〜臨床工学技士〜



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臨床工学技士

臨床工学技士とは

  臨床工学技士とは、医師の指示の下に、生命維持管理装置の操作及び保守点検を行う事を業とする医療機器を専門に扱う医療職種です。
  臨床工学技士は医師をはじめ、看護師と共に医療機器を用いたチーム医療の一員として生命維持をサポートしています。


生命維持管理装置とは

  生命維持管理装置とは、人の呼吸、循環又は代謝の機能の一部を代替し、又は補助することを目的とする装置をいいます。
  具体的な装置例を挙げますと人の呼吸の代替・補助装置は、人工呼吸器や酸素療法に関連する器械、特殊な酸素療法として高気圧酸素治療装置など、循環の代替・補助装置は、人工心肺・補助循環装置(IABP・PCPSなど)や除細動器、ペースメーカなど、代謝を代替・補助装置は、血液透析療法・血漿交換療法などに関する装置が生命維持管理装置にあたります。

臨床工学技士になるには

  高等学校を卒業後、大学や専門学校で臨床工学技士の養成課程を修め、国家試験に合格後、免許申請を行い臨床工学技士名簿に登録されてはじめて臨床工学技士として認められます。

臨床工学技士になるには

※1 医療系国家試験養成校とは、看護師・臨床検査技師・診療放射線技師・理学及び作業療法士・視能訓練士・義肢装具士の養成所や大学などをさします。

臨床工学技士養成校に関することはこちらへ→日本臨床工学技士教育施設協議会



臨床工学技士国家試験

受験資格

1.大学に入学する資格のある者で文部科学大臣が指定した学校又は厚生労働大臣が指定した臨床工学技士養成所において、3年以上、臨床工学技士として必要な知識及び技能を修得したもの
(上記表:大学・短大・専門学校が該当)

2.大学、高等専門学校又は厚生労働省令で定める学校、文教研修施設若しくは養成所において2年(高等専門学校にあっては5年)以上修業し、かつ、厚生労働大臣の指定する科目を修めた者で、文部科学大臣が指定した学校又は厚生労働大臣が指定した臨床工学技士養成所において、1年以上臨床工学技士として必要な知識及び技能を修得したもの
(上記表:医療系国家試験養成校(2年)→専攻科が該当)

3.大学、高等専門学校又は厚生労働省令で定める学校、文教研修施設若しくは養成所において1年(高等専門学校にあっては4年)以上修業し、かつ、厚生労働大臣の指定する科目を修めた者で、文部科学大臣が指定した学校又は厚生労働大臣が指定した臨床工学技士養成所において、2年以上臨床工学技士として必要な知識及び技能を修得したもの
(上記表:医療系国家試験養成校(1年)→専攻科が該当)


1.2.3.のいずれかの条件を満たすものに対して受験資格が与えられます。

詳しくはこちらへ→財団法人医療機器センター試験事業部


受験日時

近年は3月の第一日曜日に行われているようです(絶対ではありません)。


試験地

北海道、東京都、大阪府、福岡県の4ヶ所で実施されます。


試験方法・解答時間

午前、午後とも 選択問題90問でそれぞれ正味2時間30分です。


試験範囲

<午前>
医学概論(公衆衛生学、人の構造および機能、病理学概論及び関係法規を含む。) 、臨床医学総論(臨床生理学、臨床生化学、臨床免疫学及び臨床薬理学を含む。) 、医用治療機器学 、生体計測装置学、医用機器安全管理学

<午後>
医用電気電子工学(情報処理工学を含む。) 、生体機能代行装置学(人工呼吸療法・体外循環装置・血液浄化装置・高気圧療法)、医用機械工学 、生体物性材料工学

  午前と午後の分類、順番は左手受験時の出題傾向であり、変更される可能性があります。


合格率(過去5年)

26回
(2013年)
27回
(2014年)
28回
(2015年)
29回
(2016年)
30回
(2017年)
合格率75.3%78.8%83.2%72.5%81.9%



