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☆★☆宝石のウィークポイント☆★☆
 
 こちらではお使いのジュエリーのお手入れに関して、より詳しくご説明したいと思います。例えば一番人気の宝石ダイヤモンドが世の中では一番硬いものとして知られています。硬いため、こすり合わせても傷が付くことはありませんが、強くぶつけると割れたりする事もあります。
又、宝石は天然であるがゆえに不純物を含みます。そういった内包物や宝石の成り立ちのために、日常生活で少しお気遣いいただくと 美しいまま、長くお使い頂けます。
そういった少しの気遣いは、日常の身のこなしや装いに変化や美しさを生み私達を魅力的な方向へ導いてくれると思います。
主な宝石のウィークポイントを挙げていきますので、日常の取り扱いのご参考に下さいね。お時間がない方は文末の表をご覧下さい。

         宝石が嫌うこと
 
・ぶつける、落とす、衝撃を加える。
・色のつきやすい食べ物
・洗剤等の薬品
・火に直接当てる
・太陽の直射日光

  

もちろん宝石の種類ごとに影響する度合いがかわってきます。日常生活でご注意して頂きたい点をご案内いたします。

 衝撃その1
 強い力で衝撃を与える事は全ての宝石に注意が必要です。
特にエメラルド、オパール、トルコ石、有機質の宝石(真珠、珊瑚、琥珀、鼈甲、象牙、シェル)はホコリや宝石同士のぶつかりには注意が必要です。
より硬い宝石と一緒にしまい込んだりして、こすれると柔らかいほうの宝石はキズつきます。

 衝撃その2
 意外な落とし穴になるものに、超音波洗浄機があります。メガネを綺麗にしたりする機械ですが宝石に使用すると、ヒビが入ったり割れる場合があります。 
特にトルコ石、ラピスラズリ、オパール、有機質の宝石、エメラルドは超音波洗浄は避けられたほうが良いでしょう。
これらは表面キズや破損以外に洗浄中に汚れが染み込んでしまうこともあります。
ヒビが入るのは劈開(へきかい。結晶構造が特定方向に弱い性質)の有無も影響します
クンツァイト、ペリドット、ダイヤモンド、トパーズ、ムーンストーン、タンザナイト、フローライト(蛍石)、マラカイト(孔雀石)などに明瞭な劈開性があります。

異なる宝石が擦れ合う状態で保管されることの弊害に触れましたが、宝石には種類ごとに硬さがあり、 一般的にモース硬度と呼ばれる尺度が利用されています。
硬さを示すモース硬度をご案内します。
10〜1となっており、10が一番硬く、1が柔らかくなります。
宝石の硬さイメージ

グラフは参考イメージですが、ヌープ硬度(工業材料の硬さを表す尺度の一つ)ではダイヤモンド(モース硬度10)は
ムーンストーン(モース硬度6)の8倍程度、サファイアやルビー(モース硬度9)の3〜4倍程度硬くなります。

モース硬度 硬さの目安 主な宝石・鉱物
1
簡単にキズがつく
タルク(滑石、ろう石。チョークなどに使用)
2
爪でキズがつく
鼈甲、琥珀、石膏
3
10円玉でキズがつく
真珠(2.5-4)、カルサイト(石灰石)
4
鉄釘でキズがつく。ナイフでは簡単にキズがつく。
フローライト(蛍石)、マラカイト(孔雀石)
5
ガラスでキズがつく。ナイフでは何とかキズがつく程度
オパール(5.5〜6)、アパタイト
6
ガラスと同程度。ガラスでキズつく事は殆どない
トルコ石、ラピスラズリ、ムーンストーン(6-6.5)
タンザナイト(6.5)、ペリドット(6.5-7)
翡翠 (ネフライト 6-6.5 ジェイダイト6.5-7)
7
ガラスや鋼鉄、銅などに傷がつく。ヤスリと同程度。
水晶(クォーツ、アメシスト、シトリン 7)
ガーネット(7-7.5)、トルマリン(7-7.5)、エメラルド(7.5)
アクアマリン(7.5)、クンツァイト(6.5-7.5)
8
日常生活での通常使用では無傷。
トパーズ、キャッツアイ(クリソベリル8.5)
アレキサンドライト(8.5)
9
ダイヤモンドとこすり合わせるとキズがつく。
ルビー、サファイア
10
天然石の中で最高の硬度。
ダイヤモンド

