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その3.ビートルズと労務管理(3)

こんにちは、社会保険労務士の吉田です。
前回までで、ビートルズというグループは、4人の個性が際立っており、それが非常にうまく機能していたからこそ、あれだけのスーパーグループに成長できたということを書きました。
また、各々の個性のバランスがとれている時は良かったのですが、お互いの自己主張が強くなり過ぎ、そのバランスが崩れたことが解散の要因の一つとなったと思われます。

会社経営においても、従業員の個性を引き出し、それをバランスよく回してあげることが、会社を成長させるためには重要です。
その手段として、人事評価制度を導入することがとても有効です。
決められた期間ごとに、評価シートによって社員ごとの能力と、仕事の達成度を評価してやることで、各社員の短所、長所が浮かび上がってきます。

例えばビートルズの場合ですが、
ジョンであれば、独創性、積極性などの項目は非常に高得点だけど、協調性にやや難あり。
ポールは、独創性、迅速度などは高得点で、責任感がやや低い。
ジョージは、正確度や責任感は非常に高く、積極性に難あり。
リンゴは、協調性、組織運営に優れ、正確度や迅速度がやや低い。
といった個性が、評価シートにより浮かび上がります。

このように、個々の個性を把握することで、各社員にどのような仕事をさせるのが良いのか、また、足りない部分をどう成長させてやるのかが明確になります。
ジョンとポールの二人の天才は、会社で言うところの管理職クラスでしょう。
ポールは、協調性にもすぐれ、リーダーシップもあり管理職としての能力は申し分ないでしょう。
一方ジョンは、天才肌であるがゆえに、組織運営などにはあまり興味がなく、無理に管理職としてマネージメントの仕事を与えてしまうと、その才能を殺すことになりかねません。このような場合、高度な専門知識と技術を生かすことの出来る、「スペシャリスト」という管理職と同様の待遇の専門ポストに就けてあげるとよいでしょう。
また、ジョージは与えられた仕事は正確にこなすが、自分から行動を起こすことは苦手なようです。そのような社員には、期初に個人目標を立てさせ、その目標の達成度に応じて昇給額が変化するような仕組みを与えてやるとよいでしょう。この個人目標を立て、達成度に応じて報酬を与えてあげるという方法は、社員のモチベーションアップと、仕事への意識改革に非常に有効ですので、全社員に適用されてよいかと思います。
リンゴのようなコミュニケーション能力に優れているが、責任感が感じられない、ある意味、お気楽社員においては、プロジェクトの責任者などに任命してあげることで、その人心掌握能力の高さから、驚くべき成果を残すことがあります。

このように、人事評価制度により、各社員の個性を把握し、わかりやすい形で評価してあげることで、社員のモチベーションアップにつながり、さらには会社の業績アップにつながります。

弊所では中小企業に最適な、人事評価制度のシステムを用意しております。ここにさらに、社長のご意見を反映させ、御社に一番最適な評価制度を構築させて頂きます。