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パソコンでフレームのデザインを製作します。

フロントとテンプルのデザインを作ります。

出来上がったらこれらを白いシール用紙に

プリントアウトします。

セル生地にシールを貼り付けます。

生地に柄がある場合はその方向に注意して貼ります。

テンプルは芯が通っている位置に注意して

設計図の中心線に芯の位置を合わせます。

ハンドドリルでレンズの中央ブリッジ側

に大きい穴を開けます。

ここに糸鋸を通します。

手で作業板にしっかり固定して、

レンズの形にくり貫きます。

この時実線より約1〜2mm内側を切るように狙います。

力入りすぎてませんか?リキんでも

ろくなことはありません。

くり貫いたレンズ部分の残骸は捨てないで下さい。

後でノーズパットの部品や(ホルダーなどの

アクセサリーにも使えます。

いよいよ職人の魂!ヤスリの登場です。

リム内側の線に沿ってヤスリがけをしていきます。

実線ギリギリまで丁寧に削ります。

台にセル板を固定しヤスリは地面に垂直に縦に使います。

ストロークにブレが無いほどリム内面が平坦でキレイです。

このヤスリがけでは重要なポイントがあります。

それには身体の正中線を知る事が近道です。

ここでキサギを行います。

これについてはHPでは非公開とさせて頂きます。

理由は最後に書いています。

その後粗めのサンドペーパーで

リム内面に磨きをかけます。

リム内面はレンズをはめ込む重要な面です。

リム内面が歪まないように気をつけながら磨き、

できるだけなめらかな面に仕上げます。

ここで秘密兵器の登場。

溝堀りです。

刃の位置を調整し、一定の深さに

なるよう溝を掘っていきます。

角の部分はチョット難しいです。

再び糸鋸の登場。

今度はフレーム外側のラインに沿って

周りを切りおとします。

台に固定し糸鋸は垂直に使います。

ストロークする位置は一定で生地を切り抜きます。

ほとんどの人が何故かここで力を入れます。

早くやろうと力を入れすぎると

ラインがガタガタになり後のヤスリがけ

でかえって時間がかかってしまいます。

無心で力まず、焦らず、力を抜いて、同じ場所で

同じストロークを、同じ努力を継続する。

地味な努力を続けていると気がついたら目的地に

到達している。

ここで僕は悟りました。

これは

まるで人生のようだ!

今度は作業板の出っ張り部分に

フレームを引っ掛けてリム外側をヤスリがけします。

削り面がぶれない様にヤスリは地面と平行に使います。

やはりストロークは一定でフレームの方を動かして行く感じで。

実線ギリギリまでキレイに仕上げます。


ヤスリの目がプラスチックで詰ってくるので

時々、ヤスリをブラッシングします。

フレーム前面と側面、後面の境目

エッジの部分を面取りします。

デザインの好みで

思い切って落としちゃうのもアリです。

テンプルも同様に糸鋸で切り出します。

合口の部分は裏側の丁番に気をつけて

少し余裕をもたせて切り落とします。

フロントの前傾を考えて10〜15度斜めにします。

切り落とした面をヤスリがけします。

フロントの時と同じ要領で面がぶれない様に地面と平行に。

工業用ロボットになった気分で。

モダン先端はチョット難しいですね。

最近は太テンプルが人気ですが、

あまり太くしすぎると重くて掛けれたもんじゃなくなります。

特に耳周りは細くした方が後でフィッティングがしやすく実用的。

せっかく作ったのに掛けて自慢できないんじゃ

本末転倒ですからね。

自家製ハム.....じゃなかった

自家製ノーズパットを作ります。

初めにくり貫いた楕円の残骸のシール側に

両面テープを貼り、お互いを合体させます。

鼻が当たる側をヤスリで丸くなめらかにしていきます。

その後サンドペーパーがけを。いい感じになったら、

頂間距離を考えた厚さと角度にして

斜めにビシッと切り落とします。

切った面はフロントと接着する面ですので、

またサンドがけします。

接着面がキレイになったら、二個にバラします。

他にも色々な方法があります。

掛け心地を考えると金属のクリングスパット

にした方がいいかもしれません。

特に遠近両用レンズを使用される方は

金属のクリングスパットをお勧めしたいところです。

セル生地の残骸を使ってシールをはがします。

いよいよフレームがその素顔を現しました!

