コラム

社員の化学日記 −第150話 「無題」−

すっかり寒くなり、甘酒が恋しい季節になりました。

子供の頃、板状の酒粕を使って母が作ってくれたことを憶えています。

麹製の甘酒は、子供の頃は砂糖の甘さではないので苦手でしたが、大人になってからは、あっさりした甘さが好きになりました。

酒粕で作った甘酒は、日本酒のもろみを絞った後に残ったものなので、アルコールが残っています。

同じように、麹製の甘酒もアルコールが入っているとずっと思い込んでいましたが、入っていないと知って驚いたので、製法を調べるとアルコールは入らないということが理解できました。 製法は次の通りです。

米麹と米を混ぜて、適温で加温すると、アミラーゼという酵素により、デンプンが糖に分解され甘酒になります。この時、アルコール発酵を行う酵母は含まれていないので、できた甘酒にはアルコールは含まれません。

甘酒は、冬に飲む温かい飲み物というイメージが強かったのですが、最近テレビなどで、江戸時代には、夏に栄養ドリンクとして飲まれていた、飲む点滴と呼ばれているということが放送されているのを見ると、健康のために、冬に限らず飲むようにした方がいいのかなと思います。

また、ヨーグルトメーカーを使うと、材料を入れてスイッチを入れておけば、自動で温度調節を行ってくれるため、簡単に甘酒を作ることができるようです。

ここ最近、寒くなるにつれて、コロナの感染者数も増えてきています。 次にコラムを書く時には、落ち着いてくれていればと思います。

【三津和次郎(ペンネーム)】

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