人形は教会学校の子ども達と共に製作した大阪昭和教会オリジナルのあやつり人形です。
物語は聖書のクリスマス物語をもとにアレンジを加えました。
この人形劇は、子ども達によって教会学校のクリスマス会において上演されました。
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さあ、急ぐぞ。エラン、悪いけど、火をけしてきてくれよ。 おい、待ってくれ。いくらうれしいからって、そんなにあわてるなよ。しょうがないなあ。ぼくだって、うれしくって、うれしくって、早くいきたいんだよ。 あっ、やあ、みなさん、こんにちわ。 えっ、何をそんなに急いでいるかって。これが急がずにいられますか。うれしいことがあったんですよ。とってもうれしいことが。じゃ、お先に失礼。おっとっと、わけがわからないから、説明しろですって!もう・・・。クリスマス、クリスマスなんですよ。もうわかったでしょう。それじゃあ!え?なんですって、彼女とデートにいくから、そんなに急いでいるのかだって?あー、ぜんぜんちがうよ。よーし、わかった。それじゃあ今夜は、「クリスマス」って一体何が起こった日なのか、どうしてうれしいのか、おしえてあげるよ。申しおくれたけど、ぼくの名前はエラン。イスラエルの羊飼いさ!それじゃあ、ぼくたちの生きている2003年前のイスラエル起こったすばらしいできごとを見せてあげるよ。 |
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ほら、あそこに困った顔をした一人の青年がいるだろ。彼の名前はヨセフと言うんだ。実は、かれにはマリアという婚約者がいるんだが、どうも悩みはそのことらしい。 わたしはマリアと婚約はしたが、まだ一緒に住んではいない。それなのに、マリアに赤ちゃんができるなんて、ああ、そんなことが・・・。大変だ。友達や近所の人に知られたら、どんなことになるだろう。マリアと分かれた方がいいのだろうか。ああー。どうしよう。 ダビデの子、ヨセフよ。心配しないで、マリアを妻としてむかえなさい。マリアのおなかの赤ちゃんは、神さまの力によってできたのです。マリアは男の子をうむでしょう。名前をイエスと名づけなさい。その赤ちゃんは、やがて人々を多くの罪からすくい出す、すばらしいお方になりますよ。 |
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ヨセフのおどろいた顔を見たかい?でもヨセフ以上におどろいた人がいたんだ。ほらあそこで聖書をよんでいる。ヨセフのこんやく者のマリアだよ。 恵まれた女よ、おめでとう。わたしは神さまからつかわされてきました。マリア、神さまがあなたといっしょにおられます。あなたは女の中で、もっとも祝福された人です。マリア、あなたは、まもなく男の子をうむでしょう。その子をイエスと名づけなさい。その子はすぐれた方となり、いと高き神の子とよばれます。 どうして、わたしの身にそんなことがあるのでしょうか。わたしは、まだ結婚もしていません。 神さまの力があなたにくだり、いだいな神さまの力があなたをつつむでしょう。だから、あなたからうまれてくる子は、罪のない聖なるお方で、神の子とよばれます。 おそれなくてもいいのです。神さまにできないことは何一つありません。マリアよ、神さまにすべてをまかせなさい。 わたしは主のはしためです。神さまのお言葉どおりに、この身になりますように。 |
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こうしてヨセフとマリアは、神さまを信じて結婚し、大きなおどろきは、大きな喜びに変えられたんだ。ところが、ぼくたちのこの時代は、みなさんの時代のように便利じゃなかったんだ。皇帝アウグストが「ローマ帝国全部の人口調査をせよ」という命令を出したもんだから、人々はみんな、自分の名前をとどけ出るために、それぞれ自分の先祖の町まで行かなければならなくなったのさ。このヨセフは、ダビデの家系だったから、もうじき赤ちゃんが生まれそうなマリアをつれて、ユダヤのベツレヘムという町へ、人口調査の登録をするために、歩いて旅をしなければならなくなったんだ。気のどくにね。 マリア、やっとベツレヘムについたよ。だいじょうぶかい。 ええ、だいじょうぶです。 つかれただろう。早く宿屋をさがして、体を休める場所をみつけよう。こんばんわ。すいません。 はーい。 あの、今晩、とめていただけませんか。 ああ、お気のどくですが、今日は満員で、どこの部屋もあいていないんです。 そこをなんとかお願いします。マリアは赤ん坊が生まれそうなところを、長旅をしてきたんですよ。お願いします。 それはかわいそうにねえ。そうはいっても、あいているのは、馬小屋ぐらいしかないんだよ。 それでけっこうです。体を休める場所があれば十分です。お願いします。 じゃあ、こっちへいらしてください。 ありがとうございます。 その夜、マリアに男の赤ちゃんが生まれ、マリアは、その子を布にくるんでかいばおけにねかせたんだ。この赤ちゃんが、私達がまっていたすばらしいお方イエス様なのさ。 |
