味付き ゆ で 卵
何故「味付きゆで卵」か
隠居が料理するからには一目置かれる何かがなければならない。 さもなくば、長年かけて累々と築いてきた隠居に対する尊敬の念を失いかねない。
そこで手はじめ「味付きゆで卵」の調理を推薦する。
ゆで卵は珍しくも無いが、殻が付いているのに味がついているのは滅多にお目にかかれない。最近コンビニで手に入る所もあるが
、一般家庭では非常に珍しい。殻つき卵に味はつけられないのが常識だから、常識を覆す調理をして隠居の腕前を認識をさせのも一興である。
作り方
◎ 材料 生卵 酢 食塩
◎ 下ごしらえ 生卵を酢の中に入れかき混ぜる。10分位で卵の表面が剥げだすから手で綺麗に拭い取る。その後水で綺麗に表面を洗う。これで準備完了。◎ 本茹で 飽和食塩水を作りその中に下ごしらえをした卵を入れ、12−15分加熱する。
火を止めて暫く放置し,冷めたところで取り出す。(注:飽和食塩水・・・水100mlに塩30g程度)
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納 豆
納豆は代表的な発酵食品です。我がYAKATAでは毎週納豆を造り食しています。健康の維持増進に役立っていると信じ、これからも続けて行きたいと思っています。

