山野跋渉 

               

  

   

 京都北山、北アルプス、白馬連山、八ヶ岳連峰、尾瀬、それなりに山歩きを楽しんでいた時期も経て再びそれらを体感したくなってきた次第。

 

 加熱調理にプリムスだのシェラカップだのと取出し始めたら、いつしか忘れ去っていた古き 良き日々の世界へ戻ってしまった。晴れ上がって眺望に優れた尾根道を辿るも好し、雨の中の樹林帯の彷徨もまた好し・・・。泊りは、やはり何と言ってもテント。山小屋の喧騒とマニュアル的流れ作業とは別の世界。それに要する運搬総重量との見合いはいつも切実なものがある。

 テントもフレキシブルファイバーポールを通すだけのドーム型よりも、古典的な家型テントのパイプ支柱を立てて張り上げていく楽しさと居住性の快適さ・・・。

  

 
   

    

漂 泊・ 

   

【山エリア】

 

京都北山: 

       

山一般路             

 京都北山歩きがお気に入り。

春山は北八ヶ岳程度、夏季アルプスでもメインルートの尾根歩きに限定。

 

 2012/5/3: 久しぶりに初夏の日帰り寺巡りハイキングの醍醐味を満喫。

 大原界隈: 大原→三千院→寂光院→翠黛山→金毘羅山→江文峠→野村岐れ

 

   

    

衣食住・ 

   

【食】

 

 

 

 

ストーブ:

プリムスP151

     

容器:

チロルコッヘル700cc

シェラカップ  

チタンスプーン

 ナイフ:Victorinox

 

食品:

凍結乾燥タイプ

アルファ米ベース

レトルトタイプ 

     

 

 

 単独行では所詮負担重量に制限があるので食事に関しては高カロリー、調理容易、軽量コンパクトを優先せざるを得ない。とは言え味を犠牲にする訳にもいかず。軽くて手軽に加工できて美味な半加工食品を探してデパートやコンビニを歩き回る面白さ。食料探しに関しては山用品専門店に行ってはいけない。

 調理器具も小型軽量、操作性簡便を基本に選択。ストーブ、俗に言うコンロはホワイトガソリンよりもブタンガス燃料の方が夏山登山でははるかに分がある。数あるガスコンロの中でもプリムスP151は超小型とは言えないものの火力の強さはなかなかの実力で、かつ500ccコッヘル内に収納できるため不満は無し。若干組み立てが知恵の輪的なところがある。

 万能食器のシェラカップもチタン軽量タイプよりもシェラクラブのお墨付きの方が、直火にかけるときの作業性、安定性には軍配が上がる。これで飲むコーヒーは二重構造のステンレスカップなどよりも美味く感じる 。

 コッヘルは内面フッ素コートのスミフロンタイプ、チタン製品が主流のようだけれど、愛用しているのはエヴァニューのアルミ製品。重量、強度ともにチタンには劣るのだがなんとなく味わいがあって落ち着く。使い古して凸凹が出来て、煤けてきた物は、錆びたピッケル共々、手放しがたいものとなってくる。

 

 包丁を使う調理は単独行ではまず無いし、まさか野生の鳥獣を捌く等と言うことも無いのでサバイバルナイフも必要なし。鋸が備わったタイプが結構、使用頻度が高い。ヴィクトリノックスもドライバーやらなんやらいろいろ付いているのも便利ではあるけれど、肝心のナイフ部分がある程度しっかりした大きさでないと、キュウリ一つ切るにしても、小枝一本をはらうにしても結局不便。

 

 「食」と言いつつ、道具の話しばかりになってしまった。 

   

  

   

 

 

 

【住】

 テント:

ライトエスパース

 LOGOS家型テント

シュラフ:

シュラフカバー:

ライト:ハロゲンランプ

ランタン:簡易蝋燭タイプ

     

  

 古典的な家型のビニロンテントとナイロン・ゴアテックスのドームテントの二つを所有している。前者はアルミパイプ3本継ぎの2本支柱の標準仕様で扉布の閉止はホックボタンタイプ。色もカーキ色。これが実に落ち着く。ライトエスパースのグリーンドームもそれなりの居住空間ではあるのだが「しっとり感」が今ひとつ不足している。蝋燭の光りとマッチするか、ハロゲンライトに似合うかの違いと言うのか。風雨の中での安心感とも天秤にかけなければいけないのだけど。

 ランタンはブタンガスが明るくて使いやすくはあるかわりにサイズが大き過ぎてオートキャンプ以外では使えない。マグライトで済ますのが効率的とはわかっていても、テントと一緒に小型蝋燭ランタンをザックに入れてしまう。

 シュラフはグースダウン、シュラフカバーはゴアテックスと相場が決まっているけれどそれらをフル装備で使用したことはあまり無い。防寒着を着込んでナイロンシュラフカバーに入って寝る形がむしろ多い。エアマットはシュラフの合成繊維同士で滑りあって安定性は良くない。ちょっとかさばるけれど発泡シートが防寒、クッション両面でパフォマンスが良い。

 

 

 

 

  

 

 

 

 

【衣】

雨具:

ゴアテックス

   

防寒着:

モンベル

ザック:  

山靴:

裏革ビブラム底

 

靴下:

ソロパッツ

 

   

 上着シャツ、Tシャツはダクロン、防寒下着は中空繊維、防寒上着はグースダウン、雨着はゴアテックスと言うパターンがほぼ定着した感がある。防寒下着もわかさぎ釣り用、ゲレンデスキー用、冬山登山用と3種ほどあって、停滞耐寒タイプ、行動耐寒タイプの程度に合わせて発汗処理に工夫が見られる。これらの上にダクロンシャツ、カシミア、ポリエステルフリースを着込んでいけば、行動時防寒装備のTPO対応システム完成となる。

 山靴は、裏革がしっかり重くて、車で言えばRVの如くどんな道でも安定感は優れる。尾瀬の木道ではキャラバンクラスの方が歩きやすいが残雪期は、例え四本爪でもアイゼンを装着する場合は革靴のほうが安心。

 雨具はポンチョ、携帯折たたみ傘、携帯合羽、セパレーツ雨着とケースバイケースの使い方をしてきたけれども、夏山では傘以外は結局、汗で内側からぬれてしまう。ウエットスーツみたいに蓄熱効果で体が冷えてしまうのを防止する利点はあるが。北山なんかでの早朝の朝露をたっぷり含んだ笹漕ぎでは、魚河岸のお兄さんのゴムの前掛けなんかが一番重宝するみたいだし。そう言えば猟師が使っていたような「尻皮」も持っている。これは雨とか雪の時にどこにでも腰を下ろせるので、すこぶる便利なのだが最近ではファッション的にちょっと使いづらい様子。材質もカモシカならともかく、どうもシェパードかなんかの狗皮のようだし、ニッカならともかくパンツスタイルではやはりマッチしない。