■「検索」ダイアログボックス


 検索ダイアログボックスは、各種の検索条件を指定して、現編集テキスト内の検索を 開始する時に表示します。次に、このボックス内の各項目について説明します。

●「検索文字列」コンボボックス

 ここに、検索したい文字列を入力します。 ここには、便宜のため、最初から何かの文字列が入っていることがあります。それには、 選択範囲の文字列、カーソル位置以降の文字列、前回の検索文字列の場合があります。 このうちのどれにするかは、環境設定の「検索/ジャンプ」→「検索条件」の 「検索文字列の初期入力」で指定しておきます。

 ドロップダウンリストボタンを押すと、今までに検索した文字列の一覧が表示されます。 このうちの1つを選ぶと、それが検索文字列に入力されます。また、それと同時に、その時の 「検索モード」「検索成功時」の各チェックボックスの ON/OFF 状態が再現されます。 但し、それは、環境設定の「検索/ジャンプ」→「検索条件」の 「入力履歴の取り出しに連動するモード」のうちの「検索モード」が ON になっている場合に限ります。 ちなみに、初期環境では、ON になっています。

 検索文字列は、最低1字以上入力する必要があります。 最大は 400 字です。

●「<」ボタン

 このボタンを押すと、あらかじめ登録されている検索文字列の一覧が表示されます。 この詳細は、「検索文字列の入力リスト」で説明します。

●「検索モード」の各チェックボックス

 ここには、検索をどのように行なうかを指定する次の7モードがあります。

・正規表現を使用(メタ文字有効)

 この指定が ON の時、検索文字列は、「正規表現」として解釈されます。その場合、各種のメタ文字が有効になります。 一方、この指定が OFF の時、検索文字列がそのまま検索対象になります。 その場合、タブや改行などの制御コードを含んだ文字列は、検索できません。

・検索文字列の前後は単語境界

 この指定が ON の時、検索文字列に一致して、かつ、その前後が単語構成文字 (半角英数字またはアンダースコア: A〜Z a〜z 0〜9 _ )でない文字列部を 検索します。このモードでは、通常、検索文字列には、単語の文字列を入力して、 それが独立した単語として使われている箇所を検索します。

・英字の大文字と小文字を同一視

 この指定が ON の時、英字(アルファベット文字)の大文字と小文字の差異は 無視して検索されます。これは、全角英字の場合にも、適用されます。

・全角と半角を同一視

 この指定が ON の時、半角と全角の差異は無視して検索されます。例えば、 「プログラム」は「プログラム」に一致します。

・ひらかなとカタカナを同一視

 この指定が ON の時、ひらかなとカタカナの差異は無視して検索されます。例えば、 「みかん」は「ミカン」に一致します。

・濁点・半濁点の有無を同一視

 この指定が ON の時、濁点と半濁点の差異/有無は無視して検索されます。例えば、 「ホール」は「ボール」や「ポール」に一致します。

・かなの大小を同一視

 この指定が ON の時、かなの大小の差異は無視して検索されます。例えば、 「あいうえおつやゆよわ」は「ぁぃぅぇぉっゃゅょゎ」に一致します。また、 「アイウエオツヤユヨワ」は「ァィゥェォッャュョヮ」に一致します。

●「検索成功時」の各チェックボックス

 ここには、検索が成功した時にどのようにするかを指定する次の4モードがあります。

・一致文字列部を選択

 この指定が ON の時、一致した文字列部の範囲を選択します。通常、これは ON で 検索します。一方、この指定が OFF の時は、 一致した文字列部にカーソルが移動するだけです。
 なお、この指定を ON にすると、「選択範囲をカーソル位置まで拡張」の指定は、自動的に、OFF になります。

・カーソルを一致部の末尾へ移動

 この指定が OFF の時、カーソルは一致した文字列部の先頭に移動します。一方、 この指定が ON の時、カーソルは一致した文字列部の末尾に移動します。

・部分一致優先

 この指定は、「正規表現を使用(メタ文字有効)」の時だけ、有効です。 この指定が OFF の時、編集テキスト内を検索文字列の正規表現で検索する際に、 その正規表現全体に一致する部分が採用されます。一方、
 この指定が ON の時には、その正規表現全体に一致した部分の中の特定の部分が 採用されます。この特定の部分というのは、この指定の右側にあるコンボボックスで 指定される「優先部分番号」番目のグループに一致する部分です。 例えば、編集テキストが、
   ---AAABBB---
であるとして、これを、正規表現
   @(A+)@(B+)
で検索した場合、この指定が OFF の時は、 AAABBB の部分が採用されますが、 この指定が ON で、「優先部分番号」が 1 の時は、AAA の部分が採用されます。 また、「優先部分番号」が 2 の時は、BBB の部分が採用されます。
 この指定を使うと、例えば、C言語のコメント内や二重引用符の囲い内だけに 限定して、特定の語句を検索することができます。
 なお、正規表現自身の表記で「最重要参照グループ」を使えば、この指定と同じことができます。もし、この両者の規定が異なれば、 正規表現の表記の方が優先されます。