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水に浸けられた大豆 |

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お湯で溶いた種納豆 |

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容器に移され発酵中の大豆 |

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改造されたホットプレート |
1. 材料 大豆 1カップ(160g) 種納豆 20粒
2.造り方
STEP-1 大豆を綺麗に洗って水に浸けておく。(夏場:7時間、冬場12時間程度)
STEP-2 大豆を茹で煮豆にする。(圧力釜を使えば20分程度ですむ)
STEP-3 種納豆(一般市販の納豆を冷凍保存した物)を熱湯(15cc、大匙一杯程度)で溶く。容器は予め熱しておく。雑菌の混入を防止するため。
STEP-4 茹で上がった大豆(煮豆)を発酵用容器に移して冷まし、お湯で溶いた種納豆を混ぜる。
STEP-5 保温温度(40℃−45℃)で発酵させる。 途中(6時間程度経過後)全体をかき混ぜる。
納豆独特の糸引が確認できれば一安心。 ここから更に6時間発酵を続ける。 発酵が弱ければ更に数時間様子を見手も良いが保温を止めても発酵は続くので15−6時間で保温は止める。
STEP-6 発酵容器ごと冷蔵庫に入れて保存。期間は1週間以内。
3.出来上がり 重量約430g(市販品10パック相当)
発酵時の保温方法
我がYAKATAではHOT−PLATEを一定温度(40℃)
で維持するように改造した器具を使い保温している。(左の写真参照・改造方法はいずれ工作室で紹介予定)。
このような器具がない場合には、炬燵(冬場)や湯たんぽ等を使い保温すればよい。
納 豆 の 効 用
大豆が納豆菌で発酵されると、大豆には含まれていない新しい成分が発生します。
その中で特に健康に関係するものに「ナットウキナーゼ」・・・(血栓を溶かす) や「レシチン」・・・(コレステロールを減らす)があります。
また、ビタミンKが豊富に含まれ、骨粗鬆症の防止に効果が有ると言われています。
納豆のネバネバの主成分はポリグルタミン酸です。 「うまみ成分」のグルタミン酸が鎖状に繋がっているもので、
この状態では「うまみ」にはなりません。 納豆を良くかき混ぜるのは、ポリグルタミン酸の鎖を切ってグルタミン酸にし、
「うまみ」成分を増やす効果があるからです。 糸引きが弱く、切れやすい状態まで良くかき混ぜて召し上がってください。 (04/4/14)
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春告魚(いかなご
の釘煮
明石近辺では2月下旬から3月上旬にかけ「いかなご」が解禁になります。
解禁日は試験曳きの結果で決定されるのですが、今年(平成16年)は2月27日と一度発表されものの3月1日に延期されました。
六甲アイランドで重油流出事故が発生しそのあおりを受けたためです。
春の風物詩の「いかなご」は瀬戸内海一帯で使われている名前です。
他の地方では「こうなご」「めろうど」と呼ばれたりします。学術的にはスズキ目ワニギス亜目イカナゴ科に分類され、成魚は20cm近くにもなります。
瀬戸内海地方では成魚をフルセ(古背)と呼び、一年目の稚魚をシンコ(新子)と区別しています。
イカナゴの釘煮はこのシンコを佃煮にしたものです。一般家庭でも生の「シンコ」を買い求めこれを佃煮に加工します。
そのときに芳しい匂いがどうしても蒔き散り、匂いがアチコチに立ちこむのはまさに春の風物詩です。
釘煮の作り方 (加工時間 約40分)
材料 生のシンコ 1Kg 土しょうが 50g
調味料 醤油(濃い口)・・・ 200cc 砂糖(ザラメ)・・・200g
酒・・・ 100cc みりん・・・50cc
下準備 @シンコを軽く水で洗い、水切りをしておく。
A 土しょうがを細かく千切りにする。(皮付きのまま)
STEP-1 調味料を鍋に入れ強火で煮立て、千切りの土しょうがを加えて一煮立させる。
STEP-2 シンコをパラパラと蒔く感じで入れる。(鍋全体に均一の厚みとなる様)
STEP-3 全体が煮立ってきたらアクを丁寧に取り除き、アルミホイルの落し蓋をする。
STEP-4 煮汁がこぼれない様に火力を調節し、煮汁がほぼなくなるまで煮込む。
STEP-5 煮汁が若干残っている状態で鍋返して混ぜ、更に煮汁が無くなるまで煮込む。
STEP-6 煮汁が無くなったら火を止め冷ます。あら熱が取れたら残っている煮汁を全体
に絡ませ(鍋ごと振る)ザルにとって完了。仕上がり約650g。
注意 鍋にシンコを入れてから取り上げるまで絶対に箸で触らない事(クズレ防止)
明石の隠居は今年、2回に分けて合計5kgを加工し、地方発送完了しました。 更に2kg程加工する予定です。
(冷凍保存すれば年中味わえます。)また、4月に入ったらフルセ(成魚)の加工にも挑戦しようと思っています。
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「蕗」の葉&葉柄の佃煮
ご近所から、「蕗」を大量に頂いた。早速「筍と蕗」の煮物にし、美味しく頂戴したがかなり材料が残っている。
直ぐに食べ尽くす事も出来ないので佃煮に加工してみた。
作り方
・長期保存する場合にはチャック付き耐熱ビニール袋に詰め空気を抜き、熱湯で20分−30分加熱して雑菌を死滅させる。
冷ました後冷凍庫で保存する。 (4/22/04)ページTOPへ戻る
福井の味 大名炊き
名前が大袈裟の気がする料理です。「たくわんの煮たの」が子供の頃福井で使われていた名称で、いつの間にか世の中では
「大名炊き」と呼ぶようになった。三重県地方では「あほだき」と呼ばれているらしく、隠居が命名するなら、「大名炊き」・「貧乏炊き」と使い分けをする。
「たくわん」は12月に漬け込む。それを7月・8月頃になって食べると色も悪く、酸味も増えあまり美味しくない。
そこで捨てようかと云う気持ちを押さえ捨てずに料理するのが「たくわんの煮たの」である。まさに「貧乏炊き」の名前がふさわしいと思う。
一方「大名炊き」・「あほだき」の名前の由来は、「たくわん」として美味しく食べられるのにわざわざ手を加えた贅沢な料理だから
「大名」が付けられたとの説で、「あほだき」の方は贅沢と捉えるのではなく「馬鹿げている」・「阿呆みたい」との立場をとっているらしい。
宇野重吉(福井出身の俳優・故人)の書いたエッセイの中に「大名炊き」の名前が使われていた記憶が有る。料亭で食べた様で、
酸っぱくなったたくわんでは無く、立派なたくわんを材料としていると考えられる。
我が館では8月頃からが「貧乏炊き」、それより前は「大名炊き」と呼んでいる。懐かしい「お袋の味」がする一品である。
作り方
材料 ・・・たくわん 1本 調味料・・・醤油 50cc、砂糖 大匙2杯、みりん 大匙2杯、
本だし 大匙1杯、ごま油 適量、胡椒 適量
下準備・・・たくわんを2−3mmの輪切りにし(太いたくわんであれば縦割りにして)、水に1日浸して塩分を抜き取る。(途中水を2-3回替える)
本調理
STEP−1 たっぷりの水で塩抜きしたたくわんを茹でこぼす。酸味が強い時は2-3回繰り返す。
STEP−2 圧力釜で7分加熱後自然冷却し、茹で汁を捨てて材料を鍋に移す。
STEP−3 ひたひたに水を加え煮立ってから砂糖・みりん・本だし・醤油の順で加える。
STEP−4 煮汁が半分位になったらごま油をたらして完了。好みで胡椒を振り掛ける。
大名炊の出来るまで
輪切りにし水につけ塩抜き |
茹でこぼし |
圧力釜で加熱後味付・煮込 |
ごま油をたらし出来上がり |
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