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 我々、中医学を学ぶ者は、体の中を “気”“真気”、つまり、ある種のエネルギーが循環していると考えます。その真気が、体の中を滞り無く順調に巡っている時は、体は健康でありますが、その真気の巡りが部分的に滞ったり、不順になった時に、人は体に不調を感じ出したり、発病へと傾き出します。

 我々鍼灸師は、その真気が、いわゆるツボ(経穴)を結ぶ経絡上を循環していると考え、何処の経穴、経絡に滞りがあるのかを見定め、判断し、その滞りを元の状態に戻そうとします。

 以下は現段階での私の病気及び治療に対する考え方ですが、人の体は何かしらのストレスにさらされた時に、ツボに凝りが出来て、その凝りが気の循環を阻害する滞りの原因になると考えます。

 ストレスの例を挙げると、誤った生活習慣(運動不足、過度の疲労、不適切な姿勢、寝不足)、痛み(けが、打撲)、強い衝撃(事故、骨折)、誤った食事(暴飲暴食)、環境的要因(冷え、湿気)、そして、いわゆる社会的、精神的抑圧など。このような肉体的、精神的なマイナス要因は、すべてストレスと考えます。

 体がこれらのストレスにさらされた時に、体は、そのストレスと関係のあるツボに凝りを作り、そして、その凝りはツボに溜まると考えます。例えば、目にストレスをかけると目に関係のあるツボに凝りが溜まります。
 
 この時、ツボに凝りがあっても、まだツボに十分なスペースがあれば、気の流れを妨げることはありませんので、人は体に不調を感じません。しかし、繰り返し同じようなストレスに体がさらされ、ツボに凝りがどんどん溜まり十分なスペースが無くなってきた時や、その凝りが何かしらの刺激を受けた時に、人は体に不調や異常を感じ出します。
 
 これは、肩凝りや腰痛であれ、便秘や不眠症であれ、各種内臓疾患も含め、すべて同じ考え方です。つまり、気の滞りが多くの症状、病気の原因であると考えます。中医学では気が血を運ぶと考えますので、気の滞り=血流の滞りとも解釈出来ます。

 したがって、鍼灸師は何処のツボの凝りが患者さんの現時点の症状を出しているのか、あるいは、何処のツボ(経穴)や経絡に滞りがあるのかを見定め、そのツボ、あるいは関連性のあるツボや経絡に的確に鍼を刺し、そして、その凝りを取り除くための的確な刺激量を与え、滞りの無い気の循環への回復を以って、症状、病気を改善しようとします。 
 
 では、体に不調を感じた時に、ただ単に薬を飲んで症状を消してしまったり、症状が無くなるまで放置したりすると、いったい体はどのようになってしまうのでしょうか?
 その答えは簡単です。その病気は必ず次の段階へと進んでいきます。我々は、それを「病が奥に入る」や「病が陰に入る」と言います。それはつまり、次の段階、次の段階のツボに凝りがどんどん溜まり、著しく気の流れが滞り、重病になったり、あるいは、病気の内容によっては命を落とすといった事となるのです。

 体に何かしらの症状があるということは、体が何処がおかしいのかを教えているのであって、その時に的確な治療を受けさえすれば、気の巡りは再び順調となり、健康へと回復していくのです。つまり、それは治療のチャンスでもあるという事なのです。

 上記のような理論から、ツボ(経穴)や経絡は、体の健康状態を体表から知ることの出来る、そしてまた、治療のポイントとなりうる、人間の免疫機能の一部であると私は考えます。

 中医学の一翼を担う鍼灸は、気の滞りの改善を以って、患者さんの自己免疫力を高め、病の改善、予防、そして治癒へと導く伝統医療なのです。

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