コラム

社員の化学日記 −第187話「新年早々に」−

皆さま新年あけましておめでとうございます。年末年始はいかがお過ごしでしたでしょうか。

今年は元旦から能登半島地震や翌日には羽田空港航空機事故など驚かされるような出来事がありすぎて。あらためて被害に遭われた方へお見舞いを申し上げます。

さて1月17日には兵庫県南部地震(阪神淡路大震災)から29年となり、地震が起こるたびにその時の恐怖が思い出されます。 当時はしばらく部屋の電気を消して眠れませんでした。

最近の学校の教科書は存じ上げないので申し訳ないですが、私の時代では地震の発生はプレート境界型地震しか載っていない時代でしたので、 兵庫県南部地震で初めて活断層といった言葉を知ったくらいで。

この地震以降1990〜2000年代にかけて日本各地にGPS測量網が整備されて移動の変化が測量できるようになり、その測量の結果、新潟県-兵庫県にかけて地面の移動が急激に鈍ることが知られるようになりました。 いわゆる”歪集中帯”とよばれ、今回の能登半島地震の他、2007年の能登半島地震、大阪北部地震(2018年)、新潟中越地震(2004年)、中越沖地震(2007年)、 長野県北部地震(2014,2017年)など近年だけでも多くの地震がこの地域内で起こっております。(ウィキペディアおよびhttps://www.bousai.go.jp/)

この歪集中帯ではどのようなことが起こっているか。完成したジグソーパズル想像してください。 移動速度が全体的に均一ならば何も起こらないのですが、移動速度が違うとパズルの繋ぎ目に圧力が掛かり耐えられなくなり、最終的には盛り上がりはじめて破壊となります。まあ結局のところ、 こういった歪が大きいところには越後山脈、飛騨山脈のように山脈や山地が形成され、今回の地震での地面の隆起でこういった山が多い日本の地形が形成されていくのだなと感じた次第です。

なお、このような歪は日本全国にあるため、常日頃から地震に対する準備は必要ですね。ではまたの機会に。

 【からくり長屋の錬金術師(ペンネーム)】

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