昔々、第1世代の8ビットPCキットの時代は眺めるだけに留まり、セット商品化PCになっ
たFM-7(富士通)から首を突っ込んだ。沖電気のIF800が会社に導入されていたりしてPCの理解と初級プログラミングの面白さを実感し、ブロック崩しやインベーダーゲームが出てきた頃のお話。このFM-7のオープニングデモにインヴェンションの一曲が使われていて新鮮な共感を覚えたもの。ミュージックソフトを入力し、裏ロム起動にしたりして、半音階的幻想曲を入力しかけて途中挫折してみたり、外付けFDDを増設したりしながら、PCの未来は6809/OS-09にあると確信していたのだが・・・。
16ビット世代になると業務ワープロ用途が主で大勢順応派として9801VXに40MBのハードディスク、3.5インチFDD等を外付け。あとドットインパクトラインプリンターの騒々しさに閉口しながらBASICによるグラフ作成ソフト制作、Niftyパソコン通信の「草の根情報」交換などを楽しむ。DOS-BASICコンパイリングの末期にはハレー彗星出現予測プログラムを移植して、緯度経度のパラメータを入力しては、夜明けに双眼鏡を片手に出かけたこと等も懐かしい事柄のひとつ。ゲームはロードランナー等で遊ぶ。このころのゲームは「ゼビウス」とか「信長の野望」とか、5インチFDDのA:にアプリをいれてB:にデータファイルを入れて走らすと言うパターン。
OSがWindowsの世界に変わった際はVer3.1ではマックには及ばずやり過ごし、FDDが十数枚パックになっているのを見て唖然としたり。
その後、Win95標準マシンに着目し三菱のアプリコットを購入。これは第1世代でpentium133MHz、それにキャッシュ256KB、メモリ16MBを別途追加し、設置時にメモリを飛ばしたり交換品が不備だったりして販売店、メーカーとやり取りの一悶着も今は昔の物語。初めて見るBIOS画面に恐怖したりOSの不自由さと便利さの落差に一喜一憂しながらも何とかセッティング。サポート体制とオタクユーザーの常軌を逸したやり取りがマスコミネタになったりしたのもこの頃。(これが究極化したのが例の東芝HP騒動)。「これからは画像とサウンドの時代」との判断でCRT、スピーカーに実力のあるメーカーを選んだのだが、あっさりPC部門から撤退してしまった。あとから考えてみれば音質はスピーカーよりもサウンドカードの問題だし、画像もモニターよりグラフィックカードの問題でPC本体能力は二の次と理解した。
このPCはグラフィックボード、HDD、サウンドカードを増設したり電源更新までしたりして楽しんだのだが、実に堅実な構成になっていてなかなか良心的なマシンだったと思う。
インターネットが一般化してきたとは言えPCの使用はもっぱらMS-Office主体だった。そうこうするうちにWin98がリリースされ、ハード環境のアップグレードがどうのと言っている間に2000年問題がクローズアップ。会社のPCがoffice2000/Win98に更新されるのに呼応して、更新計画に本腰を入れた。当時はすでに高価なメーカー製PCを購入する時代では
なくなり、廉価アッセンブリが拡がりつつあった頃で、思いはあったもののHDDの交換すらおぼつかなく、ゼロから自作の根性もなし。しかし世の中、何がどう展開するかはわからないもので悪友の一人から自作の道を指南される。今はベアボーン等が最もコストパフォーマンスが良い時代にはなっているものの一号機はなんとか以下のような仕様でスタートするに至った。その後、実質完全自作の二号機でひとまずハードに触る事を止めてPentium4世代は傍観し、汎用ソフトでの実使用に徹していたのだけれど昨今のWeb画面の高度化に抗しきれなくなり、またぞろ自作再開を試みる。必要スペックは予想通り映像と音が主体になって、さらにそこに通信機能が加わりこれらの面では相当なレベルアップでゲームの世界などはまさに隔世の感。とは言え、いずれにしてもバーチャルの虚構世界で有害無益な画像やメールの山には嫌気がさしつつもYouTubeなどの世界にはなかなか有意義な内容ありとのことでそれらに対応するハード拡充を目指しマルチコアCPUに手を出し始める
。
バブルが崩壊してOS・ソフトとPC性能のいたちごっこも、ついて行くユーザーが激減して今や価格と労力の面では廉価版メーカーセットが最良であることに疑いは無
くなった。そんな中で「中古パーツPC組立道楽」として世代落ちの中古パーツを物色して、動作性の博打的可否やさまざまな関連情報やドライバー、ファームウェアなどを探し回ったりする骨董品の謎解きのような他では得がたい楽しさと、PCトラブル時での対応即効性がかろうじてメリットかな等と考えつつ地雷原のPCを組み立てる。
個人HPやPC組立てなどを趣味とする風潮はもはや完全に消え失せた感がある。Net上での情報交換助け合いも「釣り記事」に侵食されてこの分野も潮時かなと思っていた矢先、WXPのサポート終了を受けて会社のPCが更新され旧型機
がお下がりとなった。適当に遊んでいるうちにまた病が再発して自作PCもWXPからW7への移行を兼ねてハードも触ってみたくなった次第。P5Bボードなんかが未だに中古市場で良い値がついていたりしてiCoreには手を出さぬままこの趣味も収束するような気もするしゲームに嵌らなければハード環境はこのあたりで十分な感じ
となった。
しかしながら最近になって我がPC群主力のP5Bシリーズマザボが次々に起動不能になってきた。グラボなどはWin10の陰謀説もあったりするが基幹インフラであるマザーボードが破綻ということ
になるとOS-BIOSからの全面的再構築となる。
マザボ上に並ぶコンデンサを見てみると各所で頭部が膨れ上がっている。組み立てPC最初のBF6事件の再来とも言える状況ではあるが、今やスマホ全盛、新入社員
の中にはPCを使えない者もいる昨今、自作デスクトップPCなどは大艦巨砲主義の遺物としてコアゲーマー御用達でしかなくなっておりそれもiCore第9世代とかが標準になってるらしい。そんな中で初期世代iCoreで再挑戦させられることとなった。
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