語る左手

進学理由

  私が通っていた臨床検査技師養成校は、臨床学技士専攻科も併設されていていました。臨床検査入学当初は臨床工学技士に興味はあまりなかったのですが、単位取得のため第2種ME技術実力検定試験を勉強していて結構工学系も面白いなぁと思い、臨床検査技師学科を卒業後、進学することを決めました(臨床検査の就職も決まらなかったので・・・)。


試験勉強

  国家試験を目標とした勉強を本格的に取り組み始めたのは、冬休みからです。それまでは、臨床実習や学内試験に追われ国家試験に向けた勉強はできずにいました。今考えると学内試験が国家試験基礎勉強だったとも考えられますが・・・。冬休みに過去の国家試験5年分解いてみると、臨床検査技師の国家試験を受験しただけあって、医学系の問題はある程度点数は稼げたのですが、電気電子や機械工学の工学系はからっきしダメで残り3ヶ月間は電気電子や機械工学の工学系に重点を置いて勉強を始めました。勉強方法は、臨床検査の国家試験と同じく簡単なまとめノートを作って頭の整理をしました。難題の電気電子や機械工学の工学系の問題は、過去問と公式を丸覚えして無事合格することができました。


試験対策(左手的)

 下記に示す考えは、左手の個人的な意見です。個人が一番良いと思った勉強法でやっていくのが一番いいと思うので私意見は参考程度にみて下さい。

混乱したらノートにまとめるのも吉!!

  国試を勉強していると似たような用語が数多く出てきて、混乱してくることがあります。そういったとき簡単にノートにまとめてみると案外簡単に分かったりします。又、問題を解いていてみたことのない用語が出れば、その用語をノートに写したり、あるいは付箋をして、あとでその用語の解説を調べノートや付箋に書いておくと早く身につきますし、時間の節約にもなります。最初は誰でも分からないことだらけです。一つ一つ地道に理解していくことが最大の近道です

過去問は質にこだわれ!!

  国家試験は、結構既出問題が良く出題されます。なので、過去問を勉強することはかなり有用です。私は、過去5年分をしっかりやりました。
ではしっかりとは?

@ 問題の答えだけを求めるのではなく、選択肢一つずつ○か×かを考える

A 選択肢の内容が誤っていれば、どこが誤っているのかを考え又正しく訂正する。

@、Aをゆっくり焦らず我慢強く行うと次第にわかっていきます。ただ闇雲に問題数をやっていても力にはならず、又すぐに忘れてしまいます。何故正しいのか又誤っているのかが分かると多少質問を変えられても答えられますし、記憶の持続性もいいです。量より質が大切です。

問題文は、しっかり読もう!!

  これは、非常に当たり前のことですが、ついつい見落とすところです。問題をよく読んでその問題の主旨が、正しいのを選ぶのか又は誤っているのを選ぶのかを判断しなければなりません。これを怠ると誤解答や記入ミス、時間のロスにも繋がります。なので、問題文をしっかり読むことは問題を解くより重要です。私は、問題文を読むとき誤っているのを選べと書いてあれば、その問題文に下線を引きミスを無くしました。分かっている問題を間違えるほど悔しいことはないです。


臨床工学技士国家試験過去問題解説集

  第16回以降の国家試験問題解説集は、所属・卒業の学校で申し込み・購入することができます。


国家試験合格後 (重要

  国家試験合格後、免許申請を行わないといけません。この申請が受理され臨床工学技士名簿に登録されてはじめて臨床工学技士の資格者となれます。つまり、名簿に登録されず臨床工学技士業務を行うと無免許で業務を行ったことになり法律違反となります。又、臨床工学技士の就業年数は、登録日から起算してはかられるため、登録日が遅れるとその分就業年数は短縮し、それは給料にも響くことになります(特に職場を変えたとき)。なので合格がわかったらできるだけ早く登録を済ませてください。私のように合格したから大丈夫とかいつかやろうという気持ちではダメですよ。


good luck !!


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