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この赤ちゃんの誕生を星の知らせによって知り、星だけをたよりにして赤ちゃんをおがみにきた人たちもいたんだよ。でもちょっと迷っているみたいだ。あの宿屋の馬小屋じゃなくて、宮殿にいってしまっているよ。 わたしたちは、東の国から来た、星の研究をしている仲間です。 「イスラエルからひとつの星があらわれる」という預言の言葉どおりの星をみつけて、喜んで、その方をさがしに来たのです。 ヘロデ王さま、ユダヤの王、救い主がどこでお生まれになるのかごぞんじではありませんか? ユダヤの王?、救い主がうまれるだと!。そんな話は聞いてはおらんが、聞きずてならぬ話じゃな。よし、調べさせてみるから待っておれ。 ・・・新しい王だと!何をねぼけたことを言っているのだ。ユダヤ人の王はこのわしだけじゃ。わしの他に王などいるわけがないではないか!あいつらのいうことを調べてみろ! ははー。ただいま。調べております。えーっと。何やら、古い文献によりますと、ユダヤのベツレヘムで、救い主があらわれるということがしるしてあります。 よし、わかった。では、あいつらに先に行って、調べてこさせよう。生れた場所がわかったら、あとは殺してしまえばよいのだ。わたし以外に王様はいないのだ。わっはっはっはっはっ。 おまたせしたのう。その子は、ベツレヘムに生れるという預言が残されておる。先に行って、その子のことを調べてきて教えて欲しいのだ。わたしも後からおがみにいきたいから、ぜひもどってきて、知らせておくれ。 ありがとうございます、王さま。ベツレヘムですか。 それだけでも分かればたすかります。 ではさっそくベツレヘムへ行き、さがしてまいります。そして、きっとおしらせにもどります。 悪い王様だね。僕たちが待ちに待っていたイエス様を殺してしまおうとおもっているなんて。何とかしなくっちゃ。あの博士達が帰りにヘロデのところにもどらないようにしないと大変だ。 |
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さあ、いよいよ僕たちの仲間をしょうかいするときがきたね。ぼくたちにもすばらしい知らせがとどいたんだよ。あのすばらしいようすは最高だったね。今夜も寒いね。もっと火をたこう。こんな晩は気をつけておかないとね。大事な羊たちがおおかみにおそわれるといけないからね。 今夜は星がきれいたなあ。特にいつも見ないような星がかがやいているよ。ふしぎな星だなあ。 |
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おそれることはありません。わたしたちは、今、あなたがたにすばらしい出来事を知らせに来ました。 今日、ダビデの町で、あなたがたのためにすくいぬしがお生まれになりました。この方こそ、イエス・キリストです。あなたがたは布にくるまって、かいばおけにねかせている赤ちゃんを見つけるでしょう。 いと高きところには、神に栄光があるように。地の上ではみこころにかなう人々に平和があるように・・・ おい聞いたか。 聞いたよ。救い主がお生まれになったっていったよな。 そうだ。たしかにそう言った。さあ、ベツレヘムへ行って、天使たちが知らせてくださったことを見てこよう。さあさあ、早くいくぞ。火を消しこいよ。早く早く。 オイ、待ってくれよ。あっそうだ、みなさんいよいよだよ。さあいっしょに行こう。 |
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こんばんわ。天の使いの知らせを聞いて、すくいぬしイエス様をおがみにきました。 アア、天の使いが知らせてくださったその通りだよ。神さまのみ子イエス様、私たちの世界に来て下さってありがとうございます。 お目にかかれてほんとうによかった。ほんとうに私達の希望の光を見たようです。 |
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ああ、ここだ。この馬小屋の真上に星がかがやいているよ。 はるばる来たかいがありましたね。やっと、すくいぬし様にお会いできる。 あなたがすくいぬし様ですか。なんてかわいらしい。こんなそまつな馬小屋でおうまれになるなんて。でも、ここはなんと、愛につつまれた場所なんだ。 わたしたちはすくいぬし様をさがして、東から旅をしてきました。この黄金をおささげしたいと思って持ってまいりました。どうぞ受けとってください。 わたしはにゅうこうをおささげいたします。 わたしは、もつやくをおささげいたします。 |
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やっとお生まれになった、ぼくたちのすくいぬしイエスさま。このイエスさまをおまもりするために、天使がそっと、博士達に、ヘロデ王のところに戻らないで別の道を行くようにつげたということだよ。ああよかった。安心したよ。 イエス様、わたしたちの希望の光、平和の君、わたしたちの本当の友達。いつまでも、わたしたちと共にいてください。 みなさん、みなさんの心にもいつもイエスさまがいてくださいますよ。イエスさまは、私たちの希望の光、平和の君、私たちの本当の友達です。 |