・選択範囲をカーソル位置まで拡張

 この指定が ON の時、選択範囲の終端を、検索後のカーソル位置にします。 この時、範囲選択の形態(文字範囲、行範囲、矩形範囲)と始端は変わりません。 範囲選択が無かった場合、検索直前のカーソル位置から検索後のカーソル位置 までの文字範囲を選択します。 なお、この指定を ON にすると、「一致文字列部を選択」の指定は、自動的に、OFF になります。

●「着色」ボックス内の各ボタン

 ここでは、検索一致部の着色をどのように行なうかを指定します。

・全一致部を着色

 このチェックを ON にして、検索を行なうと、検索文字列に一致する全ての箇所が 着色されます。一方、このチェックが OFF の時には、どの一致部も着色されずに、 検索が行なわれます。この着色に関しては、「検索での着色とその解除」で、詳しく説明しています。

・「着色指定」

 このボタンが有効の時、この表面には、現在の着色形態(文字色、背景色、太字/下線 の状態)が表示されています。この形態で、今回の着色が行なわれます。
 別の着色形態にしたい場合には、このボタンを押します。すると、登録されている 24 種類の 着色形態の一覧が表示されます。この中から希望のものを選べば、それが今回の着色形態に なります。ちなみに、この一覧では、着色形態を選ぶだけで、変更はできません。 着色形態の変更は、「着色指定」で行ないます。
 なお、このボタンは、「全一致部を着色」が OFF の時、 無効になります。

・以前の着色を残す

 このチェックが OFF の場合、以前の検索一致部の着色は、全て解除されて、 今回の検索一致部のみが着色されます。この時、解除されるのは、検索での着色だけで、 選択範囲の着色や、見出し部の着色は、解除されません。
 一方、このチェックが ON の場合、以前の検索一致部の着色はそのままで、 今回の検索一致部の着色が追加されます。その際、前回と今回で、着色形態を変える こともできます。
 なお、このボタンは、「全一致部を着色」が OFF の時、 無効になります。

●「逆行検索」ボタン

 このボタンを押すと、現在設定されている検索条件で、現カーソル位置から、 編集テキストの先頭に向かって、検索が開始されます。この時、 本ダイアログボックスは閉じます。
 なお、前述の「カーソルを一致部の末尾へ移動」の指定が ON の時、現カーソル位置直前の1字を飛ばして、検索されます。これは、 現カーソル位置に一致部がある場合に、 カーソルが現位置に留まったままになるのを回避するためです。

●「順行検索」ボタン

 このボタンを押すと、現在設定されている検索条件で、現カーソル位置から、 編集テキストの末尾に向かって、検索が開始されます。この時、 本ダイアログボックスは閉じます。
 なお、前述の「カーソルを一致部の末尾へ移動」の指定が OFF の時、つまり、カーソルを一致部の先頭へ移動する場合、 現カーソル位置の1字を飛ばして、検索されます。これは、 現カーソル位置に一致部がある場合に、 カーソルが現位置に留まったままになるのを回避するためです。

●「見出し一覧」ボタン

 このボタンを押すと、本ダイアログボックスが閉じて、そこで設定されていた 検索条件で、編集テキストの全範囲を検索して、各一致部を「見出し一覧ダイアログボックス」に表示します。

●「着色のみ」ボタン

 このボタンを押すと、本ダイアログボックスが閉じて、そこで設定されていた 検索条件で、編集テキストの全範囲を検索して、その各一致部を着色します。 その際、カーソル位置、画面の表示範囲、テキスト選択状態等は、現状のままです。 この「着色のみ」の実行後、何箇所を着色したかを示すメッセージボックスが 表示されます。
 なお、このボタンは、「全一致部を着色」が OFF の時、 無効になります。

●「設定のみ」ボタン

 現在設定されている検索条件を保存するだけで、検索は行なわずに、 本ダイアログボックスを閉じます。その後、「順行検索」「逆行検索」のコマンドの実行で(初期環境では、 F3 や Shift+F3 キーの押下、または、ツールバー等の操作で)、 検索を開始することができます。 これは、例えば、現カーソル位置の語句を検索文字列に取り込んでから、 その検索を、(別のウィンドウの)別の場所で行なう場合に便利です。
 なお、検索一致部の着色条件も、この「設定のみ」の実行で保存されますが、 着色が実際に行なわれるのは、本ダイアログボックスから検索した場合に限ります。 つまり、例えば、「全一致部を着色」を ON に して、この「設定のみ」の実行で、本ダイアログボックスを閉じた後、「順行検索」「逆行検索」を実行しても、着色は行なわれません。

●「キャンセル」ボタン

 現在設定されている検索条件を破棄して(保存しないで)、 本ダイアログボックスを閉じます。

●「ヘルプ」ボタン

 ヘルプの本ページを表示します。