キサギという重要な工程を行いその後

ここからが果てしない心の旅の始まりです。

全体をサンドペーパーで磨いていきます。

目の粗いものからはじめて徐々に

目の細かいペーパーにしていきます。

この時、これを掛ける人の事を想いながら

そのひとの喜ぶ顔をイメージしながら磨きます。

異性の場合、恋をしてしまう事もある

ので注意が必要です。

しばらくすると

「僕は眼鏡を磨いているのではなく

自分の心を磨いているのだ!」


という感覚に陥ります。

これが魂のごちそうなのです。

本当に地味で単調な作業ですが

ほとんど夢うつつ、トランス状態に突入します。

ただ
ひたすら、ひたすら、ひたすら、ひたすら、ひたすら、
ひたすら、ひたすら、ひたすら、ひたすら、ひたすら、
ひたすら、ひたすら、ひたすら、ひたすら、ひたすら、
ひたすら、ひたすら、ひたすら、ひたすら、ひたすら
ひたすら、ひたすら、ひたすら、ひたすら、ひたすら
ひたすら、ひたすら、ひたすら、ひたすら、ひたすら
ひたすら、ひたすら、ひたすら、ひたすら、ひたすら


磨きます。

そしてテンプルも同様に磨いていきます。

ここが創作眼鏡の正念場、

最大の関門、丁番のフロント埋め込みです。

最も伝ジャラスな作業です。

ホームページ上ですべてをお伝えすることは

残念ながら不可能です。

以前は公開しておりましたが

この部分は削除させていただきました。

理由は最後に書いています。

僕自身とても残念ですが

ご了承ください。

先程用意したノーズパットを

溶剤を使って接着します。

つける部位はフィッテイングポイントにパットが来る事を想定し

ブリッジ寄りよりも少し下の方が安定が良いと思います。

フロント側、パット側両方に液を塗って合体させます。

丁番を組み合わせて、

テンプルの開き具合や前傾角等に問題が無いか、

調子を取り、よくよく確かめます。

この時、テンプル幅は少し広すぎるくらいが適当です。

そしてこの後、ヒーターの熱で

フロントに適度なカーブをつけていきます。

同様にテンプルもカーブをつけていきます。

全体にキズやクボミがないかよく確認し、

必要があればさらにサンドペーパーをかけます。

いよいよクライマックス。バフがけです。

バブ蝋を当ててバフ布に蝋を付着させます。

フレームが巻き込まれないように気をつけながら

縦向けにフレームを当て、バフをかけます。

これも加減が難しく、ツヤツヤに輝くコツをつかむまでは、

セル生地の残骸で練習しましょう。

艶がでるまでムラなく丹念にかけます。

ウォゥー

表面が輝く瞬間に叫んじゃいましょう。

それぐらい美しい輝きです。

まるで別物に変貌する瞬間です。

初めの生地からは想像もつかない程美しく輝きます。

できたー!

真実の光沢がでるまで、

サンドペーパーがけと、

バフがけをひたすら繰り返します。


 
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■作業工程

一般の方に、少しでも

メガネを作る楽しさ、

そして大変さを知って頂く為、

このサイトを立ち上げました。



同業の方からは何の目的でやっているの?

といった疑問の声や

眼鏡製造関係の方々からは

これを明かすべきではないなど、

色々なご意見を頂きました。



危険な作業を中心に

どうしても伝えきれない部分などがあり

あえて、いくつかの工程を伏せております。

ですから、このページを見ただけで

最後まで一人で仕上げることは無理だと思います。



でも、メガネは自分で手作りできることを知って頂きたい。

それを広めたい。

それがこれからの眼鏡業界の為になり

そして世の中の為になるのではないかと思うんです。


最後に

僕はこれらの作製方法を

大変多くの先輩方から学びました。

一人や二人ではありません。

リタイヤされた本場鯖江の職人さん、

手作り専門ショップを経営されている方

オリジナルブランドを製造されている方

個人眼鏡店の職人オーナーさん

みなさん少しずつ違った持論をお持ちで

大変興味深いお話ばかりでした。

それら全ての方々にこの場をかりて

お礼を述べたいと思います。

本当にありがとうございました。