B→D3→A→Vo→C→D4→@ |
| | D1とD2が導通 D3とD4が遮断 | | | D3とD4が導通 D1とD2が遮断 |
平滑回路
整流回路は、時間的に一定でないためコンデンサの充放電を利用して、変動の少ない電圧を得る必要がある。
出力電圧の平均値に対する変動成分の比のことをリップル率と呼び、リップル率は、半波整流回路よりも全波整流回路の方が小さくなる。


安定化回路(定電圧回路)
入力電圧や負荷の変動による出力電圧の変動を抑える。
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