限局型のほとんどは無症状ですが、多発型では何らかの症状を伴うことが一般的です。増殖したリンパ球から分泌されるIL-6は様々な炎症に関与しているため、過剰な分泌により、発熱、全身倦怠感、食欲不振、体重減少、発疹などの症状や、貧血、CRP上昇、低アルブミン血症、高ガンマグロブリン血症などの検査値異常が引き起こされます。肝臓や脾臓が腫大することがあるほか、肺や腎臓の機能が低下することによって咳、息切れ、むくみなどの症状がでることもあります。症状の進行の速さはさまざまで、週〜月単位で急速に進行するものから、年単位で経過する場合もあります。
キャッスルマン病の治療には、副腎皮質ホルモン剤(ステロイド)、免疫抑制剤、抗がん剤(化学療法)、キャッスルマン病の治療薬である抗インターロイキン6(IL-6)製剤(アクテムラ)などが用いられます。
副腎皮質ホルモン剤 (ステロイド) |
強い抗炎症作用と免疫抑制作用があります。長期に服用すると、体のだるさ、顔のむくみ(ムーンフェイス)が出たり、高脂血症・高血圧、白内障・緑内障、骨粗鬆症、感染症にかかりやすくなります。 |
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免疫抑制剤 | 体内の免疫反応を抑制する作用があります。主な副作用として、赤血球・白血球の減少、感染症、肝障害、消化管障害、腎障害などがあります。 |
抗がん剤(化学療法) | 体内のがん細胞をたたく作用があります。主な副作用として、気持ちが悪くなったり、吐き気、脱毛、赤血球・白血球の減少、腎障害、神経障害などがあります。 |
抗インターロイキン6(IL-6)製剤 | 体内の炎症作用を引き起こす物質であるIL-6の働きを抑制する作用があります。主な副作用として、熱が出る、のどが痛い、せきやたんが出る、鼻水が出る、発疹、腹痛、感染症などが起こることがあります。 |
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