上の表で、主な宝石の硬さを記しましたが、宝石には他の性質もあり、硬さに比例してその宝石が丈夫だという事ではありません。
硬くても脆い、柔らかくても割れにくい宝石はあります。靭性(じんせい。物質の粘り強さ)という性質も影響します。


  汚れ
日常生活において、台所仕事、洗濯といった家事炊事の時にはジュエリー類は取り外してくださいね。

   油---ダイヤモンド。ダイヤモンドは油を弾かず、表面にくっつきやすい性質です。
         皮脂でくすんだ指輪は歯ブラシ中性洗剤とお湯で落とせます。
   
   ホコリ---トルマリンは熱や圧力で帯電する性質があります。
         静電気を持つとホコリがつきやすくなります。
         有機質の宝石も表面にキズがつくので苦手です。
   
    薬品、コーヒー、柑橘系果実、インク、酸やアルカリ類             --- 内部に染み込んだり、変質させたりして宝石が変色、変質してしまいます。
                         トルコ石、ラピスラズリ、マラカイト、有機質の宝石など  



  熱(特に直火)
全ての宝石に注意が必要です。ダイヤモンドは沸騰したお湯の中では何の問題もありませんが、火に直接あたると光を発しながら燃えてしまいます。


  光線
太陽光を初めとする光が退色の元となる場合があります。紫外線で退色したり、医療設備や通関、郵便施設などの放射線機器で色が変わる場合もあります。
アメシスト、シトリン、クンツァイト、トルコ石、真珠、琥珀など

  その他
鼈甲、象牙は虫がつくことがあります。虫よけを入れて保管されるとより安心です。
逆に真珠は防虫剤は変質の原因となる場合もありますので避けてください。


以上、シチュエーションごとの取り扱いについて注意が必要な宝石をあげてきました。でも、あまり神経質にならないで下さいね。
但し、ジュエリーは本来、家事をするときに身に付けるものではありません。
それを心に留めていただければ、通常の使用では特に気にするほどの事はないと思います。
有機質、硬度5以下の低い宝石にはやや注意が必要ですが、ご家庭でのお手入れで永くご愛用いただけます。

最後の主な宝石のウィークポイントを表にまとめました。

○は安全、△は注意、×は危険なので避けてください。
ただ、宝石は天然のものなので、同じ種類の宝石でも1石1石全てが異なります。
例えば、超音波洗浄はダイヤモンドで○になっておりますが、内包物の状態でヒビが入る場合も稀にあります。



  化粧品汗、皮脂 除光液 ヘア
スプレー
塩素系洗剤 温泉 熱湯 紫外線 超音波洗浄機
ダイヤモンド
ルビー、サファイア
アレキサンドライト
キャッツアイ
(クリソベリル種)
トパーズ
×
アクアマリン
エメラルド
×
×
×
ルマリン
ガーネット
×
クンツァイト
×
×
×
アメシスト、シトリン
×
×
翡翠
×
×
ムーンストーン
×
×
タンザナイト
×
×
トルコ石、ラピスラズリ
×
×
×
×
×
×
×
オパール
×
×
×
真珠
×
×
×
×
×
×
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さんご
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×
×
×
×


宝石は美しく眺めているだけで人々に強い感動を与えてくれます。
その宝石の姿をいつまでも美しく保って頂くのは毎日わずかなお手入れのみです。
ジュエリーへのお手入れはあなたご自身を磨くこと同じ。
どうぞいつまでも宝石のように輝かしくみずみずしい人生をお過ごしくださいね。

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